あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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波乱の「キハ283乗り納め」旅 - 2日目【丘珠スポッティング】(2022年1月13日)

結局昨日のJR千歳線は終日運休ということになってしまいました。我ながら絶妙なタイミングでバスに乗ってこられたものです…
引き続きJR各線は朝から運転できない状況になっているようで、雪に強いはずのJR北海道でさえこの状況というのはやはり異常としか言いようがありません。

今日は3月のダイヤ改正で引退するキハ283系の乗り納めをしてくるつもりでしたが、この雪の影響を受けて朝一番の釧路ゆき「おおぞら1号」は運休。
やることがなくなってしまったので、明日行くつもりだった丘珠空港まで飛行機を眺めに行くことにします。

 

分厚く雪が積もった歩道をえっちらおっちら歩いてすすきの駅までたどり着き、今日も定刻通り運転している地下鉄でさっぽろ駅へ。
地下通路の「なか卯」でうどんをすすってからJR札幌駅コンコースに上がってくると、改札口の前には運転開始を待つ人だかりができていました。都市高速の通行止めは解除されたものの空港リムジンバスだけでは輸送力に限界がありますし、北海道初心者にとっては快速「エアポート」に比べたら難しい…のかもしれません。

構内放送によると苗穂に除雪車を収容すれば運転再開になるという話なので、もうしばらく経てばなんとかなりそうです。

 

 

JRが動き始めるなら午後の「おおぞら」で釧路へ向かって、最終の「おおぞら」で札幌へ戻ってくるという弾丸乗り納めができるようになりそう。今回の旅の目的を果たせる望みが見えてきました。

情報を手に入られたので、地下鉄東豊線に乗って栄町へ、さらにバスで札幌市の北東にある丘珠空港と向かいます。北都交通のリムジンバスは現金に加え、交通系ICカードが利用できない代わりにPayPayでの支払いができるようになっていました。
Suicaでほとんどの決済ができるのであさかぜはQRコード決済というものを一度も使ったことがないのですが、こういう場面に出くわすとやはり使えるようにしておいた方が生活がより便利になりそうだと感じます。

 

www.okadama-airport.co.jp

 

 

JA12HC / Hokkaido Air System / ATR 42-600

ターミナルビル3階の屋外展望デッキは雪で埋まっていて閉鎖中。屋内からは駐機場が見えないので、2階のフリースペースの隅にお邪魔します
目の前のスポットでは釧路ゆきの搭乗が始まっていました。定刻は8時ちょうどなのですでに1時間半以上遅れていますが、「おおぞら」が運休になっている現状では飛ぶだけ御の字といったところでしょうか。

この機体は北海道エアシステム(HAC)が導入したATR 42の2号機。3機が所属する中で唯一、標準のHACカラーをまとう機体です。

 

www.info.hac-air.co.jp

 

 

JA12HC / Hokkaido Air System / ATR 42-600

ATR 42と72はコクピットのすぐ後ろに貨物室があります。こうした小型のプロペラ機は客室の後に貨物室なのが一般的なので珍しい構成です。
この構造のため、上の写真の通り乗客は最後部の扉から乗り込みます。

 

出発の準備が整うと、デアイサーが機体を回って除氷液を吹き付ける「デアイシング」が始まります。
昨日の新千歳空港でも触れましたが、機体表面についた雪や氷を溶かして落とす除氷と、氷雪がしばらくの間つかないようにする防氷を施していきます。

機体の翼に雪が固まって氷になってしまうと、表面の気流が乱れて、空を飛ぶための揚力を設計通り生み出すことができなくなってしまいます。過去にはそれが原因で墜落事故が起きていますから、たかだか雪や氷といってバカにしてはいけないのです。

 

hataraku.jfaiu.gr.jp

 

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

時を同じくして1号機が丘珠に戻ってきました。
記念すべきHACのATR初号機ということで特別なデザインが施されていますが、それについては後で触れることにしましょう。

 

JA12HC / Hokkaido Air System / ATR 42-600

精悍な顔立ちをしていた先代のSaab 340Bに比べると、ATR 42はかなりずんぐりした見た目。戦闘機メーカーのSaabの方が速そうな見た目をしていますが、実はATR 42の巡航速度は556km/hとSaabよりも90km/h近く速く飛べます。

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

かなり強く雪が降ってきました。道内各地へ向かう出発便も次々と遅れの案内が出てきます。丘珠は大空港と違い電波に従って着陸できるILSがないので、視界が悪くなるとどうしても遅れたり欠航せざるを得ません。

丘珠は視界が悪ければ出発できませんし、丘珠へ向かう便は着陸できる天候であることを読んで出発させねばなりません。こうした天気の悪い日の運航管理官は本当に大変だろうと思います。

 

