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1年ぶりにナゴヤドームへと向かいます。もちろん目的は「アイドルマスターシンデレラガールズ」のライブ。
開催は今日と明日の2日間ですが、一緒に行く友人と共に予定がつかず2日目のみの参加に。結局あさかぜだけは1日目も予定が空いたので、一足早く名古屋に入ることにしました。
といってもチケットは持っていませんから、今日は目的を変えて「小牧基地オープンベース」を見に行くことにします。
人生初のN700Aで東京駅からスタート。
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N700Aだからといって、普通車では従来のN700系との大きな違いはさしてありません。座席の横の張り出しが大きくなった程度で、リクライニングや吸音材などが変更されているグリーン車に比べると地味な改良です。
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新横浜を出ると満席になりました。さすが東海道新幹線…
散々飛行機を乗り回していたので今日が今年初めてとなる新幹線ですが、新幹線のシートピッチってこんなに広かったんですね…!このシートピッチが飛行機でも実現していたら、シンガポールまでの7時間なんてへっちゃらなのですが。
車内のWi-Fiも今までの契約型からフリーWi-Fiを搭載したものへと変わりつつあり、東海道新幹線はどんどん便利になっていきます。
お酒片手とはいえ、この時間を使ってChromebookで溜まっている撮影記の原稿を書いていきましょうか。
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なんだかんだ寝てしまったりしながら名古屋に到着。東京からたった1時間40分、近いものですね。
イベント会場へ向かう前に腹ごしらえを済ませます。やはり名古屋といったらきしめんでしょう。短い時間で手軽に食べられるありがたい名物。ホーム上の「住よし」で「かき揚げ(玉子入り)きしめん」をかき込みます。
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名古屋から地下鉄と名鉄を乗り継いでおよそ40分、小牧基地の最寄り駅である牛山に到着しました。とっくに基地公開は始まっているもののこれから行く人もたくさんいて、狭い駅の出口はごった返しています。
名古屋に住むひかげ氏によればブルーインパルスの飛行が13時頃からとのことで、おそらくそれに合わせて基地へ来た人が大勢いるのでしょう。あさかぜもいいタイミングで来られました。
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空中給油機であり輸送機でもあるBoeing KC-767。ベースはB767-200ERで、4機全てが小牧基地に配備されています。この日は機内見学が人数限定で行われていましたが、さすがに13時では上限に達してしまっていた様子。
どのみちKC-767を見ていてはブルーインパルスに間に合わなかったでしょうから仕方ありません。
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広い通路の隅っこに立って待っていると、いよいよブルーインパルスの展示飛行が始まりました。
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動きの速さに目で追いつくのがやっと。あっちからこっちから、編隊を崩さずに我々の頭上を飛び抜けていきます。
なんとか追いかけて撮ったヘタクソな写真を何枚か載せておきます。
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クライマックスは空に描かれるハートマーク。Nikon D500とNIKKOR 80-400mmの組み合わせでは広角が足りずとても収まらないので、携帯電話のカメラで撮影します。なるほど、カメラ2台持ちの人はこういうときに役に立つんですね。
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最後に空に大きな6つの輪を描いて演目はおしまい。20分ちょっとのイベントでしたが、あっけにとられている間に終わってしまいました。あっという間です…
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ブルーインパルスの隊員の方々への花束贈呈が終わると、観客はぞろぞろと帰り支度を始めます。航空祭のクライマックスがブルーインパルスなので当然ですが、ここまで展示機を眺めている時間の無かったあさかぜにはむしろ本番の始まりです。
広角レンズに付け替えて基地内を歩き回ります。
先ほどのKC-767、見た目はそのまんまB767の貨物機ですね。エンジンもANA・JALで使用しているのと同じGE製CF6型。
旅客機ではとっくに生産の終了しているB767-200ですが、KC-767と後継のKC-46Aとして生産が続いている息の長い機体です。KC-46Aは山口県の美保基地へ配備が始まっています。
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一般人でも飛行機の鼻先ギリギリまで近づけるのがこうしたイベントの醍醐味です。しかも右側のドアから出入りできることは普通ありませんから、これも貴重な経験です。やっぱり休暇を取ってくるべきだったか…
