1月下旬にも訪れた「那珂湊おさかな市場」に来ました。
前回はソロでクルマでしたが、今日はバイクとクルマを数台連ねたツーリング。職場の先輩後輩に誘っていただいたものです。
朝ご飯に「市場寿し」でお寿司を食べた後、せっかくなので生のカキも食べてみることにしました。
前回に来たときは岩手県産の真牡蠣が提供されていましたが、今日は地元茨城県産の岩牡蠣。大きさで400円か600円に分かれています。
www.nakaminato-osakanaichiba.jp
左があさかぜの400円サイズ、右は後輩が食べた600円サイズ。かなり大きさに違いがあります。
真牡蠣では生臭さがだいぶ目立っていましたが、岩牡蠣ではほとんど気になりません。海のミルクという表現はいまひとつ理解できないものの、生臭くないおいしいカキの味が楽しめました。大きい方のサイズにしておけば良かったかな…
大洗海岸の駐車場で小休止。
あさかぜの乗っているのは左に写っている150ccのスクーター、ホンダ・ADV150です。ガタイだけは一丁前に大きいですが、先輩たちの250cc、750ccのバイクにはどうやっっても追いつけません。
一般道で走っている分には何も問題ないんですけどね…
とはいえシート下に荷物がたくさん入るようになりましたし、以前のカワサキ・Ninja 250に比べたら40kg以上も軽くなったのでかなり扱いやすくなりました。
扱いやすさとパワーをトレードしたと思えば…
那珂湊からは川を渡った反対側にある「アクアワールド茨城県大洗水族館」へみんなで立ち寄りました。このメンバーで出かけると、いつも動物園や水族館、もしくはダムに立ち寄っているような…
館内へ入ってすぐにイワシの泳ぐ水槽がお出迎え。魚の口ってこんなにあんぐり開くんですね。
床に張り付いたまま動きたくなさそうな雰囲気のホウボウ。江戸時代には上流階級の食べる魚として扱われていたそうです。
秋から春が旬だそうで、可食部が少ないため煮付けにしたりあら汁にしたりするのがおいしいとか。
自然の海を再現した水槽にイシダイが泳ぎ回っています。
名前の由来は「磯にいる鯛の形をした魚」ともいわれているそうで、分類上はマダイとは少し違うところにいるようです。
よく釣りの雑誌や番組で釣りの対象にされている印象が強くあります。
巨大な「出会いの海の大水槽」ではイワシの群れをぶった切るようにマンタが悠々と泳いでいます。口とエラが顔のようになっていてかわいらしいですね。
エイの仲間は尻尾の付け根に毒針が生えています。特にアカエイは海の危険な生き物として紹介されることもあり、人によっては刺されるとアナフィラキシーショックで死んでしまうこともあるほど…
よく「マンタ」と呼ばれるイトマキエイなんかの毒はそんなに強くはないそうですが、それでもやはり毒はあるんですね。
長くて黒い尻尾にピンと飛び出した部分が毒針。
コミック『放課後ていぼう日誌』(小坂泰之, 2017-)の中では釣れたアカエイをさばいて食べるシーン(単行本5巻「レポート31. 無人島 その3」)がありましたが、そのシーンでも毒針に細心の注意を払いながら「締める」描写がありました。
食べると全体が筋肉質で鶏肉のような感触でおいしいそうですが…
1日3回、この大水槽でイワシのショーが開かれます。
イワシの群れが泳ぐ姿に照明や音響が加わると、NHKの生き物番組でも見ているかのような壮大な景色になります。
クラゲの展示コーナーもあります。クラゲといえば傘があってたくさんの触手が出ているというイメージですが、いま見ているのは「シンカイウリクラゲ」という種類。体に生えた櫛板(くしいた)を動かして泳ぐので、正確にいえば「クラゲ」とはまた違うそうですが…
泳いでいるとキラキラして虹色に光っているように見えますが、これは櫛板に光が反射しているものです。
形がなんだか無害そうに見えますが、実はクラゲを食べるクラゲなんだそう。生き物は見た目によりませんね。
マンボウがたくさん泳いでいる水槽に行き当たりました。泳ぎながら壁にぶつからないよう、半透明のカーテンのようなものでガラスと仕切られています。
