HB-JNC / Swiss International Air Lines / Boeing 777-300ER
まもなく10月になるし涼しくなっただろう…と思ったら全然そんなことはない成田空港にやってきました。それでも風が涼しくなったので、真夏よりはだいぶ過ごしやすくなりましたけどね。
お昼前の出発ラッシュが始まっています。轟音とともに飛び立ったのはスイスインターナショナルのB77W。新型コロナウイルスの流行がなければ関西空港でA340-300が撮れたはずですが、現状では関空発着便は再開の見通しさえ立っていません。
HL7603 / Korean Air Lines / Boeing 747-400ERF
空の駅さくら館でトイレと買い物を済ませ、南側にある「ひこうきの丘」で発着を眺めることにします。早速コリアンエア・カーゴのジャンボフレイターが降りてきました。
ジャンボといえば747-400といえるほど世界を席巻した機体でしたが、B777やA350の台頭によって旅客型は大きく数を減らしました。その波は貨物機へも来ており、細々と生産の続いていた最新型の747-8Fでさえ2022年内には生産を完了する見込み。
今は貨物需要が高いので当面の間は-400を含めてジャンボフレイターの天下が続きそうですが、あと10年15年経ったら大きく変わっているかもしれません。
HL8395 / Air Busan / Airbus A321-200N
5月25日からエアプサンでは仁川~成田便の運航が始まっています。釜山の行政区や企業が出資している関係でソウル・仁川便は運航されない、なんて話を小耳に挟んだ気がしましたが…
機材の多くは親会社のアシアナ航空から移籍したものでしたが、規模が拡大してから自社発注の機材も増えているようです。写真の通りA321neoも入るようになっていて、運営の好調さがわかります。
9V-TNA / Scoot Tigerair / Airbus A320-200N
少しずつ便数を戻しているスクート。コロナ禍前は直行、台北経由、バンコク経由でシンガポールまで最大1日3往復が運航されていたほどでしたが、現在はまだデイリー運航にも戻れず、機材も小さなA320が投入されています。
ポジティブな捉え方をすれば、A320クラスの機材を成田で見られるのは需要の小さい今のうちということ。記録を残すという意味では向いています。
HL8353 / Jin Air / Boeing 737-8 MAX
B737MAXシリーズは2度の墜落事故を起こして長い間運航できない状態が続いていましたが、2021年に入ってから日本でも運航停止が解除されました。
折しもコロナ禍にあったせいでなかなかB737MAXを見かける機会はありませんでしたが、国際線の便数が増えてきたこともあって日常的に飛んでくるようになっています。
到着したのはジンエアーの737-8。エンジンのシェブロン(ギザギザ)、主翼端の上下に分かれたウイングレット(ATW)が特徴的。機尾も実は改良が入っていて、より空力に優れるえんぴつ型のテイルコーンになっています。
N108DB / Private / Gulfstream G-VII
静々とガルフストリームが降りてきました。アメリカ国旗っぽいカラーリングの機体は、調べてみたところLaboratory Corporation、通称”Labcorp”というアメリカ・ノースカロライナ州の企業が運用しているもののようです。
N907WS / Private / Bombardier BD-700 Global Express
ガルフストリームと外見がよく似ていますが、こちらはボンバルディアのグローバルエクスプレスというビジネスジェット。
こちらはハワイを拠点とするプレイベート機のようです。
JA08VA / Peach / Airbus A320-200
バニラエアのデザインを残しているピーチのJA08VA。本来はピーチの純正カラーに塗り替えられるはずでしたが、台湾での整備で塗装が変更されずバニラカラーのまま戻って来たのをきっかけに、バニラエアのデザインを残して運航に復帰しました。
バニラエア飛躍のきっかけとなった奄美大島の広告機として運航を行っています。
統合前の航空会社に敬意を示したカラーリングはアメリカではよく話を聞きますが、日本では非常に珍しい出来事です。
撮影の翌々日、9月28日にはリース期限が来るこの機体の退役が発表され、予定通り10月6日にピーチから引退。発表から引退まであっという間で、たまたまこのタイミングで撮影できたのはとてもラッキーでした。
空港の敷地内では伸びた芝を刈り取る作業がずっと行われています。芝刈り機が寄せた芝を写真の圧縮機が回収してロールを作っていきます。一定の量が回収されると、このようにゴロンとロールが排出されます。見ていると結構楽しい。
草が伸びっぱなしになっていると鳥が住み着いてバードストライクの原因になります。一見関係なさそうに見える芝刈り草刈りも、実はひこうきの安全を守るための大切な作業だったりするわけです。
JA826J / ZIPAIR Tokyo / Boeing 787-8 Dreamliner
ジップエアは垂直尾翼のロゴが変更されています。「Z」というアルファベットがロシアの侵略行為の象徴的な意味をもってしまったせいで、無関係なジップエアもロゴの「Z_」を変更する必要が出てしまいました。
本来は『究極を意味する「Z」と、無限の空白を連想させる「_」の組み合わせで、際限なく航空会社の可能性を引き出す』という壮大な意味があったものだったのに…
現在のデザインはデカールを使った過渡的なもので、垂直尾翼全体を塗装した正式な新デザインは12月頃からデビューする予定とのこと。
N450PA / Atlas Air / Boeing 747-400F
そういやN450PAって見覚えのあるレジだな…と過去のデータを探ってみると、白地に紺の帯が入ったポーラーエアカーゴのデザインをまとっていた機体でした。
