あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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バンコク発着!?~貸切車両で行く夜行列車の旅 - 3日目II(2023年2月24日)

夕方まではバンコク市内の有名どころを見て回ることにします。
コインロッカーに荷物を預けて、Sanam Chai(サナーム・チャイ)駅から歩いて数分のところにある「ワット・ポー Wat Phoにやってきました。いわゆるバンコク3大寺院」と呼ばれるうちの1つで、拝観料は100B(約400円)

現王朝であるチャクリー朝を興したラーマ1世によって建てられた王宮寺院で、創建は1788年とされています。

 

www.thailandtravel.or.jp

 

 

きらびやかな装飾がタイの寺院の特徴です。遠くから見ると色が塗ってあるだけに見えますが、瓦が色分けされていたり、色つきガラスがはめ込まれていたりと、どれもこれもかなり細かな装飾になっているのがわかります

 

 

ワット・ポーの別名は「涅槃(ねはん)」。奥へ進んでいくとその由来となった巨大な涅槃仏があります。

昨日ワット・ロカヤ・スターラームで見た涅槃仏と違い、こちらはちゃんと建物の中に収められています。建物の内外にも細かく装飾が入っていて荘厳です。

 

中に入ると全身が金箔で覆われた涅槃仏が見えますが、周りの柱に遮られて全身の見える場所がほとんどありません。

 

途中に台座へ近づけるスペースがあり、そこからは涅槃仏の全身を見ることができます。
長さ46m、高さ15mという大きさは文句なしにタイ最大。間近に見るとオーラもあって、実際の数字以上に大きく見え圧倒されます。

 

涅槃仏の足の裏には、仏教の世界観を表す108の絵が描かれています。ただ「描かれている」とか「彫られている」ではなく、絵はすべて貝殻を磨いてはめ込む「螺鈿(らでん)細工」によってできています。
とてつもなく精巧にできていてじっくり観察したいところですが、いかんせん人が多すぎてゆっくりできないのが難点です。

 

背中側はみんな関心がないのか、あまり見ている人はいません。背中側にも服を着ているような装飾がちゃんとついています。

 

柱、壁、天井、全てに絵や装飾があって、建材の地肌が見えているところはどこにもありません
木材の木目を意識したりする日本の寺社仏閣の建築とは大きく違うところです。

 

グルグルと渦巻く髪の毛は「螺髪(らほつ)」という悟りを開いた証拠で、向きも右巻きと決まっています。

タイの仏像では頭のてっぺんに角が生えているものが多くあります。この涅槃仏の“角”は天井に届くほど大きなものですが、この角がどういった意味を持つのかがあさかぜはよくわかっていません…

 

お堂の外に出ると「Free cofee!!」とコーヒーを配っていました。さすがに仏様の前で詐欺じみた商売はやらないだろう…と1つもらってみました。周りの人もたくさん群がっていたので、本当に無料のようです。

肝心の味はというと「薄いアメリカンコーヒーをさらに水で薄めました」といった具合で、珍しく砂糖が入っていないのはうれしいところです。
まぁタダでもらっておいてけなすのもアレなので、とりあえず「暑い中で冷たい飲み物が飲めたのでありがたかった」ということにしておきましょう。

ちなみに境内には無料で飲料水を注げる水くみ場もあって、脱水症状にならないよう配慮してくれています。

 

大きな仏塔ラーマ1世ラーマ4世の遺骨が納められているとされています。仏塔は王によって色が分かれており、ラーマ1世が緑、2世が白、3世が黄色、4世が青となっています。

見上げるほど高い仏塔には、やはり隙間なく装飾が施されています。

 

いくら時間に余裕を持ってゆったり観光をしているとはいえ、延々とこの日差しの下で歩いているとさすがにつらくなってきました

ちょうど癒やしや幸運をもたらす仏像があるというので、涼しいお堂の中で心と体を小休止。お堂に上がるときは靴を脱ぐ(マスクは着用する)ように指示されていますので、ひんやりとした床の感触を靴下越しに味わいます。

他に誰もいないお堂の中で静かに座っていると、心が洗われるような気がしました。

 

本堂までやって来ました。ラーマ3世によって作られた涅槃像のインパクトが強くてどうにも観光客はそちらへ集まりがちですが、本来のお寺の中心はラーマ1世が建てたこの本堂です。

仏教に造詣のないキリスト教徒の欧米人は仕方ないにせよ、神仏習合の状態で生きている日本人としては、仏教に敬意を示して本堂はちゃんと訪れておきたいところ

 

やはりびっしりと装飾の施された仏像が中央に鎮座しています。台座にはチャクリー朝の初代国王であり、このワット・ポーを建立したラーマ1世の遺骨が納められています。

お堂の中ではスタッフが肩を出している服装をしていないか、仏像に足を向けて座るようなことをしていないか、逐一見て回ります
厳しいとか口うるさいとか思う方もいらっしゃるでしょうが、それだけタイの人々が仏教への信仰心に篤く、仏像に敬意を払っていることの証。仏教にも現地の人々にも失礼のないよう、服装はしっかりと考えていきましょう。

 

本堂には内外2つの回廊が巡らされていて、それぞれに写真のような仏像がずらりと並んでいて壮観です。その数、内回廊に150、外回廊に244の計394体。いずれもアユタヤ王朝時代の仏像と言われています。
1体1体それぞれ姿形や表情が違うのもまたすごい。

 

本堂も含め、ワット・ポーが現在の姿になったのはラーマ3世の治世と言われています。ラーマ3世はこの寺院を単なる王族向けとするのではなく、寺院の周囲に学術書を刻み込んで、一般の人々に知識が広まるように改修しました。
そうしたところから、ワット・ポーはタイで最初の大学と考えられています

うっかり写真を撮り損ねてしまいましたが、境内に入ってすぐのところにルーシーダットンという、タイ式のヨガのポーズを取る石像が並んでいます。これもラーマ3世が一般庶民への啓蒙の一環として作ったもので、文字が読めない人でも同じポーズを取ることで、簡単に伝統医学に触れられるようにしました。

他にもタイ式マッサージの総本山としても有名ですが、その由来もこれらの下地があったからこそできあがった文化だといえます。

 

ワット・ポーを出て、次の目的地へ向かいます。

 

 

>>つづく<<