あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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【小旅行】 芝山鉄道に乗ってみた

「日本一短い鉄道」をご存じでしょうか。

何を「鉄道」の基準にするかは難しいところですが…ケーブルカーやロープウェーを除く、いわゆる普通鉄道の中で最も短い鉄道は芝山鉄道とされています。

ドイツから帰ってくる学生時代の同期や後輩に会うついでに、今まで乗ったことのなかった芝山鉄道に乗ってみることにしましょう。

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IMG_2246 posted by (C)あさかぜみずほ

駅の裏手には芝山鉄道利用者向けの駐車場が用意されています。町民なら1回200円、それ以外は1回300円。空港の駐車場は30分で260円しますから、2時間空港に止めるなら芝山鉄道で往復した方が安くなります。

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駐車場から駅までは徒歩5分ほど。駐車場から砂利道を歩き、広い道に出るとすぐ芝山千代田駅が見えてきます。

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芝山鉄道の本社も備える芝山千代田駅

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芝山鉄道は成田空港や千葉県が主要な株主となっている第3セクター鉄道です。京成電鉄の出資比率はわずかですが、駅全体の雰囲気は京成の駅そのものです。せいぜい外の看板がコーポレートカラーの緑になっているぐらいで、その他の掲出物はそっくり京成です。

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隣の東成田までの2.2kmが芝山鉄道の路線。運賃は200円。その先は京成へと入っていくので、「京成線」ボタンを押して購入することになります。

ちなみにこの鉄道、PASMO協議会に加盟していないので、京成の延長みたいな路線にもかかわらずSuicaPASMOなどの交通系ICカードは一切使用できません。今時不便なものですが…

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ホームは1面1線だけ。日中はひたすら京成成田と往復の電車がおおむね40分間隔で走ります。のそのそやっているうちに置いて行かれしまったので、電車まで20分ほど待つことに。

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反対側はぷっつり線路が終わっています。計画ではこの先太平洋側まで線路を延ばすことになっていますが、その実現可能性はいかほどのものでしょう。

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駅名標は京成の旧タイプのものを緑色に変えただけ。掲出されている路線図は京成のものそのままです。別物感はさっぱりないあたりが芝山鉄道の面白いところです。

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折り返し成田ゆきとなる3000形が入ってきました。停車時間はたっぷり15分ぐらいあります。

乗務員は京成電鉄の運転士・車掌がそのまま芝山鉄道線内もハンドルを握ります。短い路線延長じゃ乗務員の養成も維持も現実的ではありませんので、こうした運行形態を持つ鉄道は他にもいくつかあります。

ちなみに行き先表示、ほとんど見えませんが「東成田(芝山)」となっています。方向幕の頃からそうでしたが、外側には芝山千代田という正式名称を表示していないのです。交互表示が可能になったLED式になってもこれですから、芝山千代田の影が薄いわけです。

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芝山鉄道の列車には保安上の理由で警察官が2人必ず乗るそうですが、車両間を巡回しているわけではないのか、先頭車両にはその姿は見当たりません。それにしても、未だに警察官が同乗して警戒にあたる光景があるのなんて、日本では珍しいのではないでしょうか。

芝山千代田駅を発車してからの車窓動画をYouTubeにアップロードしてみました。

とはいえ発車1分後にはすぐトンネルに入り、景色は何も見えません。途中きついカーブを通りますが、これは空港反対派の保有する土地を避けるためです。

現在もなお反対派が土地を所有しており、空港内外の道路2本と(地図上では直線になっていますが)鉄道もきついカーブでよけています。

反対派の土地には「木の根ペンション」という建物が建っており、年に何度かイベントを行っているようです。おそらくここからは成田空港内の景色がよく見えるはずなのですが、そんなことを目的にここを訪問しようものなら問答無用で追い返されるでしょうね…

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所要時間4分足らずで東成田に到着。すぐに成田へ向けて電車が走り去ると、人影わずかな駅構内は静まりかえります。冷え冷えとした雰囲気とは裏腹に、この東成田駅は元々2面4線の立派な設備を持つ駅でした。

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使われていないホームに見えるのは「なりたくうこう」の駅名看板。1978年の開港時にはここが京成電鉄成田空港駅だったわけです。1991年に現在の場所に成田空港駅が出来て、JRと京成がターミナル直下に乗り入れるようになってからは空港の玄関口としての機能を終え、東成田駅となって現在に至ります。