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機体のお尻に伸びているのは空中給油の際に使うフライング・ブーム。相手の背中についた給油口へ伸ばしていきます。
長くなると根元から操作するのが難しくなるため、ブームについた羽根を動かし空力で操作するのが特徴です。
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2017年から正式に美保基地への配備が開始されたばかりのC-2輸送機。製造は川崎重工が担当しています。9月に撮影したC-1輸送機の後継機で、現在のところ22機が生産される予定です。
C-1の撮影時にも触れましたが、C-1は2.6tの荷物を積載すると1,700km程度の航続距離しかありません。国内だけで使うならばまだしも、海外派遣などがあると役に立ちません。
C-2では輸送力を増やしつつ、航続距離も伸ばしてスピードアップも行うという欲張り設計。機体やエンジンもC-1とは比較にならないほど大型化されています。積載量36tで航続距離4,500km、巡航速度は240km/hも高速化したマッハ0.8=約890km/hが可能となりました。
エンジンはKC-767と同タイプのCF6型。
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おなじみのCH-47「チヌーク」。半世紀以上もほとんど姿形を変えることなく生産の続く輸送用のヘリコプターです。淡い迷彩模様は航空自衛隊機の特徴。
外見は変わらないものの中身は時代に即して改良が重ねられており、最新のF型ではコクピットがデジタル化されている他、エンジンの出力も当初から倍以上に増えています。陸上自衛隊でもここ3年ぐらいの導入分はF型と同じものになっているのだそう。
前側のローターの先端はほとんど自分の顔の高さと同じぐらい。こんなものがぶつかったら人間はひとたまりもありません。
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帰投に向けて準備を進めているブルーインパルス。
ベースとなっているT-4練習機は運用開始から30年が経過しており、そろそろ後継機が必要となってくる頃です。軍用機が市街地を飛ぶだけで熱烈な反対が起こる日本では後継機の選定だなんてハードルの高い話かもしれませんが、ブルーインパルスを続けていく以上は大切なことです。
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救難機として使われているU-125A。ベースとなっているのはブリティッシュ・エアロスペースのBAe 125というビジネスジェット機です。現在もホーカー 800として生産の続くベストセラー機。
U-125Aで救難が必要な人員を発見し、ヘリコプターのUH-60Jを使って救出に向かうというのが流れ。薄い青色の機体色は敵地での視認性を低くすることが目的です。
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今や日本国内では茨城県の百里基地にだけ残るF-4 ファントムIIが来ていました。運用開始は1960年、5,000機以上が製造された米マクドネルの傑作機です。
航空自衛隊でもE型を140機導入し、うち136機は三菱重工でのライセンス生産です。現在も運用されているものは延命と能力向上の改修を行った「F-4EJ改」というモデル。
いよいよ後継機F-35 ライトニングIIの導入で2021年には引退することになっています。1960年代後半からおよそ半世紀にわたって日本の空の防衛を担い続けた功労機だったのでした。ちなみに日本独自の改良が色々施されているので、「ジャパニーズ・ファントム」なんていうあだ名があるのだそうです。
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どうも展示機の仲間入りをしていたらしいFDAの7号機。エンブラエルのERJ-175です。
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近くの飛行機が飛び立つ時間が近いからか、隊員の方々がエンジンにダメージを与えるようなゴミが落ちていないかをチェックする「FODウォークダウン」をしています。
たかだかゴミとはいえ、エンジンが吸い込んで止まってしまう事態を発生させる可能性は大いにあります。航空祭だからというわけでなく、社会のマナーとしてゴミのポイ捨てはよくありません。
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独特な見た目が特徴的な救難飛行艇のUS-2。1970年代から使用していたUS-1Aの後継機として導入されています。
ご覧のように陸上でも離着陸ができますが、「主戦場」となるのは海の上。濃い青色の洋上迷彩をまとい、3mの波があっても着水が可能な性能を持ちます。離水も時速100km未満という低速で可能。
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2018年12月に日本海上で韓国の艦船からレーダー照射を受けたことで話題になったのが、このP-1哨戒機。韓国が意味不明な言い訳のための動画にサムネイルで登場させたのはなぜかP-3Cでしたが、実際はこのP-1が被害に遭っています。
