B-2853 / YTO Cargo Airlines / Boeing 757-200PCF
幸か不幸か全く代わり映えのしない新年度が今年も始まりました。
ピカピカの制服やリクルートスーツに身を包んだ人たちをみて「ああ、新年度が始まったんだな」と思う程度で、あさかぜ自身も周りもほとんど何も変化のない4月が始まっています。
ちょうど桜が満開になっている成田空港にやってきました。昼間は花見の人で駐車することさえ困難な「さくらの山」は避け、「十余三東雲の丘」で夕方4時前という遅めのスタート。
早速YTOエアカーゴのB757Fが降りてきました。最近は貨物の取扱量が増えているのか、B737Fよりも大きいこの機体で来ることが増えている気がします。
いま飛んできたPCF型というのは、Precision Conversionsという企業が手がけたB757旅客型の貨物機改造モデルのこと。
B-LXF / Cathay Pacific / Airbus A350-1000
時間に余裕を持って着いたつもりでしたが、すでに今日のネタを狙っている人たちで撮影ポイントはそこそこ混んでいます。
就航当初は成田になかなか姿を見せず撮影に苦労したキャセイのA350-1000ですが、最近は旅客需要というよりも貨物需要の多さからか日常的に成田に姿を見せています。
現状ではキャセイの中では最大の機材ながら最上級クラスはビジネスクラスとなっており、ファーストクラスの装備はありません。今はフルフラットのベッドになるのが当たり前なので、差別化の難しいファーストクラスをあえて搭載する理由は少ないのかもしれませんね。
B-18310 / China Airlines / Airbus A330-300
チャイナエアラインはA330の一部を予定より早めて退役させる方針を決めました。最初期の機体は2004年に導入されたもので、当初は20年使う予定だったものを18年に縮めるとか。つまりは2022~23年が退役の年にあたります。
現状でははっきりと後継機種は決まっていないものの、全機材の3/4は2010年より前に導入されているものなので、そろそろ選定が始まっていてもおかしくありません。
機種もさることながら、一時期ウワサされた社名の変更や機体デザインの変更もどうなっているのか気にかかるところではあります。
JA933A / All Nippon Airways / Boeing 787-9 Dreamliner
暗くなってきてNikon D500の高感度性能ではいまひとつ不安になってきたので、撮影機材をZ5に切り替えます。
TAMRON 70-200mmとの相性も良くて非常にシャープな画を作るのですが、やはりミラーレスゆえのわずかなEVFのタイムラグは流し撮りのタイミングをずらしてきます。慣れろといえばそれまでですが…
エントリー機なのでブラックアウトの時間も少し気になりますが、そう考えると全くブラックアウトしないZ9がいかにスペックオバケかよくわかります。
9V-SWH / Singapore Airlines Limited / Boeing 777-300ER
シンガポール航空は夕方のシンガポール~成田~ロサンゼルスの経由便も再開しました。以前は垂直尾翼が普通と違う白地になったスターアライアンス特別塗装(通称「白スタアラ」)が入ることもしばしばありましたが、またあの機体が成田経由の便に入ることはあるのでしょうか。
A6-EQN / Emirates / Boeing 777-300ER
7月1日からドバイ~成田便にA380を投入することを予定していたエミレーツ航空は、延期を先週発表しました。日本の水際対策が緩和されることを読んでのA380再投入計画だったようですが、残念ながらアテが外れてしまいました。
ちなみにエミレーツ航空は未だにA380の後継機開発をエアバスに提案しているようです。A380を使ったビジネスモデルが成功している唯一の例、と言っても過言ではない同社ですが、裏を返せばA380の後継機はエミレーツしか使わないわけです。実現性はないに等しいでしょう…
JA870J / Japan Airlines / Boeing 787-9 Dreamliner
日没が近づくにつれて太陽の光が直接差し込むようになりました。ありがたい!このままカタールの到着までもって欲しい…!
9V-SWO / Singapore Airlines Limited / Boeing 777-300ER
もう1機、シンガポール航空が降りてきました。シンガポール発とロサンゼルス発は似通った時間で成田に降り立つので、A380が投入されていた頃はほぼ同時に2機が撮影できたので便利なダイヤでした。
そしていよいよ今日のメインディッシュ、カタール航空が近づいてきました。
A7-BBI / Qatar Airways / Boeing 777-200LR
今年2022年はFIFAワールドカップのカタール大会が開かれます。それに向けてカタール航空では一部の機体に開催アピールの専用デザインが施されました。
今日成田にやって来たのはB777-200LRの特別機。カタールの国旗に使っている濃い赤紫を機体後方にまとっています。よくみるとグラデーションになっていて、マントを羽織っているかのようです。
コロナ禍前はB777-300ERやA350-1000が充当される便だったので、ある意味この時期限定と言えるかもしれません。
さて、日が暮れたところで桜の写真でも撮ることにしましょう。
この時期の昼間は特に「さくらの山」に花見客が大勢訪れ、クルマを置くことさえできない状態になってしまいます。わざわざ人でごった返すところへ行くぐらいなら、夜桜をみた方がはるかに風情があるというものです。
まずは東雲の丘の北側でちょっとだけ撮影してから「さくらの山」へと異動します。
難なく駐車場には入れましたが、それでも「空の駅さくら館」に近い方はほぼ全部のマスにクルマが止まっていました。桜の花の求心力はすごいですね。
長時間シャッターで撮影すると到着機の翼端灯が光の筋となって写ります。
反対側を向くと着陸機が前を照らすためのランディングライトがビームのようになって写ります。到着経路の真下に近いところまで行けば、もっと迫力のある光跡になりそうです。
長時間シャッターを使うと、どうしても風に吹かれた枝が揺れて桜の花がブレたように写ってしまいます。
どうやったら雰囲気を出して写せるんだろうか…
いろいろ考えてはみますが、なかなかうまくはいかないものです。まぁそもそも芸術に対するセンスが欠片もないというのが致命的なのですが…
4月に入ったので、早くもさくら館の前には鯉のぼりが泳いでいます。さほど風が強くないのでそよぐだけですが、大小色とりどりの鯉が泳ぐ姿はなかなか壮観です。
北風運用だと鯉のぼりの上を飛び越えていく離陸機を見ることができるのですが、そこに桜もとなると年に1日あるかないかという低確率のチャンス。虎視眈々と狙っている人がいてたまにTwitterなんかで見かけますが、どうしてみんなあんな魅力的な写真が撮れるのでしょう…そのセンスを5%でもあさかぜに分けて欲しい…!
せっかくなので「空の駅さくら館」に来た証となる写真も撮っておきました。昼間と違って夜は落ち着いて写真を撮ることができるので、桜の時期は混み合う昼間をあえて避けるのも手かもしれません。
春になったとはいえまだ4月の頭、夜になるとまだまだ冷え込みます。山岡家あたりでラーメンでも食べて帰ることにしましょう。