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おはようございます。窓の外は明るくなっていますが、靄が立ち上って遠くの方は見えません。
なんとなく見覚えのある光景。兵庫県と岡山県の境ぐらいでしょうか。
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おおよそ予想通り。
和気駅を通過すると、同和鉱業片上鉄道の廃線跡が山陽本線の上を通過していきます。廃線跡はサイクリングロードに転用されており、緩やかなカーブからすぐに鉄道の廃線跡だとわかります。
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午前6時半、定刻通り岡山に到着。前7両の「サンライズ瀬戸」高松ゆきが先に発車し、後ろ7両の「サンライズ出雲」出雲市ゆきはそのあとに再び山陽本線を進みます。
「サンライズ瀬戸」は岡山駅を出るとポイントを渡り、左へ大きくカーブ。瀬戸大橋線へと入り、四国へと向かいます。岡山から時間にしてわずか1時間程度。高松と岡山というのはこんなに近いものなんですね。
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茶屋町を出ると、単線の線路が右へと消えていきます。瀬戸大橋ができるまではメインルートであった、宇野へのルートです。
厳密に言えば、岡山から茶屋町までは宇野線の線路を走ってきました。瀬戸大橋線の立派な複線から分かれていくローカル線の雰囲気ですが、本当は右への単線が本線なのです。
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児島でJR四国の乗務員に交代して、まもなく瀬戸大橋を渡ります。
5つの島を経由し、前後の高架橋も含めると13kmを超える長い橋。残念ながら今朝は晴れ渡った空ではありませんが、いい天気の日だと瀬戸内海の島々が一望できるとのこと。
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「ようこそ四国へ」。
四国に上陸です。3ヶ月前には四国へ上陸したのが夜だったので何もわかりませんでしたが、今回は車窓も楽しめそうです。
…とはいっても同じ日本ですから、これぞといって特殊な景色があるとも限りませんが。
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坂出から予讃線に合流すると、沿線にはのどかな農村の風景が広がります。高松まであと20分、そろそろ降りる準備にとりかかりましょう。
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7:25、定刻通り終点の高松に到着。ここから徳島へと向かうわけですが、その前に重要な目的を果たさねばなりません。
前回食べ損なった、さぬきうどんです。これを食べなければ何のために高松まで来たのかわかりません。
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というわけで、お手軽に駅すぐ近くの「めりけんや」へ。
冷たいとろろぶっかけと、ちくわ天、いなりを注文。肥えた舌を持っていないあさかぜは
「なるほど、これが本場のさぬきうどんか」
という感想だったのですが…
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まあともあれ本場のうどんを食し、高松駅へと戻ってきました。前回来た時は全く気づいていませんでしたが、顔が描かれていました。「SHIKOKU SMILE STATION」という、JR四国の新たなサービスシンボルなんだとか。
JR四国管内に51ある有人駅を、このように「ゆるキャラ」としているのだとか。
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再び駅構内に戻ると、思わず「なんだこれ」と言ってしまうような車両が止まっていました。
「瀬戸内国際芸術祭2013」のアート作品の1つとして用意されたのが、この113系を使用した「アラーキー列車」だそう。写真家の荒木経惟氏の作品が車体に描かれています。
詳細は以下のURLへ。
https://www.toretabi.jp/train/vol79/01.html
(交通新聞社「トレたび列車図鑑」)
生と死をモチーフにしているそうですが、なんとも毒々しい色使いです…
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8:23発、特急「うずしお」3号徳島ゆき。4両で到着しましたが、2両は切り離して車庫へ。残った2両のうち1号車の一部のみが指定席、あとはすべて自由席です。
車両は2000系気動車の出力強化・ブレーキ強化を行った「N2000系」。
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4月末に来た時は真っ暗で気づきませんでしたが、沿線には広大な蓮の池があります。
徳島県はレンコンの収穫量が全国第2位。大阪卸売市場で取引されるレンコンのうち8割は徳島県のものなんだそう。
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高松から1時間ちょっとで終点の徳島に到着。駅構内には見慣れない車両が…
「伊予灘ものがたり」…?
