B-LRK / Cathay Pacific / Airbus A350-900
宿泊勤務を終え、大急ぎでクルマを走らせて成田にやって来ました。今日ばかりは逃せないネタが成田に来ていますから、「ひこうきの丘」で離陸までひたすら待つことにします。
N8290V / Boeing / Boeing 787-10 Dreamliner
南側の駐機場で出発を待っているのは、ボーイングが所有する試験専用の機体「エコデモンストレーター・エクスプローラー」です。昨日6月12日にアメリカ・シアトルから飛来し、今日シンガポールへ向かって飛び立ち、その後バンコクを経由してシアトルに戻るという計6日間の行程。
公表されている情報では13時頃に成田を出発予定なので時間に余裕はありますが、旅客便ではないので予定が変わる可能性もありますし、ギリギリになると場所取りに難儀するかもしれません。
HL7625 / Asiana Alirlines / Airbus A380-800
せっかく珍しい機体が来ているというのに、空は雲が覆い尽くしています…雨模様だった昨日よりはマシなのですが。
低い雲を突き抜けてアシアナ航空のA380が降りて来ました。機体後方の雲が機体の影響を受けて渦を巻いているのがはっきりとわかります。
大型機の離着陸の直後は後方乱気流に注意するよう管制官が呼びかけますが、実際に目に見える形で空気が渦巻いているのを見ると納得できます。
HL7625 / Asiana Alirlines / Airbus A380-800
ちなみにこの便がつい先日までアシアナ最後のジャンボが入っていたものです。6月に入ってB747-400からA380へと交替しており、当面はこの圧倒されるような巨体を見ることができるようです。
N775SA / Polar Air Cargo / Boeing 777F
登録記号からもわかる通り、こちらは元サザン・エアのB777F。機体前方に太字で入っていた「SOUTHERN AIR」のロゴは消え、鼻先に小さく「Operated by Polar Air Cargo」と入っているのみです。
PK-GPX / Penerbangan Garuda Indonesia / Airbus A330-300
「そらとぶピカチュウプロジェクト」に参画したガルーダインドネシア航空は、ピカチュウジェットを就航させると先月末に発表しました。まだ機材が明らかになっていませんが、国際線を飛べる機材にペイントするそうなので日本に来る日もあるかも…?
N777SA / Polar Air Cargo / Boeing 777F
こちらはサザン・エアのロゴが残ったままのB777F。
VT-ANS / Air India / Boeing 787-8 Dreamliner
エアインディアをインド政府から取得したタタグループは、2022年11月末に傘下のビスタラをエアインディアに統合することを発表しました。
Vistaraはシンガポール航空とタタグループが共同で立ち上げた航空会社で、エアインディアに一本化された後もシンガポール航空は約1/4の株式を保有し続ける模様です。
日本航空とコードシェアを行っているので「ビスタラ」という航空会社名はよく聞きますが、実際に同社の飛行機が日本に乗り入れていたのは羽田空港にわずかな期間のみでした。しかも週1往復。あさかぜは1度しか撮影できていません…
HL8030 / T'way Airlines / Boeing 737-800
ティーウェイ航空の機体後方に描かれているのは、同社が拠点とする大邱(テグ)空港のカワウソをモチーフにしたキャラクターのようです。名前はないみたい…?
RP-C8946 / AirAsia Philippines / Airbus A320-200
2023年2月からマニラ~成田便を開設したフィリピンエアアジア。社名はエアアジア・フィリピンでも、なぜか日本では逆の順番で案内されます。
JA22JJ / Jetstar Japan / Airbus A320-200
N8290V / Boeing / Boeing 787-10 Dreamliner
出発機がまばらになって少し暇な時間が出てきました。
エコデモンストレーターはノーズギアにトーイングカーが装着されたので、まもなく出発となりそうです。時刻は13時、ほぼ予定通り。
N8290V / Boeing / Boeing 787-10 Dreamliner
絶妙なタイミングで曇ってしまった…
先代エコデモンストレーターのB777-200ERは機体デザインがボーイングの純正デザインに近づけられて、機体の下半分が青く塗られていました。
2023年から登場したエコデモンストレーター・エクスプローラーはB787-10を採用。白一色にロゴが入るだけ、という見ている分には地味なデザインになってしまったのが少々残念ですが、塗装もサステナブルということなのでしょうか。
燃料に可能な限りSAF(持続可能な航空燃料)を使用するのはもちろん、本題は最適な効率の飛行ルートを構築できる「空のカーナビ」ことTBO(Trajectory Based Operation)の実証試験です。TBOは2040年代に実用化を目指しているそうで、実現すれば今より10%は飛行効率を向上できるとか。今回の試験飛行はアメリカ・日本・シンガポール・タイの4カ国による共同プロジェクトです。
ちなみに機体は2021年に製造されたベトナム航空向けだったもの。同社には納入されませんでしたが、ニュース記事の写真を見ると機内はベトナム航空そのものです。
「世界が注目」 飛行経路を最適化させるボーイングの試験機、初運航で成田へ!機内やその仕組みとは… - Fly Team
N8290V / Boeing / Boeing 787-10 Dreamliner
13:12、エコデモンストレーター・エクスプローラーは静かにシンガポールへ向けて飛び立ちました。
HL7625 / Asiana Alirlines / Airbus A380-800
アシアナ航空のA380が飛び立つところを見届けてからお昼ご飯にしましょうか。
B-17812 / Eva Airways / Boeing 787-10 Dreamliner
とのんきに荷物をまとめようとしたら、エバー航空のスターアライアンス特別塗装も出てきました。
チャイナエアラインはスカイチーム、エバー航空はスターアライアンスとそれぞれ航空連合に加盟しているのですから、残るスターラックス航空はワンワールドに加盟してくれないものか、とあさかぜは願っているのですが…
航空科学博物館の4階にある展望レストラン「バルーン」で少し遅めのお昼ご飯です。成田空港を一望できる環境で食べるカツカレーがうまい!
そして真横に目を向ければそこに鎮座しているのは、
JA383A / All Nippon Airways / Airbus A380-800
ANAのA380-800「フライングホヌ」の3号機、サンセットオレンジです。
2021年10月に成田に到着してからというもの、まだ1度も乗客を載せることはなく、機能保全のフライトをたまに行っているだけ。商用飛行をしてしまうと財務上の価値が落ちてしまうので致し方ないのですが、不意打ちのように飛ぶのでヒコーキオタク泣かせです。
2023年4月末には「需要が戻ってくれば年度内に3号機を投入することになるかも」という内容で社長の会見があったので、期待はしているのですが…
ちなみにエンジンや機首の各センサーにカバーがかけられているので、少なくとも今日飛ぶことはなさそう。3号機をようやくカメラに収められてラッキーだった、と考えることにしましょう。
N964AM / Aeromexico / Boeing 787-8 Dreamliner
すっかり青空になりました。あのエコデモンストレーターの時間の前後だけ曇らなくても…
腹ごなしに三里塚さくらの丘で離陸機をしばらく眺めてから帰ることにします。
JU-1199 / Aero Mongolia / Airbus A319-100
ウランバートルとの間に週2往復飛んでいるレアな存在、アエロモンゴリア。同社には中距離を飛べる機体がこの1機しかいないのでなかなか忙しそうです。
C-GEGP / Air Canada / Airbus A330-300
香港あたりで整備を済ませたのでしょうか、普段は姿を見せないエアカナダのA330が離陸していきました。しかも運の良いことにスターアライアンスの特別塗装。
日が長いので本当は夕暮れまでいたいところですが、体力の限界も近いのでこれにて退散です。