どうやら2021年5月に親会社のアトラス航空のデザインに変更されていたようです。どうりで最近見ないと思っていたわけだ…
B-2853 / YTO Cargo Airlines / Boeing 757-200PCF
久しぶりにYTOエアカーゴのB757を見ました。普段はほとんどB737-400Fで来ていますが、たまにこうして少し大きなB757の貨物機で飛んでくることがあります。
機種名からも想像できる通り、このB757は旅客型から貨物型へと改造されたモデル。ボーイングには自社で手がける改造プログラムとは別に、ボーイングの認証を得て改造を行う事業者が存在します。このPCF型も後者にあたるもので、Precision Aircraft Solutionsという会社が行っている改造プログラムです。
N77295 / United Airlines / Boeing 737-800
グアム便に入るユナイテッドのB737。9月からは2020年3月にスカイマークが運休して以来となるサイパン便も、ユナイテッドによって再開されました。
B737もかなりのペースでコンチネンタル航空ベースのデザインから現行のデザインへと変更が進んでいます。
JU-1015 / MIAT Mongolian Airlines / Boeing 737-800
日によってはB737MAXが入ることもあるMIATモンゴル航空のウランバートル~成田便。この日は最新機材のMAXではなく普段通りの-800、しかももはや撮り飽きたといってもいいレベルのJU-1015です。
ウランバートル便には今年1月から新たにアエロモンゴリア航空がA319で就航しました。といっても便数は週1~0.5便とかなり少なく、狙い澄まして行かないと撮れない航空会社ですが…
N721MM / Private / Gulfstream G-VI
アメリカ・ラスベガスを本拠とする統合型リゾートデベロッパー「MGMリゾーツ」が所有しているらしいガルフストリームが離陸していきます。
現在大阪に計画されている統合型リゾートもMGMリゾーツが関わることになっているようで、今後は日本でも目にする機会の増える社名かもしれません。
C-FRTU / Air Canada / Boeing 787-9 Dreamliner
C-GHPX / Air Canada / Boeing 787-8 Dreamliner
エアカナダが立て続けに降りてきました。上の写真が2017年に導入された現行デザインで、ブルーグレーがベースだった先代のものと比べるとガラリと印象が変わりました。
一方で、黒い垂直尾翼にいメープルの葉っぱが描かれるのは、むしろブルーグレーになる前のエアカナダの時代に回帰したともいえます。
N445MC / Atlas Air / Boeing 747-400F
真っ白な機体にアトラス航空のロゴだけが入ったジャンボフレイター。界隈では「白アトラス」なんていう呼び名もあるようです。知らなかった。
この角度から見るとB747-400シリーズらしいフラップの複雑な構造がよく見えますね。
N688CP / Private / Dassault Falcon 2000EX
ガルフストリームやボンバルディア・グローバルエクスプレスとは少し違う形をしたダッソー・ファルコンシリーズ。フランスのダッソー社が手がけるビジネスジェット機です。
3発機のFalcon 900をベースに双発機へと手直ししたのがこのFalcon 2000で、日本では海上保安庁が洋上監視型を導入しています。
JA901P / Peach / Airbus A321-200NX
スラリとしたシルエットが美しいA321。ピーチが導入したのはA321neoの航続距離延長型であるA321LRですが、外見からは普通のA321neoとは見分けがつきません。
ナローボディの双発機でありながら、A321LRは燃料を満載すると航続距離は7,400kmにもなります。現在開発の最終段階にあるA321XLRになると8,700kmまで飛べるようになり、東京~シドニーが直行できる性能になります。
新たな可能性を拓く一方、乗客になった時を考えると「ナローボディ機に11時間か…」とちょっと苦しい気分になるのはあさかぜだけではないはずです…
B-LCQ / HK Express / Airbus A320-200N
香港エクスプレス航空も帰ってきました。今のところは週3便の運航にとどまっていますが、コロナ禍前には同社だけで香港~成田を1日4往復運航していたほどです。往来が緩和されれば再び1日複数便飛ぶようになるかもしれませんね。
JA822J / ZIPAIR Tokyo / Boeing 787-8 Dreamliner
日没の時間が近づいてきました。今日はカタール航空のB747-8Fが成田に向かっています。カタールカーゴが来るだけで珍しいので、「ひこうきの丘」でカメラを構えている人の多くはそれが目当てだろうと思うのですが…
どうしても尿意がガマンできず、併設のカフェで買ったコーヒーのゴミを捨てつつトイレに行っているうちに、カタールカーゴが接近してきてしまいました。しかも予想に反してB滑走路…!
慌てて飛び出していく人もいましたが、今からではもう間に合いません。不覚!
A7-BGA / Qatar Airways / Boeing 747-8F
下手にクルマを出してまるっきり撮れないのもイヤなので、諦めてひこうきの丘から遠目に眺めることにしました。残念ですが、まぁ仕方がない…記録に残っただけOKです。
あさかぜの周囲で談笑していた人たちの中からは「あれっ!?あっちに行ったの!?」なんて声も聞こえたので、A滑走路側に降りてくると信じ切っていたようです。案外みんなApproachを聞いていないんですね…
ということで尻すぼみで終わってしまいましたが、とりあえず今日の撮影はおしまい。