あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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トロッコ列車で黒部の絶景を - 1日目【後編】(2021年6月7日)

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駅で待つこと40分以上、ようやくお目当ての413系が入線してきました。オイスターホワイトに青帯の入った新北陸色でないのはちょっと残念ですが、2021年になっても413系に乗れるというだけで充分恵まれています

富山17:12発泊ゆきの車内は学校帰りの高校生でほとんど席が埋まりました。

 

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ブーンという懐かしいモーター音と国鉄型らしいゴリゴリした乗り心地を楽しみながら車窓を眺めます。終点の泊までは1時間ほどのあっさりした小旅行です。

写真は魚津駅。奥に見えるのは富山地方鉄道新魚津駅です。目と鼻の先にあっても駅名が分かれているのはちょっと面白いですね。

 

 

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17:59、終点の泊に到着しました。あいの風とやま鉄道線はこの先の新潟県境を超えた市振駅までですが、運行上の境界はここ泊駅です。泊から東側はえちごトキめき鉄道の領域で、交通系ICカードが使えないのでご注意を。

降りた乗客の多くは高校生でした。自転車に乗ったりクルマが迎えに来たりで、ここからバスに乗るということはないようです。一応町営バスのようなワンボックスカーはあるみたいですが…

 

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青い413系15分後に金沢ゆきとなって折り返します。去年の9月にあさかぜが富山から乗ったまさにその列車です。席が選びたい放題なので、モーター音がよく聞こえそうな席を選んでみます。

 

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背もたれの握り手が視認性の高い黄色いものに変わっている以外は、ほとんど国鉄時代の雰囲気を残したままの車内です。

車体こそ1980年代後半から新造されたものですが、足回りは1960年代半ばから製造された457系などの急行型電車から流用された部品が多く使われています。そのため413系は新造ではなく改造扱いです。
それにしたってとっくに35年以上も活躍している古老なんですけどね。

 

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今度は山側の席を取りました。今渡っているのは黒部川で、流水量が非常に多く高低差もあって発電用ダムの建設には適している、というわけで多くのダムが建設されました。9月に訪れた黒部ダムもこの川が削った谷を利用して造ったものです。
流れも急で暴れ川だった黒部川には江戸時代に入ってもなかなか橋が作られず、架けたとしてもすぐ流されてしまいました。ようやく本格的に橋がかかったのは1662年のこと。長さ63mもありながら中間に柱を置かない高度な技術を使って建設されたそうです。

奥には立山連峰雄大な山々がうっすら見えています。窓が汚いのか空気が澄んでいないのか、残念ながらはっきりとは見えません。

 

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20:04、終点の金沢に到着しました。やはり富山から高岡にかけては帰宅する学生や会社員の人が多くかなり混み合っていました。そこそこ富山・石川県境を越えて利用する人もいるようですし。この乗客の数を521系2両でさばくのはさすがに厳しいですから、3両編成の413系が残り続けている理由がわかります

なおIRいしかわ鉄道との会社境界は倶利伽羅駅ですが、乗務員はそのまま乗り通して金沢駅までやってきます。双方の乗務する列車を決めているらしく、金沢〜富山間はIR・あいの風両方の乗務員が担当しているそうです。

 

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金沢から西側はまだ北陸新幹線が伸びていないのでJR西日本北陸本線です。
とはいえ昨日触れたように2023年度末には敦賀まで延伸される予定で、他の区間と同様に第三セクター鉄道へと移管される予定になっています。また他社の例と同様に県境で別会社に分かれることはほぼ確定のようです。行政の支援が入る以上は仕方がないのかもしれませんが、肥薩おれんじ鉄道のように福井・石川・富山の共同出資で一体的な運行のできる第三セクター鉄道を、ということにはできないのでしょうか。

どうにも並行在来線は利用者置いてけぼりなシステムを極めすぎている気がしてなりません

 

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わかっちゃいましたが、石川県ではまん延防止措置が発動されているため飲食店が20時までしかやっていません。そもそも駅構内の商業施設「Rinto」は元から20時で営業を終了しているため、食事も何もあったものではないんですけどね…

この辺は織り込み済みなので問題ありません。早めにホームへ上がって富山へ戻る電車の座席を確保しておきましょう。

 

