我が母校の鉄道研究会「中央大学鉄道研究会」が創立60周年を迎えました。卒業から丸10年が経過したあさかぜのようなオジサンのところにもありがたいことにご招待の言葉をくださったので、記念イベントに参加させていただくことにしました。
今回の目的地は秩父鉄道、しかも夜からのスタート。普通ならば聞くことのない集合時間にワクワクしながら新幹線に乗り込みます。
まずはイベント前の腹ごしらえをば。
群馬県で飲食店や仕出し弁当を展開する「上州御用 鳥めし本舗 登利平(とりへい)」。その登利平の中で数少ない県外店舗が、熊谷の駅ビル「アズ熊谷」の中に入っています。
2022年9月の「リゾートやまどり団臨」の時に初めて食べてそのおいしさを知ってしまった我々は、仲間で集まって登利平に寄る機会を窺っていたのです。
一人で食べてもおいしいのに、そこへ仲間とお酒も巻き込めば至上の喜び…!
1杯しか飲んでいないのに、イベントが始まる前からすっかりゴキゲンの集団となりました。
上州御用 鳥めし本舗 登利平
秩父鉄道熊谷駅の集合は21時。点呼を取ってからホームへそれぞれ下りて列車の入線を待ちます。
地元の埼玉県を舞台にしたコミック『埼玉の女子校生ってどう思いますか?』(渡邉ポポ, 2018-)とのタイアップもしている秩父鉄道。作品内で出てきた場所を“聖地巡礼”できるようにマップで紹介しています。
定番の『鉄道むすめ』の姿もあります。桜沢みなのは駅員という設定で、名前の由来は桜沢駅と皆野駅から、髪の毛の色は沿線に咲くロウバイ(蝋梅)がモチーフだそうです。2014年にデビューしまもなく10周年のお誕生日。
ちなみに現在は試験に合格して運転士になっているとか。
帰宅ラッシュがとっくに終わった時間帯とはいえ、到着した電車からはそれなりに人が降りて来ます。普段とは違うホーム上の人の多さに驚いている姿も。
電車の合間で往来する人の少なくなった21:45、電気機関車に引かれて4両編成の客車が入ってきました。
これから一晩を過ごすのは臨時列車「SLパレオエクスプレス」で使用されている12系客車の車内。
普段は土日を中心にC58形蒸気機関車が引っ張る姿を見ることができますが、電気機関車が前にも後ろにもくっついている姿はとってもレア!イベント列車ならではの光景です。
側面には「団体専用」のサボが。
記念写真はそこそこに乗り込みましょう。
「SLパレオエクスプレス」の客車に乗るのはあさかぜが大学に入りたての新入生歓迎会で乗ったとき以来ですから、実に14年半ぶり!改めてそのときの写真を振り返ってみると同期がお互いにまだ硬い表情をしていて初々しさを感じます。
思い出にふけりながら乗り込めば、車内に並んでいるのはもちろんボックスシート。1ボックスを2人だけで使えるとはいえここで一晩を明かすわけで、果たしてあさかぜの首・肩・腰は朝まで耐えることができるのでしょうか…?
ガタガタガタ!と連結器の伸びる衝撃が伝わり、ゆっくりと熊谷駅を発車しました。
「ミステリー列車」ということで当日までほとんど乗車経路を知らされていませんでしたが、点呼の時に渡されたパンフレットによるとまずは東の端である羽生へと向かうようです。
仲間が集まるイベントでの恒例となっている、各々が持ち込んだお酒のお披露目タイム。
日本酒だけでなく、手前左側からライオンビール(スリランカ)、台湾ビール、ビンタンビール(ベトナム)、チャンビール(タイ)までもが並ぶ国際色豊かなラインアップとなりました。みんないったいどこでこれを仕入れてくるのやら…
某地方都市の後輩にいたっては「地元のホームセンターで安く売ってたんですよ」といいながら持ってきた…これはなんていうのでしょう、工事用のホワイトボード?
並べられた酒瓶やつまみを背景に嬉々として写真を撮る、イカれた集団に成り果てています。
1時間ほどで羽生駅に到着。いったん参加者はホームに下ろされ、機関車の付け替え作業が行われます。
SLパレオエクスプレスの運転区間は熊谷~三峰口間なので、普段はこの客車が羽生まで来ることはありません。昼間ならホームに撮影者があふれて大変な騒ぎになりそうですが、すでに羽生は少し前に寄居ゆきの最終が発車したあと。穏やかに入れ換え作業を見守ります。
機回しの線路の長さが足りないのか、機関車の付け替えは客車も移動しながら進められます。
15分ほどの作業時間を経て車内に戻れるようになりました。23時半に羽生を発車し、いよいよ秩父鉄道を走り抜ける旅が本格的に始まります。
>>つづく<<