ホテルから歩いて10分ほどのところにある「LOISA COFFEE」なるカフェへやって来ました。ホテルの朝食ミールクーポンが使えるお店では、クーポンを提示するとリストを渡されてその中から選ぶ仕組みになっています。
あさかぜはツナサンドとホットカフェラテのセットを選びました。組み合わせは固定なので、「ホットではなくアイスで」とか「カフェラテの代わりにコーヒーを」といった選択はできませんが、互いに慣れない言葉であれこれやりとりをしなくて済むので安定のやり方ではあります。
朝食を済ませたら近くのバス停から台北駅へ。
バスの乗り方は悠遊カード(悠遊卡 / ヨウユウカー)さえあれば簡単です。Googleマップで出てきた系統番号のバスが来たら手を横に上げて止め、乗るときと降りるときに悠遊カードを読み取り機にタッチするだけ。悠遊カードなら前後どちらのドアから乗り降りしてもOKです。
台北市内の路線バスの運賃は基本的に1乗車15NTD。
カード残額が減ってきたなと思ったら、早めに地下鉄の券売機でチャージしておきましょう。
これは桃園MRTの台北站(駅)にある券売機で、紫色はMRTの券売機、左の青色がチャージ機です。見た目の違いこそあれ、台北MRTの機械でも操作方法に大きな違いはありません。
チャージは読取り部に悠遊カードを置き、「加値 / Add Value」を選択してお金を入れるだけ。1日300NTDぐらいあれば足りると思いますが、今日のように片道160NTDする桃園空港を往復する場合は多めに500NTDぐらい入れておくと安心です。
桃園空港の第2ターミナルまでは桃園空港MRTの直達車(快速)でおよそ40分。
桃園空港は海外の空港にしては珍しく展望デッキがあり、しかも第2ターミナルの屋上に2019年にオープンした割と新しい施設です。05L/23Rに面した北側と05R/23Lに面した南側の2つに分かれていて、終日ほぼ順光になるのは狭いほうの北側。南側は広いですが基本的には逆光基調になります。
海外の撮影ポイント紹介サイトによると北側は100人、南側は300人の人数制限があるようですが、特に数えている様子はなかったので感覚によるのかもしれません。
今のところは天気が良いので、直達車を終点で降りたらまずは順光となる北側の展望デッキへと向かいましょう。
JA317J / Japan Airlines / Boeing 737-800
見慣れた日本航空のB737-800がちょうど飛び立つところでした。
展望デッキに入るには手荷物のチェックがありますが、厳密なものではありません。カバンの中が見える状態にして、入口のところに立つ警備員の人に見せるだけでOK。「Good morining / afternoon.」とにこやかにあいさつすると笑顔で通してくれます。
北側の展望デッキからはファーイースタン(遠東)航空のMD-83が放置されている光景を見ることができます。あいにく遠いのでレジ番まではわかりませんが、見られないと思っていた機体が撮影できただけラッキーです。
強風で浮かび上がらないように地面に固定されているのはわかるものの、手入れがされているような様子はありません。もはやAOC(航空運送事業許可)も取り消されているような会社ですから、果たしてよみがえることはあるのか…?
B-1062 / China Southern Airlines / Airbus A330-300
桃園国際空港の滑走路は並行して2本あります。
第1・第2ターミナルともに西側に出入りする飛行機は西側のRW05L/23R、東側に出入りするなら東側のRW05R/23Lを使うというのがセオリー。自分の狙っている便がどこのゲートに発着するかを把握していれば、だいたい追っかけは可能です。
ただ夕方の混雑する時間帯は西側を着陸用、東側を離陸用として使い分けることもあります。一昨日のあさかぜが降りたときがまさにそうで、西側のRW05Lに降りてからターミナルを回り込んで東側のゲートに到着しました。
B-16787 / Eva Airways / Boeing 777F
日本では見られないエバー航空カーゴのB777Fが飛び立ちます。
エバーにはジャンボフレイターもいましたが、2019年7月をもって全機退役済み。2023年9月現在では8機のB777Fで航空貨物事業を行っています。
B-58204 / Starlux Airlines / Airbus A321-200N
台湾の新顔といえば2020年に就航したばかりのスターラックス航空。A321neo、A330neo、A350という最新鋭の機材をそろえて急速に事業を拡大しています。2023年4月末には念願の台北~ロサンゼルス便という北米路線が開設され、いよいよ大手航空会社としての頭角を現してきました。
同社は「台湾の『エミレーツ航空』を目指す」と豪語しており、今後の展開が楽しみです。願わくばワンワールドへの加盟を…
B-16336 / Eva Airways / Airbus A330-300
ピカピカの新造機を投入するスターラックスと比べてしまうと、機材の経年がどうしても感じられてしまうエバー航空…
ここ数年Boeing 787の投入で巻き返してはいるものの、短~中距離の輸送を担うA321やA330は未だに後継機が入ってきません。もう1つのライバル、チャイナエアラインもA321neoやB787の投入で機材の若返りを進めていますから、エバー航空は出遅れた感じがしてしまいます。
B-16332 / Eva Airways / Airbus A330-300
エバー航空の「ハローキティジェット ドリームジェット」が離陸していきます。主要キャラクターが一堂に会したデザイン。
サンリオ大好きエバー航空では、特別塗装機の機内アメニティまでサンリオにするこだわりようです。
B-16707 / Eva Airways / Boeing 777-300ER
エバー航空にはまだ旧塗装の機体がいたんですね!
