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路線自体は松本市に拠点を置く「アルピコ交通」が運営していますが、路線名称は「松本電鉄上高地線」「松本電鉄線」と合併前の社名をそのまま案内に使っています。
松本駅の片隅から14kmちょっとの路線で、路線名称にもあるように上高地観光の輸送の一端を担っています。終点の新島々駅にはバスターミナルが併設されており、電車からバスに乗り換えて上高地へと向かいます。
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といっても、上高地の観光シーズンは4月半ば~11月半ばまで。すでに冬季閉山の時季になっており、駅前の車庫には使われていないバスが所狭しと並べられています。
上高地の自然環境を保護するため、新島々の営業所に所属するバスはすべてハイブリッド車両になっています。
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いったん来た電車でそのまま折り返します。
上高地線で使われている車両は元京王の3000系。2両編成4本が活躍しています。このうち1本は「鉄道むすめ」とタイアップし、車両に松本電鉄のオリジナルキャラクター「渕東なぎさ」が描かれています。鉄道むすめは沿線の駅名からキャラクターの名前を取っており、「渕東(えんどう)駅」「渚(なぎさ)駅」が由来になっています。
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おおよそ中間地点となる新村駅に戻ってきました。今日のお昼はここから歩いて5分ほどのところにあるお店です。
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「そば茶屋 松花(しょうか)」。少し前に日帰りで松本を訪れた際に見つけた、おいしいおそば屋さんです。
https://www.zukulabo.net/shop/shop.shtml?s=2610 (ずくラボ!)
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香りの高いおそばに雑味のないつゆ。そばってこんなにおいしいのか!と感嘆してしまいました。本格的なそばでありながらお値段も手頃です。
1枚目は前回食べたとろろご飯セット、2枚目は今回のもつ煮込みセット。お米も地場産でとてもおいしい。一緒に出されるお茶もそば茶というこだわりようです。
松本から電車で15分、クルマでもおそらくそれぐらいの時間で着くことでしょう。山賊焼きも食べられるそうです。もし時間があればぜひこのお店に立ち寄ってみてください。
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おいしいおそばで体を温めてから、再び新島々へ戻ってきました。シーズン外ということで降り立つ乗客もほとんどおらず、閑散としています。景色も加わって体感以上に寒々しく感じられます。
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実は上高地線は新島々から先、島々までさらに1.3km線路がつながっていました。1983年に土砂災害に見舞われ、そのまま廃止になりました。元から新島々にバスターミナルが置かれていたので、すでに島々は無人駅になっていたそうです。
その島々の駅舎は廃止後に新島々の駅前に移設され、現在は観光案内所や物産店として使用されているそうです。今のシーズンは使われていないので、一瞬廃墟かと思いましたが…
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デビュー当初は「HIMR ハイエムアール」と呼ばれた、日野自動車のハイブリッド型式。蓄電池を搭載し、モーターでエンジンをアシストするのは現在の形式と変わりません。
ちなみにどちらの写真も、バスの後部には「松本電鉄」の文字が未だに残っています。車体の塗り替えを経ているはずですから、何か理由があって意図的に残しているのかもしれません。
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折り返しの電車まで40分あるので、駅周辺を散策してみます。店舗などはほとんどなく、近くには上高地から流れてくる梓川があるだけ。
川縁に降りてみました。少し上高地っぽい感じはしなくもありませんが、上高地に行ったのは中学2年生の修学旅行の時なので、もう15年ぐらいも前の話。記憶はおぼろげです。
川沿いには背の高い木がずっと並んでいるので、新緑の季節に来たらきれいなことだろうと思います。
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少し歩くと放水路が見えてきました。奥に見える昭和電工赤松発電所から放水された水が、用水路へと流れていきます。この水は下流で灌漑に使われているそうです。
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新島々のバスターミナルの片隅にも、シーズンオフで使われていないバスが並んでいました。いかに上高地を訪れる観光客が多いのかよくわかります。
この時期は乗鞍高原と白骨温泉へのバスのみが発着するため、運行便数はごくわずかです。
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松本駅へ戻ってきました。結婚した友人に渡したり、もしくは自分で飲む日本酒を買い込んで、乗る列車までの時間をつぶします。ついでにお弁当も調達。
ホームの乗車位置案内は、すでにE353系の乗車目標が設置されていました。他の車両と違って、プレスリリースで出されたイメージイラストがそのまま流用されています。
それにしても、LEDの灯具で自由度が上がったとはいえ、このタテにLEDを並べるデザインはあまり好きではないんですよね…「四季島」でもそうですが、威圧感というか、ギラギラがすごく強く感じられます。サイドビューは好きですが、どうにも前面デザインが好きになれません。
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隣のホームにはたまたまジョイフルトレイン「宴」が止まっていました。
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折り返し「スーパーあずさ32号」となる列車が到着。
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フルカラーLEDを使った表示器の普及で、めっきり姿を減らした幕式の行き先表示器。LED式に比べると鉄道各社でそれぞれデザインが異なっていて、旅先のコレクションにもなったものでした。よく見ると「スーパー」の文字は浮き文字になっています。ちょっとしたこだわりですが、LED式にはなかなか出来ない芸当。
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重心の関係から、足下がすくわれるように動く振り子車両。車内の歩きづらさを補うために、イスの背には握り手がつけられています。これは「しなの」で使われている383系でも同様です。
そして振り子車両特有の車体断面もはっきりわかります。明らかに窓が内側に傾斜していて、これがどうしても車内の圧迫感につながってしまいます。
それにあわせてイスの上部が絞り込まれている形なので、背面テーブルの装備ができなかったのでしょうか。383系には装備されていますけれども。
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いつもどおり日本酒を飲みながら新宿へと快走します。10月は身動きするのもはばかられるような混雑具合でしたが、さすがに何もない平日となれば車内は空席だらけ。まだE351系のお名残乗車をする人たちもほとんどいないようです。
相変わらずスーパーあずさ32号は定刻通り走れないようで、新宿へはやはり10分弱の遅延で到着。疲れでうっかり車内にお土産の紙袋を置き忘れるというヘマを犯したものの、己の身は無事に帰宅。
今後E353系の営業運転が始まればお名残乗車が目立ち始めるでしょうし、E351系の引退発表がされればもっと混み合うことでしょう。当分長野県への用事もありませんし、E351系に乗るのはこれが最後かもしれません。
さようなら、中央東線の英雄。