あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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北海道のあれもこれも乗りたい! - 3日目【前編】(2022年6月16日)

昨日よりもだいぶ遅い、朝8時過ぎの札幌駅。朝ラッシュのさなかで地下鉄はいっぱいでしたし、札幌駅に到着する列車からも大勢の人が降りてきます。

これから乗車する特急「北斗6号」は8:43の発車にもかかわらず、30分以上前にはすでに入線していました。北海道の特急は普段から発車まで余裕のある印象ですが、それにしたって早い入線です。
通常時は5両編成の「北斗」ですが、この列車は堂々の8両で運転。

 

発車までまだまだ早い車内にはほとんど乗客の姿がありません。
昨日の旅行記でも触れた通り、キハ261系の初期車と最近の車両とでグリーン車は座席の材質が違います。昨日はかなり新しい車両に乗れたので、今日は初期型の革張りシートの車両に乗れないものかと期待してグリーン車に入りましたが…

ヘッドマークがフルカラーLED式になっているところから察せられる通り、新しめの車両なので車内は昨日と同じく布張り乗り比べは残念ながら失敗です。

 

 

誰もいない車内に荷物を置いて、ホーム上の「弁菜亭」で朝ご飯のそばをすすります。朝に食べるおそばは熱いものに限る!真夏の朝でも温かいそばを食べると胃腸の調子がいいような気がします。

加えて昨日と違って今朝は雨が降る肌寒い朝なので、そばとつゆの熱さが体に染み渡ります…

 

www.ekiben-sapporo.net

 

 

グリーン車には10人ほどが乗って札幌を定刻通り発車しました。

北広島のすぐ手前では建設中の新球場が見えます。
2023年春から使用開始される予定の「北海道ボールパーク F VILLAGE」は、日本ハムファイターズの新たな本拠地となる場所。球場やチームのグッズショップというだけでなく、ホテルや温浴施設まで備えた総合的な施設になります。ホテルやサウナからは野球のフィールドを見下ろすことができるとのことで、ファイターズファンからすれば最高の「聖地」になることでしょう。

今の拠点である「札幌ドーム」との確執はいろいろなところで耳にしますが、結果として北広島に移ることは正解だったのではないでしょうか。設備が充実するのはもちろん、北海道の玄関口、新千歳空港からもアクセスがずっと良くなりますから。

 

www.hkdballpark.com

 

 

南千歳を出ると、グリーン車の乗客は15人ぐらいになりました。編成の端で通り抜ける人もおらず、とても静かで居心地は抜群。

伊達紋別を過ぎると右の車窓に雄大有珠山が見えてくる…はずですが、雲が低く垂れ込めてしまって全体像はさっぱり見えません。
山体の右端に見える茶色い出っ張りは昭和新山です。元々は田園地帯が広がっていたそうですが、1944年の噴火であちこちが激しく隆起して農業ができなくなってしまったといいます。

昭和新山は噴火の始まりから終わりまで仔細に記録された唯一と言ってもいい火山ですが、地元の郵便局長のスケッチは戦時中とあってなかなか表には出てこなかったのだとか。
噴火後は地形の保全と農家の支援のために、私財で一帯の土地を買い上げたというのですから、その熱意に感服します。そのおかげで現在も一般人が立ち入ることなくありのままの姿を見ることができるわけです。

 

sobetsu-kanko.com

 

 

思い出の洞爺駅を発車します。2017年末、キハ183系特急「北斗」に乗って函館へ向かっていたものの、爆弾低気圧に巻き込まれて5時間半も足止めを喰らったまさにその場所…

あの時は札幌に戻らざるを得ませんでしたが、今日の天気はこれ以上悪くなることはないそうなので、無事に函館までの旅程をこなせそうです。

 

mizuho-asakaze.hateblo.jp

 

 

洞爺の4駅先には「日本一の秘境駅」として名高い小幌があります。普通列車が上下6本停まるだけの山間の無人駅で、周辺には集落もありません。険しい山に囲まれて道路に出ることも困難で、唯一開けた南側は海しかないというまさに陸の孤島
元々は廃止される予定だった駅でしたが、あまりに有名になりすぎたために逆に利用者は増加中2020年1~10月の来訪者数は実に4,182人(!)にも上ったそうで、もはや秘境駅とは何なのかといったところです。

飛び去るように駅を通過する車内から、ほんの一瞬だけ保線用の小屋を見ることができました。

 

www.town.toyoura.hokkaido.jp

 

 

車窓に湿原が見えてくると大沼公園です。函館近郊の観光地の一つで、5~3万年前にあった駒ヶ岳の噴火で川がせき止められてできたものと考えられているとか。
ワカサギなどの漁業やジュンサイの収穫が行われているほか、渡り鳥の大切な休息地としてラムサール条約にも登録されています。

 

onumakouen.com

 

 

北海道新幹線の乗換駅である新函館北斗での乗降はほとんどと言っていいほどありませんでした。数人降りたかどうか…?

