※本文中の移動距離は「Googleタイムライン」機能を基にしています。実際の距離や営業キロとは誤差があります。
久しぶりの羽田空港第1ターミナル「サクララウンジ」です。飛行機に乗るのは実に2020年2月以来…
コロナウイルスの流行もあったとはいえ、去年の後半からあちこち出かけていたのに1回も飛行機に乗る機会を作っていませんでした。
なお「出発前に悠々とビールが飲めるぞ!」と期待してラウンジへと入ってきましたが、残念ながらアルコール類の提供は午前11時から。緊急事態宣言が解除されたとはいえ、通常に戻るまでのクッション期間でこういう扱いになっているようです。
今はまだ10時を回ったところですし、飛行機は11時ちょうどの出発なのでビールを飲む時間はありません…残念。
大人しくジンジャエールを飲みながらChromebookを広げてサラリーマンのフリをします。
■ のりもの1:日本航空・Boeing 737-800(羽田空港→広島空港:638km)
旅は空から始まりです。
今日は初めて広島空港へ。機体は隣に止まっているのと同じBoeing 737-800、こちらは導入初号機のJA301Jです。
2006年導入の機材なのでそれなりに古びた機内を想像していましたが、最近リニューアルが済んできれいな座席になっています。
というのも今までの小糸工業(現在は小糸製作所に吸収)製のシートは2009年に不適切な製造・管理が発覚し、2021年7月までに適正なものに交換するよう求められていました。日本航空では2020年末から該当するB737の座席交換を進めており、新しい座席は普通席・クラスJともにドイツのZIM製のものが採用されています。
いま座っているクラスJの新しいシートには、USBの充電用ソケットやグネグネと自由に場所を選べる読書灯も設置されています。また最初から軽くリクライニングしているような感じなのでとても座り心地が良くなっていました。
羽田空港のD滑走路RWY05から軽やかに離陸。右へ旋回しながらぐんぐんと高度を上げていきます。
窓からは富士山の姿が見えます。先月26日に改めて冠雪が発表されましたが、ここから見ると一体どこに雪が積もったんだろうという感じ。冠雪したら積もり続けるというわけではなく、溶けてなくなってしまったりもするんでしょうかね。
ドリンクサービスを受けたら、非番の疲れを少しでも回復するために眠っておきます。
羽田からほぼ定刻通り、1時間半足らずで広島空港に到着しました。多少遅れたとしても空港連絡バスは航空便に合わせて発着するので待ってくれています。
バスセンターゆきか広島駅ゆきかでのりばが分かれていますが、広島市内を観光するなら中心部に近い広島バスセンターの方が便利でしょう。あさかぜは恒例の乗り鉄旅行なのでJR広島駅へのバスに乗り込みました。
■ のりもの2:広電バス・空港連絡バス(広島空港→広島駅:43km)
バスセンターゆきのバスに続いて広島空港を出ました。乗客は定員の半分ぐらいでしょうか?2人並んで座っている場所はほとんどありません。
空港を離れてすぐ左側に見えるのは広島空港の進入灯です。ご覧の通り山の上にある広島空港では3,000mの滑走路を設置するのでいっぱいいっぱい。そのため西側のみに設置されている進入灯はこのように山から大きく張り出す形で設置されました。間近で見るとかなりの高さなので威圧感があります。
バスは時速80kmほどでのんびりと高速道路を走っていきます。一般車をコケにするように走っている羽田のリムジンバスに乗り慣れているので、このペースはまだるっこしいぐらい…
お昼のことを考えると早く着いてくれた方がうれしいのですが、バスは気にすることなく広島駅新幹線口に定刻で到着。
お昼時を過ぎたとはいえ日曜日。駅ビルのお好み焼き屋が並ぶコーナーを目指して進みますが、やはりどこのお店もそれなりの客入りです。
4年前に訪れたお好み焼き屋はしばらく待たなければ入れそうにありません。乗る予定の列車までそこまで余裕があるわけではないので、隣にある「いっちゃん」に入店。
ラウンジで飲み損なったので「スペシャルセット(1,200円)」に加えて生ビール500円も注文。家では食べられない味なのでおいしかったですが、キャベツはもう少し火が通っていた方が好きですね。
■ のりもの3:JR西日本・キハ40系(広島→三次:66km)
お好み焼きとビールでご機嫌になってホームに降りてきました。ここまでのヒコーキは前座みたいなもので、本格的な旅行は今から始まります。
まずは芸備線のキハ40系に乗り込んで三次(みよし)へ向かいます。JR西日本管内ならどこでも見かけそうなタラコ色の車両ですが、あさかぜ以外にも何人か写真に収めている人がいました。
途中の戸坂(へさか)で可部線の防護無線を拾って5分遅れとなりましたが、この程度なら旅程には全然影響はありません。
沿線は稲の刈り取りが終わったようで、至る所に稲が干されている光景が広がっています。すっかり秋ですねぇ…
たまにニュースで取り上げられて「廃止間近のヤバい路線」のように言われている芸備線ですが、広島からここ狩留家や手前の下深川までは広島の通勤通学の需要が多いためそれなりの本数が確保されています。
また三次までもおおむね毎時1本程度の本数があり、ひとくくりに「芸備線」といっても広島近郊か山奥かで表情はかなり変わってきます。
沿線には「祝!復活 ありがとう芸備線」という横断幕がところどころに見られます。
芸備線は去年2020年7月の「令和2年7月豪雨」で下深川から岡山県側の東城まで広い区間で被害を受けました。特に三次から東側は利用者数が少ない区間であり、このまま廃止になるのではと心配されていた区間です。
被害の少なかった東側の区間から運転が再開され、1ヶ月後の8月15日には全線で復旧。三次から西側では引き続き地域の重要な輸送手段を担い続けています。
広島から1時間40分、運行の境目となる三次に到着しました。広島方面から来た列車はここで全て終わり、ここからはいよいよ芸備線の深淵区間へと進んでいくわけです。
駅から歩いて5分もかからないところに「ゆめマート 三次店」があるので、乗り継ぎの合間に飲み物などを買っておきましょう。
>>つづく<<