あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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全県制覇まであと2つ!“西九州”駆け足の旅 - 2日目III(2023年6月29日)

長崎ゆきの列車が入ってきました。

車両はJR九州でも勢力を拡大している電気式ディーゼルカーで、JR九州では“やさしくて力持ち”から取った「YC1系」という形式名がつけられています。
縁取り部分にもLEDライトが埋め込まれていて、ヘッドライト点灯時には縁取りも光るというやけにギラギラした車両に仕上がりましたが、Wikipediaによると2021年7月頃からこの縁取りは光らなくなっているようです。運転士から苦情が上がったのかもしれませんね。

 

早岐から大村線を抜けて長崎までは1時間50分近い長丁場。同じ長崎県内とはいえだいぶ時間がかかるんですね…
ちょうど帰宅ラッシュの時間帯に差し掛かるため、座ることこそできたものの車内は常に満員に近い状態ようやく車内が空いたのは長崎本線と合流する諫早で、大村線の利用客の多さに正直驚いてしまいました。

それだけ混んでいては当然カメラを出すことなどできず、そもそもロングシートなので車窓を見るも何もなく、ずっとシートに縮こまって座っていたので体が凝り固まってしまいました
隣に座っていた大学生ぐらいのお姉さんが船を漕ぎながらずっとあさかぜに物理的なアタックをかましていたので、眠ることもできず…ずいぶんお疲れのご様子で。

 

 

終点の長崎に着きました。YC1系の車内はJR九州らしいデザインの内装。床の模様もよく見るとQRコードのようになっていて、細かいところまで凝っています。

座席もクッションが利いていて座り心地は悪くありませんが、座面が平らなのでいまひとつホールド感には欠ける印象。短時間の乗車ならなんとも思わないでしょうが、1時間以上座っていると腰に負担が来てムズムズしてきます

 

高速バスの時間までは1時間ちょっとの猶予があるので、急いで出島でも見てくることにしましょうか。

早足で路面電車の停留所へ向かいます。
新幹線が開業したばかりの長崎駅はまだ工事たけなわ。ある程度の商業施設はできあがっていますが、雨に濡れずに行けるような経路はまだ整備途上のようです。

 

長崎電気軌道路面電車に乗って大波止(おおはと)で下車、表門橋から出島に入場します。入場料は520、キャッシュレス決済も可能でした。

 

歴史の教科書に必ず登場する「出島」。
日本とポルトガルとの交易は種子島、その後長崎県の平戸、そして長崎へと場所を移しつつ16世紀半ばから行われていました。刀剣や屏風などを輸出する一方、象牙や絹織物といった品物とともにキリスト教も日本に“輸入”されてきます。

幕府の命令よりも神の言葉に従うキリスト教徒は、幕府にとってだんだんと厄介な存在になっていきました。1612年には禁教令キリスト教禁止令)が出るものの一度抱いた信仰はそう簡単に改まるものではありませんし、イエズス会は宣教活動が柱の1つですからキリスト教は広まっていく一方

そこでキリスト教が広まるのを阻止するため、市内のいたるところにいたポルトガル人を1カ所に集めて管理すべく作られたのが、「出島」という人工島です。

 

nagasakidejima.jp

 

 

1636年に完成した出島は、誰が発案してどのように設計されたのか、どんな技術が用いられたのかについては未だに解明されていないそう。ともあれ出島は日本と海外との唯一の交易拠点として重要な役目を担いますが、江戸時代末期になるとアメリカが開国への圧力をかけてきます。
1858年、オランダとの間に結ばれた日蘭通商条約によっていよいよ日本人も出島に出入りできるようになり、出島の貿易拠点としての役割は終わりを迎えました。

その後長崎港の改修工事によって削られたり埋め立てられたりした結果、出島は周囲が地面になって「島」ではなくなってしまいます
しかし出島は日本の歴史を語る上では欠かせない場所。そこで19世紀初め頃の出島の光景を復元させる工事が始まり、まずは2000年に第1期工事が完了。2期、3期と事業が続けられ、先ほど入場する際に渡った「出島表門橋」が2017年、130年ぶりに元の位置に架橋されました。

復元事業は2050年を目標にまだまだ続いていく計画だそうです。

 

様々なものが輸入され集積された中でも、重要な品目の1つは砂糖。日本へ持ち込まれた砂糖の多くはインドネシア・ジャワ島のプランテーションで作られたものでした。その量は年間3~4千トンにもなったそうで、幕府は金銀の海外への流出を危惧したほどだったとか。

日本に今のような砂糖を作る技術が入ってきたのは明治時代に入ってからで、それまでは贈答品にもなるような高級品でした。

 

特定の建物の地下からは3kg以上の水銀が出土しました。スペインや中国から輸入された記録が残っており、金メッキをするときに使われていたようです。温度計や体温計に入っていたものが漏れたものもあるでしょう。

ちなみにこの当時は水銀の危険性が認識されておらず、梅毒にかかった患者を水銀の風呂に入れて治療するなんてことも行われていたようです。恐ろしや…

 