札幌から本州方面に行く人は大半が飛行機を使うでしょうから、降りる人が数えるほどしかいないのもまぁ納得です。新幹線で着いた人も「はこだてライナー」が接続するので、わざわざ変なタイミングで通る「北斗」に特急料金を払ってまで乗る理由がありません。

JR九州なら「はこだてライナー」の時間をずらして、あえて特急利用を誘導しそうな気がしますけども。

 

12:34、終点の函館に到着しました。8両に増やされているだけあって大勢の人が降りてきます。連休中でもないのにびっくり…!

 

ちょうどお昼時ですし、まずは腹ごしらえを。函館といえば海の幸が有名ですが、朝市の時間を過ぎてしまうとなんとなく気が進みません。
やはりここは函館ならではものを食べなければ

市電の十字街電停から歩いてすぐの「ラッキーピエロ 十字街銀座店へやってきました。メインルートから外れたラッピなら空いているだろうという予想は大当たり。
落ち着いて食事ができるのでありがたいことです。

 

luckypierrot.jp

 

 

1階のカウンターで食事を注文し、2階の客席で店員さんが届けてくれるのを待ちます。
ラッキーピエロは各店で店内のモチーフが違うのも特徴。ここ十字街銀座店は見ての通りクリスマスで、一年中クリスマス気分を味わうことができます。BGMまでクリスマスのものになっていて、なんだか胸焼けしそうです…

 

10分も待たずに「チャイニーズチキンバーガー」のセットが届けられました。紙袋に入っているのは追加でお願いした持ち帰りのラッキーエッグバーガーです。
マグカップに入っているのは「オリジナルラキポテ。フライドポテトにたっぷりとクリーミーなミートソースがかかっている、これまたカロリー爆弾のようなサイドメニューです。

マグカップは店頭で販売もしています。

 

 

luckypierrot.jp

 

 

食べ物の写真を撮るのがヘタクソすぎる自分に呆れてしまいますが…
通称「チャイチキ」はラッピの一番の人気メニュー。揚げたての鶏の唐揚げが甘辛のタレにひたされてバンズに挟まっています。写真で見るとあまり感じられませんが、ずっしりと重量感が感じられるぐらい具が詰まっています。分厚くてかぶりつくのが大変…!

持ち帰りのエッグバーガーは帰りの車内で開けることにしましょう。チャイチキのセットと単品のエッグバーガーを合わせて、お会計は1,300円でした。

 

例によって弾丸旅行なので、函館の滞在時間は2時間足らずしかありません。足早に市内の建物を見て回りながら駅へ戻ります。

ラッピから海の方向へ向かって10分ほど歩くと「金森(かねもり)赤レンガ倉庫」というレトロなエリアに出ます。
元々洋品店を経営していた実業家が、1887(明治20)年に倉庫業にも手を出した際に作ったのがこの赤レンガ倉庫群。最盛期には21棟もの倉庫を保有していたそうです。1907年には函館の2/3を焼き尽くす大火に見舞われて倉庫群も被害を受けますが、不燃性の材質を使った倉庫を再建して函館の復興と発展を支えてきました。

 

hakodate-kanemori.com

 

 

現在も一部の建物は引き続き倉庫として使われていますが、昭和後期に入ると漁業の衰退や航空貨物の発展によって倉庫の需要が下がっていきます。その中で明治期の外観を残す倉庫群は歴史的な重要性から注目を集め、姿をそのままに商業施設や博物館として改装しました。
それが現在の「金森赤レンガ倉庫」です。

外見のクラシックさとは裏腹に内部は明るくきれいになっていて、ありがたいことにきれいなトイレも設備されています。

 

赤レンガ倉庫の前にはクルーザーなどを係留する「はこだてマリーナ」があり、そのマリーナの入口に店を構えているのが「ラッキーピエロ マリーナ末広店」です。
やはり観光地の目の前ということで店の内外に並んでいるお客さんの姿がありました。中高生の姿もかなり見かけたので、修学旅行で来たついでに食べていくのでしょう3,000円も4,000円もする海鮮丼に比べれば、1,000円弱で食べられるラッピのセットは手を出しやすいですし、手っ取り早く函館を味わえますからね。

 

luckypierrot.jp

 

 

大きな漁協の建物の前を通り過ぎていくと、奥に青函連絡船摩周丸の展示館が見えてきます。1年半前に訪れていますし、中に入って展示を見るほどの時間はないので、近づいて見るだけにしておきます。

 

湾の向こう、函館山の麓にある造船所「函館どつく海上自衛隊の船が3隻入渠しているのが見えます。

一番左はあぶくま型護衛艦「ちくま」(DE-233)真ん中は艦首の数字が薄れていて読みづらいのですがあさぎり型護衛艦「はまぎり」(DD-155)タグボートを挟んだ一番右はたかなみ型護衛艦「すずなみ」(DD-114)のようです。
「はまぎり」を除くといずれも旧日本海軍でも採用されていた艦名。

軍隊ではないので「護衛艦」という区別になっていますが、英語ではDestroyerなので駆逐艦フリゲートと扱いは同じです。

 

www.hakodate-dock.co.jp

 

 

 

>>つづく<<