前回、TSUKUMO本店の店員さんの熱心で親切な説明を受けて、パーツ群を半ば衝動買いした話を書きました。
そこに至る経緯は前回、前々回の記事をご覧いただくとして、今回はいよいよパーツを取り付けてパソコン本体を使えるようにしていく作業に取りかかります。
まず新調したパーツたちは以下の3つ。
CPU:
【Intel】 Core i5-13500(第13世代・ソケットはLGA1700)
マザーボード:
【ASUS】 TUF GAMING B760-PLUS WIFI
GPU:
【PNY】 GeForce RTX 4060Ti 8GB
他は今のパーツを流用します。
メモリ:【CFD】 DDR4-2666 16GB×2
CPUクーラー:【サイズ】 虎徹 MarkII(別途リテンションキットを購入)
SSD:【Crucial】 M.2 2280 1TB(Gen3かも?)
電源:80PLUS GOLD認証 750W(メーカー失念)
その他:ケース、光学ドライブ、HDDなど
作業自体はそこまで難しいものではありませんでした。
元のマザーボードについているCPUクーラー、グラフィックボードという大物を先に外してから、ケーブル類を引っこ抜くだけ。
あとはケースに固定しているネジを緩めれば簡単にマザーボードが取り外せます。
新しいマザーボードに新しいCPUを取り付け、元のマザーボードについていたメモリとM.2 SSDを移植すれば準備完了です。
新しいマザーボードをケースにネジ止めし、電源、ケースファン、USBなどのケーブル類をさっきとは逆の手順で進めます。
最後にグラフィックボード、CPUクーラーを取り付ければ作業は完了。
手こずったのはここからでした…
あらかじめ作っておいたリカバリ用のUSBメモリを使ってWindows 11をクリーンインストールするわけですが、うっとうしいことに途中でオンライン認証が避けて通れないようになっています。
今回のASUS製マザーボードにはWi-Fiモジュールがついているのですが、Windowsのセットアップ時には有線接続でなければいけないようです。
しかも「スキップ」という項目がなく、インターネットにつなげなければ先へ進むことができないという意地の悪さ…!
普段Wi-Fiでつないでいるあさかぜには有線LANの環境がありません。
マザーボードのWi-Fi機能をONにしなければダメなのかと考えてあっちこっちBIOSを見ているうち、セットアップ中にブルースクリーンが出て異常終了するようになってしまいました。
ちなみに、オンライン認証を回避してローカルアカウントでセットアップを続ける方法はググってみると出てきました。
言語の選択画面で【Shift+F10】を入力するとコマンドプロンプトが立ち上がります。
oobe\BypassNRO.cmd
を入力して【Enter】。すると勝手にパソコンが再起動し、セットアップを進めていくと先ほど引っかかった「ネットワークに接続しましょう」画面で
「インターネットに接続していません」
という選択肢が現れます。次の画面で
「制限された設定で続行」
を選ぶと、ようやくオフラインのローカルアカウントでセットアップが続行できるのだそうです。
融通の利かないシステムですね…
さて、ブルースクリーンが出てセットアップができなくなってしまったので、起動画面で【F2】【Delete】を連打してBIOSの設定画面に入ります。
BIOSを初期設定に戻してセットアップにリトライ…しますが、今度はさっきまで認識していたM.2 SSDを認識せず、「ドライブがありません」と出るではありませんか…!
これも症状でググってみると、どうやら“Intel VMDモード”というのが悪さをしているようです。ストレージ(記憶領域)を効率良く使って、パソコンのパフォーマンス向上と消費電力の低減ができる機能らしい。
このVMDモードを使うにはIntel RST(ラピッド・ストレージ・テクノロジー)とやらのドライバがないとダメなようで、RSTドライバが入っていない状態でVMDモードがONになっているとSSDを認識しない仕様なのだとか。
おそらくツクモのショップが第14世代Core-iシリーズに対応させるためにBIOSを更新したとき、VMDモードをOFFにしてくれていたようです。なので初めはM.2 SSDを認識していたのですが、あさかぜが中途半端にBIOSをいじって初期化させたためにVMDモードがデフォルトの“ON”に戻ってしまった、と考えられます。
BIOS設定画面に入って探してみると、「Intel VMDモード」がONになっているのを発見。
これをOFFにすることでようやくM.2 SSDを認識し、Windows11のクリーンインストールにこぎつけることができましたとさ。
めでたしめでたし…
皆さんもWindows11をインストールするときには、
・LANケーブルの確保 or コマンドプロンプトの操作
・SSDを認識しないときはIntel VMDモードのOFF
この2点を頭の片隅に入れておくと対処が楽になるかもしれません。
ちなみに懸念していたWindowsのライセンスですが、セットアップ時にDSP版Windows10のシリアルコードを入力し、家の中に転がっていたLANケーブルを挿して認証させたところ、何のメッセージも表示されることなくあっさりと先へ進みました。
しばらく経っても「認証しろ」というメッセージも出てこないので、無事に前のライセンスが引き継がれたようです。これで予備費として計上していた新しいWindows11のライセンス料は、増設するM.2 SSDへと投じることができます。
設置交換作業が順調だっただけに思わぬところでつまずきましたが、対処法を学べたと思えば悪くなかったかもしれません。
備忘録のつもりで書きましたが、どなたか同じ境遇になってしまった方の参考になれば幸いです。
追記:
1TBのM.2 SSDを増設しました。
当初の目論見通りゲームのインストール領域として使用します。何せ、Microsoft Flight Simulator 2020はダウンロードファイルだけで157GBなどと言い始め、ここに追加のシーナリーや機体、MODが入ってきたら少なくとも300~400GBのインストール容量になることは明らかです。
手始めにEURO Truck Simulator 2をインストールしたところ、以前よりも明らかに早く立ち上がるようになりました。どうやら大きな効果が上がっているようです。M.2 SSD、すごいですね。