廃車にされ、留置されていたキハ47形2両を改造した列車。主な運用区間は西側の松山~八幡浜間で、いわゆる「旧線」と呼ばれる海側のルートを取ります。
車内では地場産の食材を使用した食事が供され、嵩上げされた床からは美しい伊予灘を望むことができる、全席グリーン席のイベント列車です。この日がたまたま徳島駅での展示が行われる日だったらしく、改札の外にはJRの職員が椅子と机を並べて整理券を配布していました。
気になるところではありますが、今後の予定も詰まっているため残念ながら見送ることとします。
http://www.jr-shikoku.co.jp/iyonada/index.htm
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牟岐線の特急「むろと」。四国の東岸、播磨灘に沿って南下して牟岐・海部を結びます。
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徳島から徳島港へはバス。前回は金曜日の夜で道路が混み合いましたが、今日は昼間なので大丈夫なはず。
バスの時間まで少しあるので、駅前に発着するバスを眺めながら待ちます。
ピンクと青をまとったのは、徳島県内最大のバス会社、「徳島バス」。日本各地のバス会社同様、一般路線バスでは慢性的な赤字の続く同社。
海を挟んだ反対側の和歌山県と結びつきの強い徳島県らしく、この徳島バスは南海電鉄の子会社です。
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徳島市営バス(徳島市交通局)のコミュニティバス。「日野・ポンチョ」の短尺です。運行主体は徳島市ですが、徳島バスに委託されているようです。
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銀色の車体に青帯が本来の徳島市営バス。東京近郊では珍しくなった、「いすゞ・キュービック」がまだまだ現役です。
7番のりばに到着した「南海フェリー」ゆきに乗って、徳島港へと向かいます。
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夏休み最初の連休ということもあってか、11時出港の5便は待合室もいっぱい。乗用車もそれなりの数が積載されたようで、船室は人でいっぱいになりました。人影がまばらだった4月末とはずいぶん様相が違います。
船は徳島港をバックで出港すると、グルリと180度回頭し、前向きになって港の外へ。
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瀬戸内海へ出ました。雲はありますが、いい天気です。夏真っ盛りで気温も高め。
会場に出れば風が吹くかと思いましたが、思ったほど強くありません。眺めはいいですが、さすがに風が涼しくないのでは、甲板にいるのもしんどい。船室に戻ってアイスを食べながら和歌山への到着を待ちます。
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13:05、定刻通りに和歌山港に到着。港から長い通路でつながった南海電鉄の和歌山港駅から、南海電車に乗って大阪中心部へと向かいます。
ちなみに南海フェリーと南海電車を乗り継ぐときには、「好きっぷ2000」という乗車券が便利。本来ならばフェリー片道分の2,000円の金額で、南海フェリーと南海電車の和歌山港~なんば・関西空港・高野山間の片道乗車券がセットでついてくるというもの。徳島港の窓口で販売されていますので、利用機会のある方はぜひ。
13:15、2両編成のワンマンカーが和歌山市へ向けて出発。
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前回、乗車した後になってから過去に途中駅が存在したという事実を知りました。
今回はその駅の跡が残っていないだろうかと前方にかぶりつきをしていたのですが、結局わからずじまい。うーん…
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5分ほどで和歌山市駅に到着。隣のホームにはこの先乗り継ぐ特急「サザン」がすでに待機していました。
初めての南海電車。今回は特急「サザン」も3人分指定席を押さえています。
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1985年デビューの10000系。特急「サザン」専用車両として運行されています。
3人分の席を押さえたら、通路を挟んで横並びに3人分となっていました。年中空席があると評判の「サザン」ですし、せっかくなら向かい合わせにしたい。
というわけで、チケットレスサービスの利点を活かし、その場で座席変更。車両端部の3席を取り直し、向かい合わせにします。
予約画面を見たら一番後ろの我々が乗っている車両は空席だらけ。車掌に確認してもこれでいいとのことで、ボックス席のままなんばへ。
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なんばに到着する少し前、車窓右手に見えたのが「あべのハルカス」。地上60階建て、高さ300mのビルで、横浜ランドマークタワー(296m)を抜いて日本一。
内部はデベロッパーとなった近畿日本鉄道の百貨店、「近鉄百貨店」のあべのハルカス近鉄本店(旧阿倍野本店)やオフィス、美術館が入っています。58~60階は展望台、屋上にはヘリポートも設置。経済のみならず、災害時にも活用できるようになっています。
