あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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京浜東北線 脱線・横転事故

先日の東急東横線日吉駅での事故に続き、今回の京浜東北線の事故。鉄道業界というのは不思議なもので事故が割と固まって起きますが、3度目の正直とやらで大事故が起こらないことを願うばかりです。

鉄道では、線路に本来走るべきではない車両が入るときには「線路閉鎖」という手続きを行います。文字通り線路を閉鎖し、ほかに列車が入ってこないようにすることです。

線路に関わる工事がまさにそれ。間違った線路に載っていた機械は、京浜東北線の信号が反応しないものでした。つまり信号は線路上に遮るものがないと判断しますから、回送列車には「青信号」を表示していたわけです。

青信号で走っていたら、実は前に工事用の車両がいてぶつかった!なんてなったら大変。そういったことが起こらないように、工事の際は

「○時から×時までは工事をしますから、ここに普通の車両が入らないように絶対守ってください」

と通達を出します。これが「線路閉鎖」です。

この線路閉鎖は「×時に工事が終わりましたので、解除します」という通達が出るまで必ず守らなければなりません。それがたとえ始発電車の時間になってしまったとしても。

逆に言えば、その線路閉鎖の時間までは工事を開始してはいけません。列車が遅れればそれに合わせて線路閉鎖の開始も遅れますし、大幅にダイヤが乱れれば線路閉鎖を中止(=工事を中止)することもあります。

その線路を走る列車が完全にいなくなったのを確認してから、初めて工事に取りかかることができるのです。

この事故の原因は、通達がうまく行き渡っていなかったのか、工事の監督者の指示が甘かったのかわかりませんが、本来行くべき回送列車がまだ通っていないのに工事用の車両を運び込み、挙げ句間違った線路に載せたという二重のミス。

京浜東北線そのものが横浜駅での線路内人立ち入りで遅れていたという噂もあり、だとしたら運行情報の確認をしっかりと取っていなかったということにもなります。

どちらにしろ、安全を守るための手順が守られなかったという、公共交通機関としてはあってはならないミスでしょう。

過去にJR東日本は同様に線路閉鎖の確認を怠り、作業員を死傷させる事故を起こしています。その教訓は生かされなかったのでしょうかね?

で、話はここで終わり。

テレビでもその事実だけを伝えればいいものの、どこかの鉄道アナリストを名乗る川島何とか先生は持論を展開し始めます。

衝突して脱線をしたのは車両の軽量化が原因だの何だのと言い始めます。

論点はそこじゃないだろうと呆れてしまいましたが…この人は口を開けば二言目には軽量化だの強度だのと言っていますからね。

むしろ、今回の事故で乗務員、特に先頭にいた運転士が軽傷で済んだのは今の車両の構造があってこそです。

時速60キロ弱で重量9.5トンの機械に突っ込んだわけですから、下手をすれば亡くなっていたかもしれません。

京浜東北線などで使われているE233系は、過去の踏切事故の教訓から運転台の高さを上げています。遠くを見通すのももちろん、障害物に突っ込んでも、体全体が挟まれて脱出できなくなるのを防ぐためです。

また前後方向に運転室そのものが拡大されているほか、つぶれて衝撃を吸収する部分と、堅牢な作りで乗務員を保護する部分で構成されています。

運転席後ろ部分に脱出口も設けられており、挟まれても運転席後部から脱出や救出が容易な仕組みが取られています。

こうした何重もの安全対策により、運転士は軽いケガで済みました。

このような部分をむしろ評価するべきであって、車両の軽量化云々はだいぶお門違いです。強度の軽視というのも、むしろ国鉄時代よりも事故に対する想定はより強化されていますから、その批判も丸ごとは受け入れられません。

どういった意図でテレビ局側もそういった問いかけをしたのかは知りませんが、何とも論点をずらしているようで気分のいいものではありません。

・作業に携わる人々の確認不足と誤った作業

E233系先頭部の構造で乗務員が助かった

その2点に集約でき、その他の事柄は無視できるように思えますが、どうでしょう。