長く日本で使われてきた哨戒機はロッキード・P3 オライオンを川崎重工がライセンス生産してきたP-3Cでしたが、さすがに更新の時期を迎えたために開発されたのがこのP-1です。同じく自社で開発したC-2輸送機と多くの部品を共用しているのも特徴。
見た目にさしたる特徴はありませんが、搭載した操縦システムや観測装置などは大幅な性能向上が図られています。海に囲まれた日本においてとても重要となる哨戒機の今後を担っていく飛行機です。
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陸上自衛隊のUH-1J(上)とAH-1S(下)が続けざまに飛び上がります。
AH-1Sはベル社が開発したAH-1 アパッチの日本向けモデル。富士重工がライセンス生産しました。後継機には有名なAH-64D アパッチ・ロングボウが選定されたものの、ボーイングが生産終了を決めたため行き詰まってしまいました。
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肩を並べて遠ざかっていく2機のヘリコプター。
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おなじみの「バタバタ」という音を立ててCH-47も飛び去っていきます。後部のランプを開けて隊員の方々が手を振ってくれています。去り際までカッコいい。
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老体ファントムにはいろいろな人がとりついて出発の準備を整えています。旅客機でもそうですが、ジェットエンジンというのはクルマのようにキュルンキュルンと自分で簡単にエンジンがかけられません。圧縮空気などを外から供給してもらって、エンジンを回してからでないとスタートできないのです。まるで押しがけですね。
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長らく準備をしていたファントムが動き始めました。間近で聴くジェットエンジンの音は強烈です。
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気付けば名古屋空港の展望デッキにも人がいっぱい並んでいました。
あさかぜの周辺でキョロキョロしていた人たちもファントムが動き出すなりいっせいに視線を向けます。
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後に続いてUS-2も離陸へ向けて動き出します。ブーンというプロペラ機独特のエンジン音が響きますが、ファントムに比べたらかわいいものです。
スラッとした見た目のP-1と比べると、US-2はまさに「船」といった出で立ち。同じ海の上を飛ぶ飛行機でも、用途が違えば姿形はこんなに変わるものなんですね。このあたりも旅客機と違って面白いところです。
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轟音と共にファントムが飛び立っていきました。離陸後、機体を左右に振る「バイバイ」のアクションをしてあっという間に遠ざかっていきます。
おそらくあさかぜにとっては最初で最後となるF-4EJ改との出会いでしたが、間近で眺められ、しかも飛び立つ姿まで見られてラッキーなことこの上ありません。
たまたま開設60周年を記念して例年の3月から開催日が変更されていたタイミングで、それもまた幸運。最高のイベントでした。
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いよいよ閉場が迫ってきたので、地上展示を見つつ足早に出口へと向かいます。
ロッキードが開発した傑作中の傑作、C-130 ハーキュリーズ輸送機。1954年に初飛行して以降、現在も改良を続けて2,500機以上が生産されています。航空自衛隊ではC-1の足りない部分を補うためC-130Hを16機輸入しています。
前述のように国産のC-1輸送機では不足していた性能を補うために導入されたもので、巡航速度こそC-1より100km/hほど遅いものの、5tの荷物を積んだ場合でも航続距離はおよそ4,000kmと倍近くあります。
海上自衛隊でもYS-11Mの置換えにC-130Rを導入しています。
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後方の格納庫にはC-130Hに搭載しているターボプロップエンジンも展示されていました。
展示ではイギリスのロールスロイス製となっていますが、元々はアメリカのアリソン・エンジンが開発したものです。アリソンは1995年にロールスロイスに買収されています。
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奥の薄暗がりに置いてあったのはCF6エンジンの中身。これもゼネラル・エレクトリックが開発した傑作エンジンで、自衛隊のKC-767やC-2はもちろん、前の政府専用機だったB-747ことBoeing 747-400にも使われていました。
ANAとJALでは数多く運用されているBoeing 767-300ERのエンジンもこのCF6型です。
2時間半程度と駆け足になってしまったオープンベース。時間をとって午前中からじっくりと見たいものばかりでした。
ホテルに入るのはまだまだ早いので、反対側にある県営名古屋空港を訪れてみることにしましょう。
>>後編へ続く<<