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さっき乗ってきた電車はまだホームに鎮座していました。このあと一旦西金沢駅側に引き上げてから富山方面のホームに入ってくる流れです。
まだ正式な引退発表も出ておらず注目度が低いのか、金沢駅413系の姿をカメラに収めている人は1人しかいませんでした。

 

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先に出る20:20発富山方面の泊ゆきは521系での運転、今度はあいの風とやま鉄道の車両です。
この列車は「あいの風ライナー」といって座席定員制の列車で、1人300円を支払えば着席が保証されるというもの。停車駅もかなり絞り込まれており、富山までの所要時間は45分ほどに短縮されています。

 

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あいの風ライナーの5分後には津幡から七尾線に入る七尾ゆきが発車していきます。トンネルの大きさの都合で津幡から直流区間に入るために交直両用の521系が選定され、2021年3月ダイヤ改正までの半年間で415系をすべて追い出しました。金沢駅にやってくる普通列車はもはやほとんど全部521系です。

 

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発車10分前には泊ゆきとなる413系が早くも入線してきました。混雑のピークは過ぎているようで車内はかなり空いています。

 

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手すりやつり革、座席の握り手が黄色いものに交換されるなど時代に合わせた改良は施されていますが、当然ドア上の案内表示もバリアフリー設備もないなど、全体的な古さは隠せません。こうした国鉄時代の懐かしさが失われてしまうのは残念ではありますが、時代に即したものへと変わっていくこともまた必要です。413系はイベント列車や保存車両ではなく、れっきとした公共交通機関ですからね。

 

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21:38、「あいの風ライナー」より15分近く長くかかって富山駅に到着しました。この列車は12分の停車を挟んでそのまま泊を往復して23時半頃に富山駅へと戻ってきますが、さすがにそこまでは追いかけきれないのでこれにて退散。とりあえず泊→金沢の全区間を乗れたので満足です。

 

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ピカピカできれいな富山駅のホームに、時代を間違えたかのように停車する413系のミスマッチ感を眺めていられるのもあと2年かそこらです。目に焼き付けておきましょう。

 

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時間も遅いですし、これから遠いホテルへと向かわなければいけないのでさっさと夕食は済ませたいところ。そして富山といえば「富山ブラック」という真っ黒なスープのラーメンです。

というわけで都内にも店舗を持つ有名店「麺家いろは」に向かったのですが、まさかの短縮営業ということで21時には終わってしまっていました。富山はまん延防止措置の対象外だったはずなのに…!

 

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幸い、駅前にはバルも兼ねた麺バル プライドというお店が営業していました。無理にお酒を頼まなくていいのはありがたい。
…とかいいながら誘惑に負けてハイボールを1杯だけいただきながらラーメンを待ちます。

※「麺バル プライド」は2021年秋頃より二郎系ラーメンに業態・店名を変更して営業中。引き続き富山ブラックもあります。

 

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ブラックラーメンと、お腹も空いていることですし餃子も一緒に注文。最高の夕食です!
ビシッと黒胡椒の効いたスープのおいしいこと…これでもかと醤油を正面に出した味で、餃子はタレの代わりにスープにつけてもいいんじゃないかと思うぐらいです。

この時間まで開いていて助かりました…

 

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さぁ、問題はこのあとです…
間違って取ってしまった遠い方のアパホテルへ向かわねばなりませんが、根がケチなあさかぜとしてはタクシー利用はなるべく控えたい。かといって30分歩くのもなぁ…
というわけで最も近い駅まで路面電車を使うことにしました。それでも「奥田中学校前」という駅から15分以上は歩くことになるのですが、キャリーケースを引っ張って歩く10分の差はバカにできません。

 

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ひたすら真っ暗な公園を通り抜けるなどしてようやっとホテルにチェックイン。荷物を置いてから隣のセブンイレブンで追加のお酒を買ってきました。
疲れを洗い流すために大浴場が欲しかったのですが、<富山駅前>以外の2箇所に大浴場はありませんわかっていたはずなのに取り間違える自分の不注意さを改めて呪います。

皆様も宿泊するホテルは予約や決済をする前に二度も三度も確認しておきましょうね。

部屋の狭苦しいユニットバスで体をきれいにしてから明日の予定を再確認しておきましょう。