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翌朝も今ひとつのお天気です。雨こそ上がりましたが、空からは今にも雨粒が降ってきそう。宍道湖産のしじみの味噌汁やしじみの佃煮などの、ご当地ものを交えた朝食をいただきます。しじみの出汁っておいしいですねぇ…
出雲大社の本殿をかたどった出雲市駅の正面玄関。さすがにトワイライト瑞風は出発してしまっていました。
今日はJRではなく駅前をそのまま左の方向へ。
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JRの出雲市駅に比べると、ちょっとわかりづらいところにある電鉄出雲市駅。地方の中小私鉄としては立派なガラス張りの駅舎が建っています。昨日通ったルートをそのまま戻っても面白くありませんし、松江市内までは一畑電車を使ってみます。
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予定していたより1本早い電車に乗れました。
平日朝に片道1本だけ設定されている、松江しんじ湖温泉ゆきの特急「スーパーライナー」です。元京王5000系のみが入る運用だそうで、車掌も乗務する4両編成。
ただ後側2両は電鉄出雲市の時点では乗れないようなので、一番前の車両に乗車します。
後ろ2両はリニューアルされて豪華な感じの座席だったのですが…
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駅をビュンビュン飛ばしながら快走します。朝の通勤通学時間帯ということもあって、車内は立ち客も出ているぐらい。それでも東京の朝ラッシュとは比較にならないぐらいの「空き具合」ですけどね。
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一畑口という小さな駅に止まると、そのまま電車は逆走をはじめました。この一畑口はスイッチバック駅になっていて、ここから一畑電車は宍道湖の南岸を走って松江市内へと向かいます。
元々一畑口からは一畑薬師の近くまで線路が伸びていました。戦時中の鉄材供出でその区間は休止となり、1960年には正式に廃止となりました。現在は駅前から一畑薬師に向けて、1日7往復の路線バスが運行されています。
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松江イングリッシュガーデン前駅というやたら長い名前の駅を通ります。文字通り「松江イングリッシュガーデン」の最寄り駅なのですが、2001年から2007年までは「ルイス・C・ティファニー庭園美術館前」とさらに長い、日本一長い駅名を名乗っていました。
肝心の庭園美術館は2007年に閉館し、庭だけ残る結果に。駅名は以前の古江に戻されることなく、残った庭園部分の名前を名乗ることになりました。
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50分ほどで終点の松江しんじ湖温泉に到着。前の2両は学生でいっぱいだったようで、ホームがごった返していました。
駅舎は観光センターも兼ねた、ガラス張りのきれいな造り。2001年に建て替えられたものだそうです。
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少し時間に余裕ができました。湖畔まで100mほどだというので散歩してみます。
広い道路を渡った向こう側に広がる、川のようなものが宍道湖。あいにく天気が悪くて奥の方まで見えないのが残念ですが…
宍道湖は日本海に面した汽水湖で、ご存知の通りしじみ漁で有名です。漁獲高の実に90%がしじみ。海水が混ざる湖ならではです。
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西側は中海を介して日本海につながります。
道路橋「宍道湖大橋」の奥に見える立派なビルは、山陰地区をベースとするごうぎんこと「山陰合同銀行」の本店。県庁や市役所よりも立派な建物です。
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湖畔から駅に戻ってきました。
駅前には足湯が備えられていますが、今日は清掃日なので朝10時頃までは使えません。
あさかぜの足よりも清掃前の足湯のほうがきれいな気はしますが、ルールは守らなければいけません。
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松江市から出雲市にかけての観光地を回る定期観光バス「ご縁バスしまねっこ号」が入ってきました。一畑グループの一畑バスが運行しています。
松江市内を8時台と早くにスタートしますが、松江城・出雲大社・八重垣神社・松江フォーゲルパークなど、主要な観光地を1日で回ってくれます。午前だけ、午後だけの利用も可能だそうで、公共交通の便数が少ないエリアを回るだけに便利な存在です。
https://www.ichibata.co.jp/bus/teikikankou/
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一畑バスで松江駅に移動してきました。松江しんじ湖温泉と松江の間は、歩くにはちょっと遠い距離。一畑バスと松江市交がそれなりの頻度で行き来しているので、バスでの移動が便利です。
市内の観光名所、松江城の前も通ります。
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松江と出雲市の駅前に店舗を構える「一畑百貨店」。地方の中小私鉄ながら、様々な業態を構える一畑電鉄の姿はさながら大手私鉄の雰囲気です。
とはいえ百貨店の例に漏れず、ここも厳しい経営状況には変わりないようです…
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乗り継ぐバスまでの暇つぶしに、駅前でウロウロします。東京周辺ではほぼ見られなくなった、いすゞ・ジャーニーもこの辺りではまだまだ現役です。
眠気覚ましに駅構内のコンビニで「コカ・コーラ プラスコーヒー」なる飲み物を買いました。糖分とカフェインの同時接種で一石二鳥だわ、なんて思っていましたが…
コーラの爽快感をコーヒーの苦味がかき消し、なんとも表現のしがたい後味の悪さ。職場の先輩に「おいしいよ!」と言われたから買ったものの、さっぱり口に合いませんでした。
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進まぬコーヒーコーラを片手にバスを眺めます。
「ぐるっと松江レイクラインバス」は松江市交が運行する、市内の観光地を循環する路線バスです。松江城の近くに駐車場があり、そこにマイカーを置いて乗れるように工夫されています。
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軽く「ウェップ…」となりながらコーヒーコーラを飲み干し、バスで八重垣神社へとやって来ました。ここまで何とかもっていた天気でしたが、いよいよ雨粒を落としてくるようになりました。
しっとりとした雰囲気になるのはいいのですが、時折落ちた銀杏が強烈なニオイを放ってくるのには参ります。