さんざんマンボウは「最弱伝説」なんて言われて弱々しい魚だという話が一人歩きしていますが、そこまで極端に弱い魚ではないのだとか。
ただ皮膚が弱い上に傷がつくと治りづらいのは事実のようで、カメラのフラッシュなどで驚かせて壁にぶつかってしまったりすると弱る原因になってしまうようです。
そもそも生き物に向かってフラッシュを炊くこと自体が御法度ですから、水族館や動物園ではフラッシュが光らないように気をつけましょう。
ちなみにマンボウは2回ぐらい食べたことがありますが、「風味のないイカ」といった感じで個人的にはおいしいとは思えませんでした…
アクアワールド茨城県大洗水族館で有名な展示と言えばサメ。多種多様なサメが水槽の中を泳ぎ回っています。
おお、かなりの迫力。というか威圧感。
サメとエイは遠い親戚だそうで、2億年前に分かれたものといわれています。エイのお腹に見えるエラは確かにサメっぽい雰囲気があります。
「シロワニの赤ちゃん、デビューしました!!」
というポップのそばの水槽には「これが赤ちゃんなの?」というサイズのサメが泳いでいます。
「ワニなのにサメなのか」と不思議に思っていましたが、漢字で「和邇」と書いてサメを表す別称なんだとか。
最大で体長3m以上、体重150kg以上にもなる大きなサメで、産まれるときの大きさがすでに1mもあるのだとか。大きさに対して性格は至って大人しいとのこと。
サメには卵からそのまま産まれるパターンと、孵化してから一定のサイズになるまで親の体の中で育つ胎生の2種類に分類されますが、シロワニは胎生。
2つある子宮でそれぞれ最初に産まれた個体が、同じ子宮の中にある卵や孵化した別の個体を食べて成長します。そのため産まれる子供は必ず2匹が最大。強い子供を生き残らせるための進化だったのでしょうが、産まれる前から文字通り弱肉強食の世界です。
大小様々なサメが水槽の中にいますが、必ずしも泳ぎ回っているサメばかりではありません。
テンジクザメの仲間、ショートテールナースシャークや右側にちょっとだけ見えているネコザメは水槽の底でグデーっとやる気がなさそうに横たわっています。まぁ何もしなくてもご飯はもらえますしね…
マグロの養殖場の近くにいるコバンザメはまるまる太って動かないといいますし、養殖いけすの中に迷い込んだブリは通常の5倍ぐらいある25kgのものが水揚げされたりしています。
命を賭けずご飯がもらえるというのは野性味を失う大きな要因なのでしょう。
ニシキアナゴやチンアナゴが飛び出している水槽。水流に合わせてクイクイと頭の向きを変えています。
白い体に黒い斑点があるのがチンアナゴ。「狆(ちん)」というイヌに模様が似ているので名付けられたそうです。
オレンジと白のしましまがニシキアナゴ。
どちらも砂の中に体の大部分を潜め、エサが流れてくると穴から体を伸ばしてキャッチしようとします。
動く気配のないサメたち…
別のフロアにはサメの卵の展示があります。ついうっかり写真を撮り忘れてしまったのですが、サメの卵は種類によって様々な形をしています。
ネコザメなんかは産みつけた卵が海流に流されたりしないよう、岩の割れ目にカッチリと固定するためにらせん状の形。
卵や孵化させて生育させていく記録はサメに力を入れているアクアワールドらしい展示なので、ぜひご覧になってください。
ちょうどアザラシの水槽は掃除が終わったところだったようです。ジャブジャブと水が満たされていく中で、アザラシたちが気持ちよさそうにゴロゴロしています。
いい歳したオッサンたちがアシカショー・イルカショーの席に並んで座ります。今日は望遠レンズを持っていないので遠目の写真になってしまいますが、肉眼で見るよりは大きく見えているでしょう。
最初に出てくるアシカはまだまだ練習中のご様子。たまにトレーナーさんの指示がわかっていないところもありました。
つづいてイルカショー。尾びれで水面をバシバシたたきながらトレーナーさんに合わせて泳いできます。
強烈な水しぶきを跳ね上げるので、最前列の人たちはもろに水をかぶります。
イルカショーが小休止している間に2回目のアシカショーが始まりました。こちらはかなり訓練を積んだ精鋭のアシカのようで、いろいろな技を華麗にこなしていきます。芸達者!
