あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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イースター航空消滅まで秒読み

日本と比較して国土面積は約1/3、人口は約半分の国家でありながらLCCが林立する韓国。以前から「よくビジネスとして成り立っているもんだ…」と感心していたのですが、いよいよLCCの再編を考えなければいけない局面に来ているようです。

韓国には大手フルサービスキャリアの大韓航空アシアナ航空に加え、6社のLCCが運航しています。
※()内は拠点空港。ソウルのみ記載の場合は仁川・金浦の両空港が拠点

・エア・プサン Air Busan (釜山/金海)
・エア・ソウル Air Seoul (ソウル/仁川)
イースター航空 Easter Jet (ソウル)
・チェジュ航空 Jeju Air (ソウル/仁川)
・ジンエアー Jin Air (ソウル/仁川)
ティーウェイ航空 T'way Airlines (ソウル)

さらに2020年からのニューカマーとして、

・エアロ・ケイ Aero-K (清州)
・エア・プレミア Air Premier (ソウル/仁川)
・フライ・カンウォン Fly Gangwon (襄陽)

の3社が加わり、全部で9社となります。
…うーん、部外者ながら心配になってしまいます。人口1億人超の日本でさえ4社でなんとかやっているというのに、5200万人の韓国では倍の数になろうというのです。既存の6社は日本路線への依存度もかなり高めで、国際線の3〜5割は日本を発着する路線。充実した路線網のおかげで日韓間の航空シェアはFSC2社を含めると8割を韓国系エアラインが占めています。2019年前半まで、LCC各社は日本路線の新規解説と増便で絶好調でした

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<2020年3月末からはソウル~成田~ハワイ便に虎の子B747-8Iを入れる…はずだった大韓航空

ところが、ご存知の通りホワイト国除外だとか輸出管理の厳格化だとか、日本側の裁量で決める貿易のやり方に韓国は逆ギレし猛反発
さらには戦時中に強制労働を行わせたとしてまともな法治国家ではご法度である遡及処罰に及ぶなど、キチガイっぷりのアピールに余念がありません

一連の流れで元から大して良くなかった国民の対日感情が猛烈に悪化。過去にない規模での不買運動へとつながり、純粋な日本製品はもちろんのこと、原材料に日本由来のものが入っているだけで排除という徹底ぶりを見せています。もちろん「日本への旅行ももってのほか」という風潮になり、韓国からの訪日客は前年比-65%(2019年10月)となるなどNO JAPAN運動は著しい「成果」を上げました

日本訪れる韓国人旅行者数、65%減 4カ月連続の減少 - 朝日新聞デジタル

実際のところそこまで多数の韓国人が日本を忌み嫌っているわけではないでしょうが、こと反日に関しては国内の強い同調圧力があることは想像に難くありません。なにせ知日派というだけで罰金を取られたり埋葬を断られたり、日本企業だからといって財産を召し上げられてしまうのですから、流れに乗っておかねば数十年先に何をされるかわかりません
日本からの渡航者は10%台の減少にとどまっているという話もありますが、それにしたって減ったことには変わりありません。

日本からも韓国からも渡航者が減る。
結果として大きなダメージを受けたのは韓国の航空会社でした。先程も述べたように、日韓間の航空需要の8割は韓国系です。元から日本の航空会社の多くは価格競争に負けて韓国路線から撤退していますから、ダメージはそこまで大きくありませんでした。

「ノージャパン」の影響で韓国の航空会社は息絶える寸前? - レコードチャイナ
https://www.recordchina.co.jp/b818409-s0-c30-d0127.html

特に大きな影響を受けたのはLCC各社です。稼ぎ頭である日本路線が軒並み不振となり、減便や運休を余儀なくされました。落ちた収益を補うための主に中国への路線展開もうまく行かず…
結果、真っ先に音を上げたのが今回取り上げるイースター航空でした。

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<業界第5位のイースター航空。2009年に運航を開始>

主にキャビンアテンダントパイロットに無給の休みを取らせるなどなりふり構わぬ費用圧縮に走り、最終的には韓国のLCCでは最大手となるチェジュ航空に身売りすることとなります。
おおよそ合意に至っていたところに今度はコロナウイルス騒ぎが降りかかり、チェジュ航空も買収どころではなくなってきます。それでも当初より13億円ほど安い約49億円での買収がほぼ決まりかけており、関係者はホッとしたことでしょう。

チェジュ航空、イースター航空買収で契約締結 約49.1億円 - TRAICY

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イースターに手を差し伸べたはずだったチェジュ航空。ここまでこじれるとは…>

…といったのも束の間従業員への未払い賃金を巡ってイースター側とチェジュ側が対立。両者ともに「賃金を支払う義務は相手側にある」と譲りません。
実はイースター航空はタイに「タイ・イースター航空」なる子会社を2018年に設立し、今年の運航開始に向けて飛行機のリース契約を結んでいました。これもまた両者の争いの新たな火種となり、ついに先日7月23日、チェジュ航空はイースター航空の売却を撤回すると発表します。
最後の頼りの綱である政府ははっきりしない姿勢を貫いており、加えて現在のイースター航空のトップはムン・ジェイン大統領の側近タイ・イースター航空にはムン・ジェインの娘婿が就職、とかの国ではおなじみの政治スキャンダルへと発展しそうな雰囲気です。

韓国・文政権は“スキャンダルまみれ”! イースター航空と大統領「娘夫婦」の関係は… - zakzak
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200715/for2007150007-n1.html

チェジュ航空、イースター航空に対し問題解決ができなければ契約解消と通告 イースター航空は破産の可能性も - sky-budget

チェジュ航空、イースター航空の買収契約を破棄 - TRAICY
https://www.traicy.com/posts/20200725176763/

再建のアテがなくなったイースター航空はこのまま会社を清算するという見方が強くなっており、1,600人の社員が路頭に迷うことになります。経営不振のせいで4割しか給料が支給されず(しかも3月以降は無給)さらにそのまま会社ごと消えてクビになるだなんて、あまりにひどい仕打ちです。

イースターの場合は最後のひと押しがコロナだったとはいえ元はと言えば反日運動が原因でした。一連のNO JAPAN運動において一体誰が得をしたのか甚だ疑問でなりません
生活を不便にし、収入を犠牲にし、楽しみを我慢して、何か得られるものはあったのでしょうか。

一時の憎しみの感情で刹那的な行動に走ると、後で取り返しのつかない結果に行きつく。

そんな教訓を身をもって示してくれたのですから、我々はその教訓をよく噛み締め、自分たちが同じことを繰り返さないように生かしていかねばなりません

そしてこれが韓国のLCC再編への引き金となるのか、今後の流れが注目されますね。

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アシアナ航空も売却交渉の真っ最中。COVID-19の影響でこれも先行きが不透明に…>