あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

どこかで働く駅員がひたすら旅行記や写真(主に飛行機)をひたすら載せ続けるブログです

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とにかく「サンライズExp」に乗りたい! 【前編】

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実は先月半ばにアイドルマスターシンデレラガールズのライブで大阪へ出かけ、仕事の都合上「サンライズ瀬戸」に乗って東京へ戻ってきたのです。ところが瀬戸大橋線内での強風の影響を受けて1時間近い遅れとなり、せっかくの寝台列車を泣く泣く降りて熱海から新幹線でワープしたという悔しい経験をしました。
期限の迫る福利厚生ポイントの消化も兼ねて、寝台特急「サンライズ出雲」でリベンジを果たすことにします。

というわけでまずは非番で東京駅へやって来たわけですが、感染拡大が続くコロナウイルスの影響を受けて驚くほどの空き具合です。普段なら朝10時前の東海道新幹線のホームなんてビジネスマンでごった返しているのに…!

 

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同じホームから先に出る広島ゆき「のぞみ」は平日にのみ運転される臨時列車という扱いですが、1両に数人も乗っているかどうかで発車していきました。「こだま」でさえそんなガラガラの光景は見たことがありません。やはり日本も異常事態に突入しつつあるんですね…

折り返し「のぞみ23号」となるN700系が到着しました。乗り換える岡山までの所要時間は3時間ちょっとです。

 

 

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10:09、東京駅を定刻通り発車。車内はご覧の通りで、こんな空いている「のぞみ」は見たことがありません。品川と新横浜でいつもなら8割以上の座席が埋まりますが、今日は窓側が全部埋まり、通路側の座席は埋まるか埋まらないか程度。3列席の真ん中はほとんど座っていません。これが東海道新幹線なのか…

まぁ乗る分には空いていて快適なので何も不満はないのですが、こんな状態が「日本の大動脈」でいつまでも続いていたら日本の経済はダメになってしまいます。

 

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御託はこれぐらいにしておやつの時間です。八海山の焼酎ハイボールなんて初めて見たのでついつい買ってしまいました。お供は崎陽軒のシュウマイ。ご飯のついたシウマイ弁当ではちょっと量が多いので、今日はお酒のつまみということでシウマイのみをチョイス。

www.hakkaisan.co.jp

 

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新幹線でのシウマイ弁当といえばよく「ニオイが強烈」などとネタにされます。でもそうやって言われると食べたくなってしまうもの…ダメとは言われていないので構わないはずなんですけどね。

おいしそうな香り。でも許せないのはグリーンピースです。カニ玉でもシュウマイでも、グリーンピースを載せることを思いついた人をあさかぜは許せません。歯触りはぐしゃっと潰れる感じがして不快だし、粉っぽいし、味も良くないし…
おいしいシュウマイをこれだけで台無しにしている感じがします。まずはグリーンピースを丸呑みにしてから本体に取りかかります。安定したおいしさで安心しますねぇ…

 

kiyoken.com

 

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シュウマイに舌鼓を打ち、お酒も入って気分良く寝落ちしているとあっという間に新大阪です。
駅を出てすぐ見える宮原の車両基地には「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」に使用される87系が留め置かれています。最近はやりの富裕層向けクルーズ列車で、最上位車両にはユニットバスまで装備されているそうです。ちなみに定員は10両編成でたった34人。最も安くても1泊2日の旅程で1人27万円というお値段ですが、かなりの倍率なのだそうです。

…その辺の庶民には縁の無い世界ですねぇ。

 

twilightexpress-mizukaze.jp

 

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定刻通り岡山駅に到着しました。
このあと乗車する特急「やくも」までは40分ほどの時間があるので、少し慌ただしいですがお昼ご飯としましょう。

 

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岡山駅から歩いて5分ちょっとのところにある「小豆島ラーメン HISHIO」へ。ここでは小豆島産の醤油を使ったラーメンが味わえますダシは島内の湾でとれたカタクチイワシから取られているそうで、スープ全体で小豆島が味わえます。クセのないあっさりした風味でいくらでも食べられてしまいそう。

ところで小豆島の醤油とは初めて聞きましたが、実は400年の歴史を持つ伝統あるものだそうです。今でこそ醤油の街としては千葉県の野田や銚子が有名ですが、その辺りで醤油の醸造が始まったのは小豆島より半世紀ぐらいあとの話。
消費地の江戸が目の前にあった千葉に比べると、都市部から離れた海の上の醤油はなかなか広く出回らなかったようですね。

※2021年1月現在では閉店している模様。

 

