涼しいカフェで英気を養い、迪化街(てきかがい / ディーホアジエ)までせっせと歩いてきました。台北で最も古い問屋街で、20世紀初頭には台湾全土から漢方薬や布など様々な品物が集まったとか。
ちなみに迪化街という名前は戦後になってからついたもの。ガイドブックに載るような観光地になってはいるものの、一角には市場もあってまだまだ問屋街としての機能は現役のようです。
中華圏っぽい古くて雑然とした雰囲気が漂います。軒先には様々な種類の品が並んでいますが、乾物と漢方薬が大半を占めているようです。
「○○の調子が悪い」「××という症状に悩んでいる」ってなことを伝えると漢方薬を調合してくれる薬局もあって、見ているだけで楽しめます。まぁここで処方された漢方が日本の薬事法的に大丈夫な成分かは知りませんので、ご利用の際は自己責任で…
永楽市場のすぐそばにある「南街得意」という茶藝館(=お茶屋)に入りました。1階部分は茶器などの焼き物を扱う店舗になっていて、お茶屋は2階。
古い町家をリノベーションして作られたというお店は、あえて古色蒼然とした雰囲気に仕立てられています。金額は280NTD(約1,400円)と少々お高めですが、まぁお店の雰囲気を考えればこんなものでしょう。
ガラス瓶に入った茶葉の香りをかぎ比べて、自分の飲みたいお茶を選びます。メニューには日本語も添えられていますし、注文は番号でできるのでとっつきやすい。
「紅玉」にしてみました。台湾のほぼ中央にある日月潭(にちげつたん / リーユエタン)という場所で収穫される茶葉で作られた紅茶です。
「台湾18号」という別名もある、紅茶専用の最高品質の茶葉を使った希少なお茶。そんな紅茶が1,400円で楽しめると思えば安いのかもしれません。
さわやかな香りと渋みのないスッキリとした飲み口が特徴。3~4回ぐらい抽出できるそうなので、1回分の茶葉で長く楽しめます。
両親や弟はお土産にする民芸品を見にお店を回り始めたので、特にやることもないあさかぜはその辺をブラブラしながら3人が出てくるのを待ちます。日が傾いてきて少し風も涼しくなったので、日の当たらない場所に座っていれば充分耐えしのげるぐらいになってきました。
店先には様々な乾物が並びます。高級珍味のからすみ(ボラの卵巣の塩漬け)も、ここなら日本よりも安く手に入ります。
あさかぜは弟にオススメされていたヒマワリのタネを買ってみました。もちろん生ものではなく(発芽能力のある種子は植物検疫に引っかかるため日本には持ち込めません)、ヒマワリのタネを黒糖で煎ったもの。ほんのりと甘くて香ばしい風味がやみつきになります。
大きめのチャック付き袋に入って100NTD(約500円)と値段も安いので、量を必要とするお土産としても使える…かも?あさかぜの職場ではかなり限定的な人気でしたが。
そしてやっぱりある臭豆腐のスタンド…
強烈な下水のようなニオイがするので、近くにあるとすぐにわかります。
この下水のようなニオイはインドールという物質が原因で、ごく少量であればオレンジやジャスミンなどの香りとして認識できますが、濃くなるとウ○チのニオイになってしまうわけです。
台湾や中国南部では揚げて食べることが多いので、それがまた周囲へ強烈な臭気を放つ理由になっています。
臭豆腐を食べたことのある職場の先輩は
「食べるときに臭いのは当然なんだけど、そのあとも口の中もゲップも全部臭いんだよ。地獄よ地獄」
と悲しそうな顔をしていたので、慣れていない人が食べるにはかなりの覚悟が必要そうです…
再び台北駅の地下街まで歩いて戻って来ました。いい加減歩き疲れてヘトヘトな上に空腹で、さっきのお茶菓子だけではさすがに夕食までガマンできません。
地下街にはところどころに軽食コーナーがあって、台湾料理、タイ料理、インドネシア料理などいろいろな国の料理にありつくことができます。
台湾料理のコーナーでオーソドックスなワンタン麺を選択。うどんのような見た目の麺ですが、もっちゃもっちゃと独特の柔らかい食感がします。
ホテルに戻って休んだのち、歩いて20分弱の寧夏夜市(ねいかよいち / ニンシャーイエシー)にやってきました。
台湾といえば夜市、というほどメジャーな夜のイベント。台北市内なら毎日どこかしらかで開催されているので、地下鉄やバスで少し移動すれば必ずどこかの夜市には行けるはず。
ちなみに寧夏夜市は毎日17:00~23:30、最寄り駅はMRTの中山駅か双連駅です。
場所によっては身動きが取れないほどの混雑…!人の波に乗ってどんな屋台があるかを見て回ります。
通り沿いの飲食店も開いているので、「混雑が苦手」「食べ歩くより座って食べたい」という場合はそちらを選ぶのもアリです。屋台の周囲は簡易的なイスやテーブルはありますが、いかんせん人が多いのでほとんどいっぱいですし、少し余裕がある場所の隣には臭豆腐の屋台があって油断できません。
少し前にTBSのバラエティ番組『マツコの知らない世界』で取り上げられていた「大腸包小腸(ダーチャンバオシャオチャン)」の屋台に並んでみます。ちなみにめちゃくちゃ人気で、注文までに10分以上並びました…
パン型のもち米の塊に炭火で焼いた太いソーセージを挟むという豪快な食べ物で、「ライスホットドッグ」とか「もち米ホットドッグ」と日本では紹介されています。
外側はもち米の塊なので、シンプルな見た目とは裏腹にかなりずっしりとした食べ応え。ソーセージも油分が多くかなりヘビーです。さっきのワンタン麺からあまり時間が空いていないので、これ1個食べたらもうお腹いっぱいになってしまいました。お値段は1個65NTD(約325円)。
夜市の難点は手がベタベタになっても洗うところがすぐにないことなので、お出かけの際はウエットティッシュを持って行くのがオススメ。ゴミ箱はたくさんあります。
胃がもたれて夜風に当たりたくなりました。
ホテルロイヤルニッコー タイペイの屋上には宿泊者用のプールがあって、期間外でも屋上に入ることはできます。先月に続いて2度目の台北ですが、見どころにあふれていてまだまだ見られていない場所、体験できていないことだらけ。
それでも駆け足の旅行は明日がもう最終日。この夜景も当分見納めです。