JA13HC / Hokkaido Air System / ATR 42-600

15分ほどで雪が弱まりました。ターミナルから少し離れたところに駐機していた3号機がデアイシングを終え、地上係員の指示に従ってエンジンをスタートさせます。
旅客機や貨物機のような民間機の場合は、機体右側にある第2エンジンからスタートさせることが標準のようです。左側は乗客や貨物の出入りがあるので、万が一にも可動部に触れてしまうことを防いでいるのでしょうか。

 

JA13HC / Hokkaido Air System / ATR 42-600

3号機は日本航空が所属する航空連合「ワンワールドアライアンス」の特別塗装機となっています。HACと日本エアコミューターJACは2020年10月25日にJALグループの系列航空会社としてワンワールドに加盟しており、それを記念してこのロゴが入れらました。

なおATR機にワンワールドの特別塗装が施されるのは、HACの3号機が世界初

 

1号機は記念デザイン、2号機はHAC標準カラー、3号機はワンワールド特別塗装、とHACのATR 42は3機全てが違うデザインをまとっています。どの機体が来ても特別感が楽しめる遊び心がありますね。

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

1号機の搭乗と荷物の積み込みが終わり、デアイシングが始まりました。
除氷液は40℃前後のお湯を混ぜて使うので、吹き付けると同時に湯気が上がってなかなか迫力があります。除氷が終わるとチョロチョロと除氷液をかけて防氷作業を行います。防氷は見ていると地味ですが、離陸までに主翼や機体が凍り付かないようにする重要な作業です。

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

第2エンジンが始動したら、地上係員の指示で第1エンジンも始動。
耳を澄ますとブーンというプロペラの回る音に混じって、ターボプロップ機特有のジェットエンジンのようなキーンという音もかすかに聞こえてきます。基本構造は同じガスタービンエンジンなので、理屈を知っているとなるほどなという感じ。

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

北海道の大自然をイメージしたデザインの初号機。機体左側、ポートサイドは道内に就航している6カ所を雪の結晶で表現しています。赤いのはキタキツネでしょうか。

 

www.aviationwire.jp

www.aviationwire.jp

 

 

JA11HC  / Hokkaido Air System / ATR 42-600

機体右側、スターボードサイドにはサケ、昆布、ホタテ、ウニという北海道の特産品が描かれています。これをみればもう北海道の飛行機だというのは一目瞭然。

両面とも根室市出身のデザイナーが手がけたものだそうで、北海道への愛を感じます。

 

3機とも各地へ飛び立ち、駐機場には飛行機の姿がなくなりました。目的を果たせたので市内へ戻ることにしましょう。

ターミナル2階の食堂の前には、丘珠空港にゆかりのある飛行機やそうでない飛行機の模型がショーケースに飾られています。どれもこれも細部まで手が込んでいますし、上段はボーディングブリッジまで再現されています。これらはHACの機長さんが作ったものだそう。思わず見入ってしまいました。

…上段奥のアントノフ An-124なんてまさかのフルスクラッチ

 

www.okadama-airport.co.jp

 

 

帰りは北海道中央バスに乗って麻生(あさぶ)駅まで出てきました。栄町の方が空港には近いものの、東豊線のさっぽろはJRの札幌までかなり歩くのでちょっと不便です。麻生から南北線に乗った方が札幌で歩かなくて済むので…

道路状況はかなり悪く、何なら交差点でバスが軽くスタックしかけるぐらいです。バス停も雪に埋まっているところがあり、近くの乗り降りできそうなところに水たまりを避けて停車するなど大変そう。

 

地下鉄で大通まで戻って来ました。大通駅の地下道を西方向へ歩いた雑居ビルの中にある「やきそば屋」でお昼にします。ニコニコ動画出身のゲーム実況者「幕末志士」の坂本さんがたびたび話題にしていて気になっていたのですが、食べるべきものがいろいろある札幌でなかなか足を運ぶ機会がありませんでした。

数年越しでやっと来る機会ができたので、天気が悪くて旅程が乱されるのも悪いことばかりではないかも

 

icotto.jp

 

 

半玉ずつ量が選べるスタイル。エスカレートしてくると「これでもくらえ(7玉)」とか「死んでも知らねえ(9玉)」とかいうすさまじい量になりますが、あさかぜは当たり障りなく大盛り(1.5玉)を選んでみました。
オススメのトッピングでたまご・ソーセージ170円をつけて、合計610円とリーズナブル。

食券を渡すとすぐにほとんど味がついていないプレーンなやきそばが提供されます。想像ほど量は多くなく、2玉は余裕で行けたかも。隣のホストっぽいお兄さんはずいぶん大きなお皿でしたが、果たして何玉食べていたのやら…

手元にずらりと調味料・ソースが並んでおり、これらを使って自分で味付けをして食べるスタイルです。個人的に気に入ったのはゴマ酢しょうゆ+ラー油+マヨネーズという組み合わせ。好みの味付けを見つけると本当にペロリといけてしまいます。

 

>>つづく<<