あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

どこかで働く駅員がひたすら旅行記や写真(主に飛行機)をひたすら載せ続けるブログです

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冬の北東北にビューーン! - 2日目【前編】(2023年1月24日)

おはようございます。爆弾低気圧の接近が明日に迫った青森県野辺地町です。
この旅を計画したときには、この中一日はずっとホテルの部屋にこもって旅行記や撮影記の執筆に充てようと考えていましたが…

名だたる文豪でもないあさかぜには「温泉宿にこもって文章をしたためる」などという高尚なことはできないことに早々に気がつきました。
かといって天候次第では何かがあったときにホテルに戻ってこられなくなる可能性も捨てきれないので、近場へのお出かけで済ますことにしましょう。

 

外出の前に朝ご飯を食べて今日一日の活力を手に入れます。夕食と同じく朝食もバイキングスタイル。さすがにライブキッチンのコーナーまではありませんが、種類が豊富で何を食べるか迷ってしまいます。
ベーコンやシュウマイといった肉々しいメニューがあるのもとても良い。

とろろの隣に写っているのはホタテの稚貝です。あさかぜの口には今ひとつ合いませんでした…

 

sanrok-makado.com

 

 

野辺地駅までの路線バスはホテルの正面玄関のすぐ隣に発着します。ご覧の通りそこそこ雪が降っているので、バス停まで歩かなくて済むのはありがたいところです。

だいぶ大きなホテルですが、観光シーズンでないからか宿泊客はそこまで多くはない様子。昨晩も今朝も大浴場は空いていましたし。
雪が降りしきる中で露天風呂に入るのは久しぶりの体験でした。体は温かいのに肩から上は雪があたってめちゃくちゃ冷たいので、いつまでも入っていられそうな気分になれます。

 

 

始発地点の「まかど温泉」バス停から乗ったのはあさかぜ一人だけでしたが、街中に下りると雪まみれのおじいちゃんおばあちゃんがぽつぽつと乗り込んで来ました。
みんな知り合いのようで近況報告のようなお話をされているようですが、何を話しているのかほとんどわかりません。標準語の世界から方言の強い青森へやって来た、という実感が湧いてうれしくなります。

20分ほどで野辺地駅
国際興業カラーのこのバスは十和田観光電鉄の運行です。社名の通り三沢~十和田市間14.7kmの鉄道路線を運営していましたが、東北新幹線 七戸十和田駅の開業や東日本大震災の発生で鉄道利用は大幅に落ち込みます。加えて震災の影響でホテルやバスも軒並み不振となり、会社そのものが存続の危機に。
早々に鉄道事業は2012年3月31日で廃止となり、同区間はバスに置き換えられました。社名だけに「電鉄」時代の名残があります。

 

www.toutetsu.co.jp

 

 

野辺地町の玄関口、野辺地駅待合室の一角には売店を兼ねた立ち食いそば屋もあって、おそばを食べたり軽食を買ったり、それなりにお客がいるようです。
だしのいい香りが漂ってきます。お腹がはち切れんばかりに朝ご飯を食べていなければ、ここでそばを食べるという選択肢があったのですが…

 

10:22発の快速「しもきた」大湊ゆきで野辺地を出発します。この列車には2020年11月に函館へ旅行したときにも乗りました。

2年前のあの時はバスに乗り継ぐために下北で降りましたが、今日は終点の大湊まで乗り通します盲腸線の終わり1区間なんてわざわざ乗りに行くのも大変なので、これといって予定のない今回のような旅で乗ってしまうのが一番です。

 

列車が巻き上げた雪が窓にくっついて、外の景色がほとんど見えません。
氷の隙間からなんとか外を見ると、いかにも冬の海という景色が広がっています。一応は陸奥湾の内側にいるものの高めの波がずっと岸に打ち付けていて、真冬の日本海の景色を見ているかのようです。

今日の時点でここまで天気が荒れていると、低気圧が本格的に近づく明日が心配になります…

 

野辺地から約45分、下北で乗客の大半が下車していきました。ここは市役所やバスターミナルといった主要施設、さらに飲食店の多くが集まるむつ市の中心地。大間のフェリーターミナルへ向かう路線バスも下北の駅前から発車します。

言ってしまえば、むつ市に用事があるなら大湊線の終点まで乗る理由はほとんどないわけです。

 

下北から5分、「しもきた」は終点の大湊に到着降り立った乗客のほとんどは列車に乗ることが目的のような雰囲気で、あさかぜと同様に車両や駅舎を写真に収めていました。

 

せっかく大湊まで来ていることですし、大湊らしさを味わいに散策に出てみましょう
1日の平均乗車人員は93人、むつ市中心部に近い下北に比べると1/3ほどしかありません。駅前にもこれといって目立った商業施設はありませんが、駅の横にはJR東日本グループのビジネスホテル「ホテル フォルクローロ大湊」が建っています。

なぜこんな乗降客の少ない小さな終着駅に…?

 

その理由は脇ノ沢ゆきのバスに10分ほど乗るとわかります。海上自衛隊前」のバス停を降りるとすぐ目の前に、海上自衛隊大湊地方隊の拠点があるからです。

大湊地方隊は津軽海峡宗谷海峡という、中国やロシアに面した非常に重要な海域を管理・防衛している部隊です。日本の北側における防衛の要といったところ。北海道の函館、余市稚内にも基地などを有していますが、総監部はここ大湊に所在しています。

ふらりと立ち寄ったところで見学ができるわけでもなさそうなので、航空基地の入口の写真を収めたところで、大湊駅の方向に向かって歩いて行くことにします。

 

www.mod.go.jp

 

 

基地から道路を挟んで反対側は宿舎になっているようです。

 

意外と道路のアップダウンが激しい…海沿いだから平らだと思っていたのは大間違いでした。

歩道のない、というより雪で車道と歩道の区別がつかなくなっている道路を歩いていますが、交通量は少なく危険を感じるようなことはありません。ただ基地側は雪の山になっているので、そちらは歩かない方が良さそうです。
防風林のようなものに遮られているので、基地の中の様子はほとんどうかがい知ることはできませんね。

 

20分ぐらい歩いてきました。このあたりが艦艇を補修するドックに近いところのようです。

海上自衛隊の公式ウェブサイトによると、大湊基地には海上自衛隊で唯一となる自前のドライドックがあるとのことです。船を引き込んだ後に水を完全に抜いて船舶の補修ができるようにするのが「乾(ドライ)ドック」。
元々は日本帝国海軍が使っていたものだそうで、戦争を終えてから放置されていたものを使えるように修繕したそう。

この頃きな臭い日本の北側を防衛するにあたり、自前で船舶の修繕ができるようにするのは非常に大きな効果があります。

 

>>つづく<<