 

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岡山駅まで戻ってきました。ここからサンライズ出雲」の始発駅、出雲市まで向かいます。
特急「やくも」は国内で唯一となった381系で運行されています。曲線の多い路線のスピードアップに貢献した歴史的に重要な振り子式車両である一方、構造的にどうしても乗り物酔いを誘発しやすくなっており、「げろしお(くろしお)」だの「はくも(やくも)」だの一部からは散々なあだ名をつけられてしまいました。
現在でも洗面台には気分が悪くなったときのためにビニール袋がぶら下げられています。

 

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「やくも」に381系が投入されたのは1982年から、さらに2007年からはリニューアル工事が行われて現在の「ゆったりやくも」へとグレードアップされました。座席の交換も行われ、最後までほぼオリジナルを保っていた「くろしお」に比べるとかなり快適になっています。

 

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リニューアルされているだけあって車内は40年の古さを感じさせません。ただ座席間隔も変えたらしく窓割りと一致しないので、座席によっては真横に壁が来てしまいますが…

定刻14:05に岡山を発車しました。ゴロゴロと懐かしさを感じさせる走り出しです。時速50kmを超えると振り子装置が使えるようになり、いよいよ381系の本領発揮。気持ちよく山陽本線を駆け抜けていきます。

 

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倉敷から伯備線に入ると、進行方向左側には高梁川が見えてきます。伯備線は南側半分はこの高梁川に沿って走って行きますが、どうしても山間の川に沿うためカーブが多くなってしまい、スピードアップの妨げになってしまいます。

そこで遠心力を利用して車体を内側に傾け、乗客に外側への力を感じさせないようにしつつスピードアップも図ったのが381系のような「振り子式車両」です。
草創期の381系は全ての動作を遠心力に頼っていたのでどうしても動きに遅れが発生し、前述の車酔いの原因となっていたのです。その後に登場した車両では空気シリンダーによる動作の補助が入るようになり、動作の遅れが解消されて乗り心地も良くなりました。

 

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新郷~上石見間の分水嶺を越えると列車は鳥取県に入ります。分水嶺付近では車掌さんによる案内放送もありました。ずっとここまで山を登ってきた伯備線はここから下りへと変わります。左側に流れる川は日本海側の美保湾へ注ぐ日野川に。

伯備線は太平洋側と日本海側を結ぶ重要な路線で、およそ1時間間隔で1日15往復が走る特急「やくも」に加えて貨物列車も数往復設定されています。
一方で「通り抜け」の需要が多い路線なので、線内で運転される普通列車は少なめ。特に分水嶺のあたりは2時間に1本以下ぐらいの運転本数になっています。

 

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平地に降りてきました。遠くに見えているのは鳥取県を代表する霊峰「大山(だいせん)」です。周辺の人々から「大いなる神の在ます山」として信仰の対象とされ、明治期に入るまでは一般人の登山はできなかったといいます。制限のなくなった現在では年間900万人が大山に登っているのだそうです。

 

tourismdaisen.com

 

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鳥取県では県都鳥取に並ぶ規模を持つ米子。交通の要衝として発展し、JR西日本の中でも規模の大きい車両工場「後藤総合車両所」も市内にあります。

奥の方には事業用車の牽引や除雪車として使われるキヤ143形という箱形の車両が置かれていました。

 

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併設の機関庫は蒸気機関車時代の名残を残す「扇形(せんけい)機関庫」となっています。一応ここも後藤総合車両所の一部という扱い。
夏から秋にかけて運転される木次線観光列車「奥出雲おろち号」の車両が収容されています。

 

www.hiikawa-summit.info

 

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松江を出ると今度は進行方向右側に宍道湖が広がりますしじみの一大産地として有名ですね。
湖の反対側には一畑電車が走っており鉄道でも湖を1周することができますので、何かの折に時間がある方はぜひ。JRの松江駅一畑電車松江しんじ湖温泉駅の間はバスで15分ほどです。

 

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岡山駅からおよそ3時間10分、終点の出雲市に定刻通り到着です。

現在では貴重になった国鉄型の乗り心地を味わえる特急「やくも」ですが、2022年からはいよいよ後継車両が登場する計画。いよいよ国鉄特急型伝統の「電気釜」スタイルが見られる日も終わりが近くなっています。最新型とは違う独特の乗り心地とモーターのうなりを聴きに、また近いうちに乗りに来たいですね。

余韻に浸って電車を眺めている暇はありません。用意されたターンアラウンドは1時間半だけですから、さっさと身支度を済ませにいかねば。