東成田になった際に、1面2線へと縮小。使わなくなった分はそのまま空港駅としての面影を残しています。一応夜間の車両留置などには使われているそうですが。

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第2ターミナルが出来る前はここからバスで現在の第1ターミナルへアクセスしていました。こんな不便な場所に駅が置かれたのは成田新幹線の計画があったからで、在来線、しかも国鉄でもない一私鉄の京成が乗り入れる事へ難色を示したから、なんて話も聞いたことがあります。

1992年の第2ターミナル開港後は地下通路でつながるようになり、隠れた第2ターミナルへのアクセス駅になっています。とはいえ不便なこの駅からわざわざターミナルへアクセスしようとする人は普通いませんが…

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何せ、東成田の駅から空港第2ビルの改札前まで実に500mもあるのです。徒歩8分といったところでしょうか。

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長い通路をひたすら歩きます。人通りも少なく、やけに長く感じられます。真夏ですが、空気も相まってかなり涼しく感じられます。

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実際の距離以上に長く感じられましたが、スロープを上がるとやっと空港第2ビルの改札口付近に到着します。意識して見なければわからないぐらい地味な出入り口です。

この駅を空港アクセスとして使う人はほぼいないでしょうし、当然のことながら列車本数も空港第2ビルの駅に比べたら半分以下です。利用者のほとんどが気づかずに素通りするのも無理はありません。

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IMG_2284 posted by (C)あさかぜみずほ

仲間に会う前に展望デッキへ上がってきました。少し前に滝のような雨が降ったので、デッキもスポットもびしょびしょです。雨上がりで涼しくなり、セブンイレブンでアイスコーヒーを買ったことを若干後悔します。

しばらく何をするでもなく眺めていると、搭乗機と思われるキャセイパシフィック航空A330がスポットイン。トイレに行ってから到着ロビーで出迎えましょう。

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IMG_2287 posted by (C)あさかぜみずほ

到着口Bの前で3人の仲間を待ち受けます。ネタで「欧州使節団」などと書いたウェルカムボードも職場で作ってきました。無事通関を済ませた3人がウェルカムボードを見て笑ってくれたので、とりあえず目的は果たせたかな。

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同期は国内線に乗り継いで名古屋へ戻るとのことで、その見送りをしに第1ターミナルへ移動してきました。出発ロビーを見下ろすタリーズコーヒーでお茶をしながら、土産話に耳を傾けます。

なんとまあ、ただ野次馬をしに来ただけなのにお土産までもらってしまいました。みんなありがとう!

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あとの2人は埼玉と神奈川在住なので、リムジンバスで帰宅とのこと。到着ロビーで2人と別れ、あさかぜは東成田駅へと戻ることにします。

第1ターミナルから東成田駅へは「ターミナル間連絡バス」で移動になります。これが東成田駅成田空港駅として機能していたときの移動手段だったわけです。「空港」を冠している駅にしては貧弱なアクセス手段だと思わざるを得ませんが、それでも10年ぐらい機能していたので旅客数もさほど多くはなかったのでしょうか。

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現在は空港に勤める人たちの設備を主として機能している東成田駅。周辺からもパラパラと駅に人が入っていきます。駅というよりは事務所の入口のような雰囲気です。

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奥の旧ホームに見える「若松本店」の看板。今も成田山新勝寺の山門前にある由緒正しい旅館です。さすがに現在は広告料を払っていないでしょうが…

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成田ゆきの普通列車が発車すると、ホームにはあさかぜだけが残りました。成田へ行った電車が戻ってくるまでまだ15分。ドラマやアニメによくある、何か理由があって長旅へ出るワンシーンのような寂しい雰囲気です。

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IMG_2302 posted by (C)あさかぜみずほ

もちろん列車内もほぼ無人です。

芝山千代田の駅を出るときに、割引処理をする機械へ駐車券を通します。外へ出ると街灯もまばらでほぼ真っ暗。駐車場にも明かりらしい明かりはなく、ガラガラでなければ自分のクルマの置き場がわからなくなりそうです。

■ 「芝山鉄道を利用してみる」まとめ

・芝山千代田~東成田間の本数は少ない(日中は約40分間隔

SuicaPASMOなどの交通系ICカードは一切使えない

・1時間半以上空港に滞在するなら割安

 空港駐車→780円(260円/30分×3)

 芝鉄利用→700円(駐車代300円+芝山鉄道往復400円)

・東成田からターミナルもそこそこ遠い(T2は徒歩10分、T1・T3は連絡バス利用)

・駐車場利用は1日のみ?(5:30~24:00になっているが、24時以降駐車の場合は翌日分加算の追記あり

【結論】空港へ遊びに行く手段としてはかなり有効!

皆さんも芝山鉄道に乗って成田空港へ遊びに行ってみましょう