イルカだけかと思ったらアシカでもボールにジャンプする芸を見せてくれました。素晴らしいジャンプ力です。
こうして見ると水の抵抗の少なそうな体のラインをしています。
一方、イルカはさすがの貫禄。大きな体を活かしてド迫力のジャンプを見せつけてきます。
ショーをしてくれるイルカ2頭はそれぞれ違う種類。左側の大きいのがオキゴンドウ、右側の少し小さいのがバンドウイルカ。
オキゴンドウは6mぐらいの大きさになり、「シャチモドキ」なんて呼び名まであるのだそうです。バンドウイルカはそれよりも小さく、最大でも4mぐらい。どちらも人なつこい性格という特徴があるのだとか。
再びオキゴンドウのジャンプ。美しいフォルムに惚れ惚れとします。
水泳の飛び込みに失敗したときのように全身でビターン!と着水していましたが、痛くないのでしょうか…?体重だって最大1.5tぐらいになるそうですし。
イルカは痛くなさそうでも、大きな体から生み出された波が最前列の観客に襲いかかります。一番前で見ていた校外学習らしき中学生の子たちはみんなレジャーシートを持ったりカッパを着たりしていましたが、イルカが飛ばす水の勢いの前にはあまり効果はなかったようです。
それでも頭から水を浴びた本人たちは「すげー!」「でっけぇー!」と満面の笑顔だったので、見ていたこちらもなんだか楽しくなってきました。
童心に戻ってアシカショーとイルカショーを楽しんだ後で、大洗港のそばにある大洗マリンタワーに来てみました。
クルマ組は写真の中央に見えている、かねふくの「めんたいパーク大洗」で明太子をお土産に買うとのこと。我々バイク組は生ものを腐らせずに持って帰るのはかなり難しいので、マリンタワーに先回りしてお茶をしながら待つことにしました。
大洗は女子高生が戦車に乗ってバトル?をするアニメ作品『ガールズ&パンツァー』の舞台となった場所で、官民挙げて街の活性化に取り組んでいます。
マリンタワーの展望台に入っているのは「ガルパン喫茶 Panzer vor(パンツァーフォー)」。キャラクターや作品にちなんだメニューがあって、一品メニューを注文すると缶バッジがもらえるようです。
あさかぜは「ローズヒップのアフォガード(880円)」をオーダー。山盛りのバニラアイスクリームをそれなりに減らしてから、添えられたローズヒップティーをかけてアフォガードにします。
入館券を買っているので最上階の展望台にも上がります。ちなみに「ガルパン喫茶」のみを利用するのであれば入館券はいらないそう。
フェリーターミナルに止まっているのは商船三井フェリーの「さんふらわあ さっぽろ」。19:45に出発する夕方便で、苫小牧には明日の13:30に到着します。レストランや展望大浴場も備えるなど、長い夜を過ごすのに最適な設備が用意されています。
なお1:45に出発する深夜便はレストランの営業はなく自動販売機のみとなっているなど、移動そのものにフォーカスを当てた簡易設備の船となっています。目的に応じて使い分けられるのも大洗~苫小牧航路の魅力ですね。
みんながそろったのでマリンタワーの前で記念写真を撮り、暗くなる前に解散。
帰り道はある程度バラバラですが、バイク組はひたすら国道51号線を南下して東関東自動車道の潮来ICを目指します。一般道はストップアンドゴーが多くギアチェンジが必要なバイクは大変ですが、スクーターはアクセルをひねるだけなので楽ちんです。こういうときだけは。
だが高速道路に入ると150ccという非力さが足を引っ張ります…
ADV150の燃費がいい上限速度はおそらく90km/hほどで、100km/h巡航はできなくはないもののかなり無理をしている感じが否めません。燃費もあっという間に悪くなる…
先輩たちは涼しい顔をして高速道路を流しているので、排気量の違いはクルマ以上に大きく響いてきます…
走り続けて少し疲れましたし、お腹も空いたので酒々井PAでおやつタイム。おやつと言いつつ、田所商店でしっかりとラーメンを食べてしまいました。
あとは家まで走るのみ。今日の走行距離は300km弱、これぐらいなら疲れはするけど全然走れる距離ですね。久しぶりに風を切って走れて楽しかった!