B-16709 / Eva Airways / Boeing 777-300ER
続けて離陸する同じB777-300ERと見比べてみると、基本的なデザインは継承したもののやはり新塗装の方がスタイリッシュな印象を与えます。濃い緑色を取り入れたことでなんとなく機体が引き締まった感じ。
建設中の第3ターミナルのさらに向こう側には、見たことのない航空会社のジャンボフレイターがいました。
Challenge Airlines BEなる貨物専業の航空会社で、イスラエルのベングリオン国際空港を拠点とするChallenge Airlines ILという航空会社の系列のようです。BEはベルギーのリエージュ空港をハブにしています。
遠すぎてレジが確認できませんが、旅客型の機体を改造した見た目からBoeing 747-400BCFのOO-ACEと見て間違いなさそう。
B-17881 / Eva Airways / Boeing 787-9 Dreamliner
エバー航空のB787-9はA321やB777よりもさらに凝ったデザインになっています。機首の787ロゴは-9だけで、より大型の-10では書かれていません。
HL7743 / Jin Air / Boeing 777-200ER
ソウルへ向かって飛び立つジンエアーのB777-200は近距離便らしい早めのエアボーン。「JINI PLUS」という足下の広い座席を選べるオプションはあるものの、基本的にはモノクラス393席という大量輸送に特化した機内構成になっています。
B-58302 / Starlux Airlines / Airbus A330-900
スターラックスのA330neo。機内はビジネスクラスとエコノミークラスの2クラス制で、中距離路線向けの仕様になっています。中距離向けとはいえビジネスクラスのシートは真っ平らになりますし、写真を見るとかなり落ち着いたカラーリングになっていて高級感があります。
B-18718 / China Airlines / Boeing 747-400F
轟音とともに着陸し、
B-18722 / China Airlines / Boeing 747-400F
甲高いエンジン音を響かせて離陸していくチャイナエアラインのジャンボフレイター。
この頃はA350やB787のような世代の新しい機体ばかりを見ているので、たまに世代の古いエンジンの音を聞くと「こんなにうるさかったんだな」と驚かされます。
さらにその昔は「雷のような」とまで形容されるような爆音を立てて離着陸していたのですから、空港が嫌われ者の施設となってしまうのも無理のない話です…
B-18771 / China Airlines / Boeing 777F
2020年に導入された、チャイナエアラインカーゴのB777F初号機です。
ちょうど台湾のナショナリズムが高まっている時期に導入が始まった機体だっただけに、「台湾らしいデザイン」だとか、「台湾を象徴する社名に変える」なんて話まで出てきていたほどでした。
結局、登場した機体は「CARGO」のCに台湾島かかたどられる程度の小さな変更にとどまり、独立志向の強い人たちからは批判を浴びたようですが…
B-18307 / China Airlines / Airbus A330-300
2023年9月現在では18機が運用されているチャイナエアラインのA330-300は、去年9月に正式に後継機が決定しました。
当初は「順当にエアバスA330neoになるのでは?」という見方が強かったものの、最終的に選定されたのはボーイング787-9でした。安全保障の関係でアメリカ寄りの選択にならざるを得なかった、なんていう話も聞こえてきます。
飛行機の購入というのは巨額のカネが動くために、しばしばこうした政治的な駆け引きの格好のタネとなってしまうのです。
>>つづく<<