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およそ1時間で終点のなんばに到着。頭端式ホームの立派なターミナルです。
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関西空港へ向けて出発する、南海を象徴する特急「ラピート」。
6月末まで機動戦士ガンダムとコラボした「赤いラピート」を走らせていましたが、見ることもなく終了…今度は関西空港拠点のLCC「ピーチ」とコラボし、2014年9月7日から約1年間にわたって「Peach×ラピート ハッピーライナー」を運行予定。
南海電鉄としても、これらのコラボレーションによって利用低迷の続く「ラピート」の乗車率を少しでも向上させたいところでしょう。
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少し遅い昼食を「NAMBAなんなん」で。地下街にある串揚げ専門店で大阪名物を味わいます。まだ昼間ですが、お酒も入っていい気分に。
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美味しい食べ物とアルコールで気分も上々。もう1つの名物である蓬莱の豚まんをおみやげとおやつに買ってから、近鉄の大阪難波駅へと向かいます。
新大阪に出てまっすぐ新幹線に乗ってもいいのですが、せっかくここまで来たからには近鉄も乗っておきたい。あさかぜのわがままなプランに付き合わされるお二方には申し訳ありませんが。
16:20発のアーバンライナーに乗車。こちらもネット予約でデラックスシートを取りました。便利な世の中です。
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温かいうちに蓬莱の豚まんを開封。
店舗で作っている光景を見せていましたが、その手さばきはまさに職人。ハカリに載せて生地や中身の重さを量るわけですが、ほぼ修正なし。あれほど高速で作っても飛ぶように売れていくのですから、この豚まん人気もう相当です。
確かに食べてみるとうまい。コンビニで売っているような肉まんとはやはり違います。「大阪土産=551蓬莱の豚まん」となるのもわからなくはありません。
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大阪難波を出て40分も経つと、のどかな田園風景へと変わっていきます。
大阪から北東に進んで名古屋を結ぶ新幹線に対して、近鉄は一旦南下してから東へ進み、三重県内を北上します。途中に布引山地をくぐる「新青山トンネル」という、私鉄最長のトンネルがあります。
…が、満腹とアルコールの影響により爆睡。
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目がさめた頃には、隣にJR関西本線の313系電車が並走していました。
案内放送によると、先行列車の遅れを拾ってこのアーバンライナーも3分ほどの遅延とのこと。まぁ3分なら遅延というほど遅延ではありません。
終点、近鉄名古屋着。もう新幹線に乗ってしまえば、今回の旅行はおしまい。
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JRの名古屋駅に着くと、すぐ目の前にある高島屋では東海道新幹線開業50周年のイベントが行われていました。
高島屋の入り口に置かれていたのは、700系の先頭部。レプリカでもモックアップでもなく、本物。JR東海所属だった元C10編成1号車だとか。もはや時代はN700系。700系は廃車になり、N700A(N700系1000番代)へと置き換えが進んでいます。
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発車案内にひたすら並ぶ「のぞみ」の文字。夏休みシーズンに入り、臨時便の運行がかなりの本数で行われています。10分を切る間隔で表示される「のぞみ」の表示を見ると、いかに東海道新幹線の需要が旺盛なのか伝わってきます。
本数の通り、名古屋駅に到着しては出て行く新幹線はどれも満席。3人横並びの席が取りづらいのも納得せざるを得ません。
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乗車した便は今後貴重になるであろう700系。
定期列車ではN700系シリーズに統一された「のぞみ」ですが、臨時便にはこうしてまだ700系が充当されます。ですが、「700系で運転」の文字は減ってきています。「ひかり」「こだま」専用となる日もそう遠くはないのかもしれません。
2015年春より東海道新幹線はN700系シリーズに限って時速15kmの速度向上をする、と発表。時速285キロでの運転を当初は毎時1本程度行うそうですが、車両更新・改造の進展に伴い段階的な拡大が謳われています。足を引っ張ることになる700系は端へ追いやられてしまうわけです。
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神奈川県民の同期プーさんは新横浜で下車。あさかぜも総武線快速・横須賀線への乗り換えに便利な品川で下車します。東京まで乗り通すY先輩に別れを告げ、700系を降ります。
ひたすら列車で移動するという、普通の人からすれば悪夢のような鉄道旅行にお付き合いいただいたお二人には感謝感謝です。また機会があればぜひともご一緒できれば嬉しいです。
さてと。
今度はどこへ行こうかな。まだ乗ってない路線はいくつもあります。時刻表とにらめっこをする日々がまた始まります。
…え?仕事しろ?