あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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2019年6月10日:【microTRIP】 東国三社巡り

「東国三社巡り」というものをご存知でしょうか。

強力な開運・勝運を授かるために鹿島神宮香取神宮・息栖神社という3つの神社を回るというものです。伊勢神宮の参拝の帰りにこの3社にもお詣りするという江戸時代に作られた習慣が、現代でも一部の人に引き継がれているものです。

職場の班長が行ってみたいと言うので、暇そうな班のメンバーを招集してあさかぜのクルマで出発です。

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115752 posted by (C)あさかぜみずほ

と、その前に。腹ごしらえを兼ねてお弁当の自販機に立ち寄ってみます。これは職場の先輩に教えてもらったもので、霞ヶ浦の東端にある「あらいやオートコーナー」というところで食べることができます。

あらいやオートコーナーの焼肉弁当(稲敷市) - 茨城見聞録

https://ibamemo.com/2018/10/25/araiya/

年代物の自動販売機に300円(当時。2020年4月現在では30円程度値上げされている様子)を投入し、ボタンを押すと温かいお弁当が出てきます。ちょうどテレビの取材があったようで外には行列ができていましたが、普段はこれほどまで混むことはない様子。

ほとんどテレビを見ないあさかぜは誰なんだかさっぱりわかりませんでしたが、同行の先輩後輩はちょっと興奮した様子。名前を教えてもらったもののさっぱり覚えてすらいない私…

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120125 posted by (C)あさかぜみずほ

テレビの取材は続いているようですし、外で食べるにも雨模様なのでクルマの中に戻ってお弁当を広げます。

あさかぜは「ヒレカツ弁当」を選択。ご飯は地元で採れたお米を使っているそうで、そこに昆布の佃煮とヒレカツが添えられたごくシンプルなもの。というかヒレカツがこれだけ入って300円!?豪勢すぎやしませんか…しかもおいしい。普通なら倍ぐらいの値段がしてもおかしくありません。

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_DSC1647 posted by (C)あさかぜみずほ

さて、千葉からみると最も奥にある鹿島神宮から攻略していきましょう。伝承では神武元年、つまり日本の初代天皇が即位した年(紀元前660年=皇紀元年)に創建されたとしています。その歴史や2600年以上というわけです。

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_DSC1651 posted by (C)あさかぜみずほ

雨がぱらつく天気ということもあって、境内には人もまばら。

立派な楼門は1634年に水戸徳川家によって奉納されたもの。「日本三大楼門」の1つに数えられているそう。元々は白かったようですが、1940年に虫食い防止のために現在の丹塗りになったとのこと。

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_DSC1654 posted by (C)あさかぜみずほ

まずは拝殿で参拝。この拝殿と奥にある本殿・幣殿・石の間は江戸時代初期に作られ、現在は国の重要文化財に指定されています。一般人が入れるのは拝殿の手前まで、結婚式などでは拝殿の中に入れるそうですが、本殿は一般の人々には不可侵な領域です。

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_DSC1662 posted by (C)あさかぜみずほ

お詣りを済ませ、神社の奥へと進みます。昨日の夜から降り続いた雨で参道はドロドロですが仕方がありません…他に日がなかったとはいえ、わざわざ出かけてきた我々が大概なのです。

むしろ湿気で参道は荘厳な感じに。安っぽい言葉ですが、いかにも「パワースポット」に向かっている雰囲気です。

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_DSC1665 posted by (C)あさかぜみずほ

国歌「君が代」の歌詞にある「さざれ石」。「細石」と書き、文字通り小さな石でできています。これが長い時間をかけて大きな岩の塊(巌=いわお)に変化していきます。

「さざれ石の(=が)巌となりてこけのむすまで」

「小さな石が長い時間をかけて岩の塊になり、そこにコケが生えるほどのさらに長い時間」という比喩です。国家が長く長く繁栄するようにという美しい表現ですね。

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_DSC1673 posted by (C)あさかぜみずほ

さざれ石のそばにある鹿園と売店は、平日ということでお休み。柵に近寄ると食べ物をよこせと言わんばかりに鹿が集まってきますが、残念ながら君らにあげるものは何もないんだ。

少し進んで奥宮に到達します。ここは鹿島神宮の祭神であるタケミカヅチノオオカミの中でも荒々しい方の魂を祀ってあります。ここが鹿島神宮の中でも本当のパワースポットらしく、スピリチュアルなブログなどによれば「体調が悪いときに行かないように」だそうです。ふーん…

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IMG_2891 posted by (C)あさかぜみずほ

さらに奥へと進みましょう。二手に分かれる道を右へ進んでおよそ10分弱、「要石」に到達します。水戸藩主の徳川光圀が7日7晩にわたって掘らせても石の根っこまで達せなかったという話が残る巨大な岩で、地震を起こすナマズを押さえているという伝承があります。

この日写真を撮ってくるのを忘れたので、別日に撮った写真で代用。

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131619-EFFECTS posted by (C)あさかぜみずほ

先ほどの分岐を左に進んで長い階段を降りると「御手洗池(みたらしいけ)」です。1日に40万リットルもの湧水があるそうで、絶えず水が入れ替わっているので底まできれいに見渡せます。