地震予知器」なんてものもありました。天然の磁石にギリギリ落ちるか落ちないかのおもりがついており、地磁気が変化して微妙なバランスが崩れると、おもりが落ちて地震が来るのがわかるという仕組み
磁力の弱い天然磁石ならば科学的にも理にかなっているとか。

 

ヨーロッパと東アジアの交易、といえばこれもまた必ず出てくる用語が東インド会社
1639年にポルトガル人が日本から締め出されたあと、出島で独占的に貿易を行ったのはオランダの東インド会社でした。ちなみにイギリスやフランスなどでも「東インド会社」が設立されましたが、オランダのは世界で初めての株式会社と言われています。

写真はオランダ東インド会社のロゴ、Vereenighde Oost Indische Compagnie=連合東インド会社を表すVOCという文字が描かれた陶器。佐賀県の有田焼のお皿で、ヨーロッパに大量に輸出されていきました。この東インド会社という存在は東南アジアからしてみればとんでもなく邪悪な存在なのですが、それについてはここで触れません…

 

www.y-history.net

 

 

ガラス製の指輪(左)かんざし(右)中国から輸入されたもので、鮮やかな色や緻密な絵が技術力の高さを感じさせます。
オランダ東インド会社は中国~日本間の貿易も担って利益を上げていたようですが、次第に日中間で直接交易が行われるようになってオランダは儲からなくなったようです。

 

出島を見ることができたのはせいぜい30分がいいところ。慌ただしく歩き回ってきたので、1つ1つの展示をじっくり見ることができなかったのは心残りです。時間を作ってまた行かねば…

早足で出てこようとしたところ、入口にいた係員のお姉さんお兄さんたちが
「明後日『にじさんじ甲子園』のドラフトなんですよ~」
なんて話をしているのが耳に入ってきました。「そういえばそうだったな、家に帰ったら見なきゃ」と思う一方、VTuberが堂々と同僚間で話せるほどの大きなコンテンツになっていることに驚かされます
話の内容はちょっと気になりましたが、時間も押していますし、そもそも知らない客のオッサンに関心を示されても気持ち悪いだけだろうと思って退散してきました。

 

また路面電車長崎県営バスターミナルに戻り、長崎~福岡間を結ぶ高速バス「九州号」ののりばまでやってきました。天神まで戻るのは、最終便の20:45発スーパーノンストップ便です。

九州急行バス」は九州号を専門に運行する事業者で、運行に携わる西日本鉄道昭和自動車祐徳自動車西肥自動車長崎県交通局が共同で出資しています。バス会社同士の共同運行が当たり前となった今の時代では珍しい運営手法ですが、民間会社ではなく公営事業者がかかわっているからなのでしょうか?

 

www.nishitetsu.ne.jp

 

 

車内は一般的な4列シートですが、座席の前後間隔が広く取られていて窮屈さは感じません。各座席にはUSB電源も用意されているので、暇つぶしのバッテリー容量を心配しなくていいのもうれしいですね。

長崎駅前を出ると平和公園昭和町で乗車扱いを行い、そこからは福岡の天神バスセンターまでどこにも止まりません。乗客はあさかぜを含めて15人足らずといったところで、最終便にしてはずいぶん空いています。

長崎駅~天神バスセンター・博多バスターミナルまでの運賃は通常でも2,900円と、JR九州の長崎~武雄温泉~博多間6,050円(運賃+料金)に比べたら半額以下です。その代わりバスは早くても2時間20分(博多BT発着)はかかるので、新幹線+特急に比べると1時間近い差が生まれます。
とはいえバスも鉄道もあの手この手の割引運賃があるので、利用前にはチェックを欠かさずに。

 

道中は快適そのもので、車内が静かな上にシートのリクライニングやホールド感が心地よく、つい眠りに落ちてしまいました
ハッと目が覚めたのは福岡空港のすぐ近く。高速道路を降りてからもバスとは思えないような快走っぷりを見せ、定刻より5分早く22:53に西鉄天神高速バスターミナルに滑り込みました

所要時間はおよそ2時間10分とそこまで長く感じるほどではありませんでしたが、乗り継ぎを含めても2時間を余裕で下回る鉄道は確かに速いですね。

 

福岡に来ているのならやはりラーメンを食べないと…
時間が遅く入れるお店は限られますが、ホテルの近くにある「ラーメン しんたろうというお店が朝までやっているので来てみました。

灼熱の豚骨スープにバリカタの細麺福岡に来たという実感が今さらながら湧いてきます。煮玉子をトッピング、上からニンニクを絞り、替え玉には卓上の辛子高菜も添えてキャラチェンジ。この辛子高菜がかなり辛いのですが、これがまたおいしいのでついつい入れてしまうんですよね。

水餃子も一緒に食べたのでラーメンにしてはそこそこの金額になってしまいましたが、満足度の高い夕食でした。九州はおいしい食べ物がたくさんあって、自分の胃袋ではキャパシティが足りないのが悔やまれるところです…

 

sintarou.com