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木そのままの渋い鳥居をくぐります。すぐ後ろには拝殿が見えていて、想像していたほど広くはないようです。
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鳥居をくぐった先に狛犬がいます。このあたりで取れる「来待石」という石で作られているそうですが、元が柔らかい石なので風化してこのような姿になってしまっているそう。彫られた年には本当かどうか疑いがあるそうですが…
後ろに見える社務所で占いに使う和紙を100円で授かり、目玉の「鏡の池」へと向かいます。
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八重垣神社の拝殿は1964年に建てられたもの。その後ろに江戸中期から建つ本殿があります。
祭神はスサノオノミコトとクシナダヒメ。スサノオがヤマタノオロチを退治したあとにクシナダヒメと結婚し住居を構えた場所とされています。日本で初めて正式な結婚の手順を踏んだ、なんて話もどこかで読みましたが、
そうしたこともあって縁結びの神社として名を馳せているようです。
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境内には3箇所に「夫婦椿」と呼ばれる椿が生えています。根本は2本なのに途中でくっついて1本になっているという不思議な木です。たまに2枚の葉っぱがくっついてハート型になって芽吹くこともあるそうで、もしそれを拾えると大きな幸運が訪れるとか。
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境内を奥へ奥へと進んでいきます。
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鬱蒼とした森の奥に赤い屋根が見えてきました。拝殿から歩いて10分足らず、奥の院に近づいてきたようです。
手前にはそびえる大杉の姿。枯れて伐採されてしまったものもありますが、2本の巨木がすっくと立っています。
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奥の院へ到着しました。ここがクシナダヒメの祀られている社殿で、この正面に鏡の池があります。
この周りにスサノオは八重の垣根を作ってヤマタノオロチからクシナダヒメを守った、という伝説です。だから「八重垣」神社なのですね。
クシナダヒメが隠れている間、飲料水となり、自分の姿を写す鏡としても使ったのがこの「鏡の池」というわけです。奥の院は正式な名前を「天鏡神社」というそうです。
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先客のお姉さま方がいらしたのでしばらく待ちます。楽しげな中に変な男が割り込むのも無粋ですし、何となく気恥ずかしさもあるので、無人になるまで写真を撮ったりして待機。
静まり返った鏡の池に、先ほど社務所で授かった和紙を浮かべて、その上に100円玉をそっと載せます。1円玉だと軽すぎて沈まないそうですから、10円玉か100円玉を載せるようにと案内看板には書かれていました。
水に浮かべるとうっすらと占い文が見えてきます。どうやら私の幸福は西と南からやってきてくれるらしいです。
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岸からの距離が出会いとの遠近、沈むまでの時間が長短を表すのだそう。あさかぜの浮かべた紙は岸から近いところに5分ほどで沈んでいきました。15分を超えると良縁まで時間がかかる、ということだそうですから、割と近いところにすぐ良縁があるはず…
まぁ人生そううまくはいかないでしょうけれども。
和紙の上を池にいるイモリが横切って行くと、なお良い縁に恵まれるそうです。浮かんている間は自分のものから目を離さないようにしましょう。
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人によってはポトリと硬貨だけ水に落ちて、和紙はそのまま流れに乗って…という悲しい人もいる模様。池の奥まで流れ着いた人はきっとそんな人なのかもしれません。
こういうのもアレですが、占いは占いです。結局のところは個人の努力によるものですから。
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己の行く末を見届けたところで、神社の本殿の方へ戻ってきました。境内にはいくつか社殿がありますが、目を引いたのは山神神社のもの。
…どこからどう見ても男根。
子宝授受の神様だそうで、なるほどそれで男性器が祀られているわけですね。左の立派な方に視線がいきがちですが、右もよく見てみれば「先端」です。
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うーん、ご立派!
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社務所の裏手にある待合室に入ってびっくりしました。言い訳のしようのないアレが堂々と祀られています。
残念ながら一切の説明文がなく、この神輿のようなものが何に使われるのかはわかりませんでした。例祭の時などにどこかへ据えられたりするのでしょうか…?
恋愛が成就したなら次は子宝。両方がいっぺんにお願いできる、合理的な神社で面白いですねぇ!
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ポツリポツリと降っていた雨はいつの間にか、傘が必要なぐらいの降り方になっていました。気温も肌寒いぐらい…
予定より早めですが、必要なことは済んだので松江駅へと戻ることにします。
バスの車内は途中で満員に。病院を経由する系統なので通院の老人たちかと思っていたら、病院では数えるほどしか降りません。ほとんどの乗客は松江駅の手前にあるイオンモールで下車していきました。
年寄りの集まる場所は町医者の待合室からイオンへと変化したのでしょうか。
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ともあれ、お昼の時間です。いろいろ悩んだ結果、駅ビルの外れにある「旬鮮とれたて市場 魚心」に入ってみることにしました。
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山陰で取れた魚を売りにしているお店だそうで、量に比してお値段は少々高めですが、この美味しさなら納得です。
できることなら刺身とお店オススメの日本酒を…といきたいところですが、今日はまだ予定が詰まっているので泣く泣く諦めて店を後にします。
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時間が余ってしまいました。このあとは広島へ高速バスで抜けますが、そのバスの時間まで1時間以上あります。かといって松江城を見てくるほど余裕はないし、駅の周りにはさして見るものもないし…
駅の横にドトールコーヒーがあったのでそこで暇つぶし。食後ティータイムをゆったりと過ごします。書店でもあれば良かったのですがね。
バスの発車時刻15分前ぐらいにのりばへ。
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