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141418 posted by (C)あさかぜみずほ

鹿島神宮の参拝を終えて次の目的地へ移動します。しかしさすがに空腹なので、国道沿いの店を先輩後輩に選んでもらいます。

で、結局入ったのは「麺屋田所商店」。どこへ行ったって国道沿いの飲食店なんて同じようなものですから仕方ありません。味は保証されていますしね。

味噌の種類によって器が変わるのもさておき、産地にちなんだトッピングも載ります。右上の信州味噌を選んだ班長のには山菜、左上のフライドポテトが載っているのは先輩の北海道味噌、手前のあさかぜのは九州味噌ということでさつま揚げ。後輩は辛いのを選んだので特殊トッピングはないようです。

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_DSC1686 posted by (C)あさかぜみずほ

続いて息栖神社です。鹿島神宮に比べるとずいぶんこぢんまりとした雰囲気です。主神は「久那戸神(岐神、クナドノカミ)」で、疫病や災害を防いでくれる神として信仰されています。

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_DSC1694 posted by (C)あさかぜみずほ

鳥居に背を向けて歩いて行くと「忍潮井(おしおい)」があります。向かって左が女瓶(めがめ)、右が男瓶(おがめ、写真)となっており、のぞき込んで底の方にある瓶から真水が湧き出ています。

1973年に移設されて現在の場所にありますが、元々の場所では周囲一帯が海だったそうです。にも関わらずこの井戸では1,000年にわたってこんこんと真水が湧き出しているのだとか。

女瓶から男性が、男瓶から女性が、それぞれ水を飲むと結ばれるなんていう伝承があるそうですが、今は忍潮井から採水することはできません。境内の湧き水が忍潮井と同じ水だそうですから、そちらでやりましょう。

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_DSC1702 posted by (C)あさかぜみずほ

雨はすっかり本降りになってしまいました。風がないだけマシなのでしょう…

神門をくぐって境内へと進みます。

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_DSC1707 posted by (C)あさかぜみずほ

傘片手に撮っているので軽く手ブレしていますが…

4世紀後半頃に創建されたとされる息栖神社。現在の社殿は1963年に再建された鉄筋コンクリート製ですが、1つ前は1722年に作られたものだったとか。戦時を生き抜いたにもかかわらず、1960年に火災で焼失してしまったということで残念です。

先ほど通り抜けてきた神門は火災を免れた1847年造営のものです。

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_DSC1710 posted by (C)あさかぜみずほ

鹿島神宮にもありましたが、6月は大祓ということで「茅の輪」が用意されています。近くにくぐり方が書いてあるのでそれに従って無病息災・延命長寿を祈願しましょう。

奥に見えるのは「オカタマの木」で精霊が宿り幸運をもたらす木だそう。近寄ってパワーを受け取りましょう、という看板にはむしり取らないよう注意書きもされています。ルールを守れない輩に幸運が訪れるとは到底思えませんから、せめて体を触れさせる程度にしましょうね。

育てたいなら植木を買いましょう。常緑高木なので10m以上の大きさになりますが。

オガタマノキ

https://www.uekipedia.jp/%E5%B8%B8%E7%B7%91%E5%BA%83%E8%91%89%E6%A8%B9-%E3%82%A2%E8%A1%8C/%E3%82%AA%E3%82%AC%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%83%8E%E3%82%AD/

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_DSC1713 posted by (C)あさかぜみずほ

最後の目的地は香取神宮です。息栖神社からはクルマでおよそ30分弱。大きな神社で普段から参拝客も多いためか、参道の土産屋は熱心に呼び込みをしていました。

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_DSC1726 posted by (C)あさかぜみずほ

重要文化財でもある楼門は1700年に徳川幕府が造営したものです。写真では見えづらいですが、楼門の上の方に掲げられている額に描かれている「香取神宮」の文字は東郷平八郎海軍大将によるものだそう。

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_DSC1731 posted by (C)あさかぜみずほ

経津主大神(フツヌシノオオカミ)を祀る香取神宮鹿島神宮と同じく国家鎮護の神として崇拝されてきました。勝運や交通安全、厄除けにも御利益があるとされているのも同様です。

それぞれ神にも役割があるようで、鹿島は武人、香取がその剣、そして息栖はそれらのための船、なんていう表現も目にしました。彼らが一体となって、国家や我々一般人の守護をしてくれているわけです。

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_DSC1740 posted by (C)あさかぜみずほ

香取神宮にも要石はあります。鹿島はへこんでいましたが、香取は丸い形。鹿島と対になって地震を起こすナマズを押さえ込んでいるという伝承です。

こちらの要石も徳川光圀が掘らせたようですが、やはり根元はわからなかったのだとか。光圀も懲りない男です…

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_DSC1746 posted by (C)あさかぜみずほ

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IMG_2966 posted by (C)あさかぜみずほ

香取神宮の奥宮は鹿島神宮よりはるかにわかりづらいところにあります。そして何より近寄りがたい雰囲気…

木そのままの飾らぬ鳥居の奥には飾り気の一切ない奥宮が控えています。現在の奥宮は1973年に伊勢神宮式年遷宮で出た古材を用いたものだそう。社殿の前の扉は鎖で厳重に鍵がかけられ、社殿には指一本触れられないようになっています。色鮮やかな本殿に比べると対照的です。

大一番の勝負に出るときにオススメだそうですが、鹿島神宮の奥宮以上にパワースポットらしく感受性(?)が強すぎる人が動けなくなるほどの場所のようです。そういう方はお気をつけてお出かけ下さい。

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_DSC1749 posted by (C)あさかぜみずほ

というわけで、無事予定通り東国三社巡りを達成しました。三社を回らなければ完成しない御守もできあがりました。本当はもうちょっと回りたいところもありましたが、この天気では上出来でしょう。

次はもっと天気のいいときに行きたいですね。