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JGC修行を終えてから3ヶ月ぐらい飛行機とはご無沙汰でした。余っている有給休暇を消化するために北海道にでも飛びましょうか。
移動手段はもちろん日本航空。LCCよりは高いですが、夏や2月初旬を外せば札幌への航空券はそこまで高額ではありません。定刻で飛ぶし、ラウンジにも入れるし、LCC利用とは違う「旅の余裕」がそこにあります。
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JA04XJ / Japan Airlines / Airbus A350-900
JALがまずは国内線に導入を進めているA350-900。残念ながら未だに搭乗機会には恵まれませんが…
4号機は「6代目嵐JET」こと「29th ARASHI THANKS JET」の特別塗装機となっています。初代の嵐JETが就航したときは羽田の展望デッキがあふれかえっていましたね…この6代目の人気はいかほどなのでしょう。
嵐JETの登場で、JALのA350は1~4号機まで全て何らかのスペシャルマーキングとなりました。
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クラスJの当日アップグレードを狙っていましたが、やはり空席は出ず予約の通りエコノミークラスの座席に収まります。まぁたったの1時間半ですからね…
上空はどこまでも青い空。大きく揺れることもなく安定した飛行を続けています。ドリンクを飲んだりうたた寝をしているうちに、あっという間に新千歳空港への着陸態勢へ。飛行機は速くて便利ですねぇ。
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定刻通り新千歳に到着しました。12月半ばといえばそれなりに雪があってもおかしくないはずですが、想像していたほど雪がありません。本州では暖冬だ暖冬だと騒がれていますが、北海道とて例外ではないようです。
そもそも飛行機から降りてもそんなに寒くありませんしね。真冬だったらボーディングブリッジに出ただけで「ひえ~」ってなるほど寒いのに。
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毎度空港でご飯を食べるのもワンパターンなので、すぐ隣の南千歳駅そばにある「千歳アウトレットモール・レラ」に出てきました。フードコートでは北海道各地のB級グルメが食べられるとか。
インバウンド客、というより主に中国人でいっぱいだろうと思っていたら、いくら平日とはいえ人影がまばらです。休業日じゃないかと不安になるほど。
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ちゃんと営業してはいるようですが、栄えている様子が全くありません。大丈夫なのでしょうかここは…
加えてどこからか肥やしのようなニオイが漂ってきます。こんな時期に肥料を撒く農地があるとは想像しづらいですし、周辺の植物が水分で腐っているとかなのでしょうか。無視するには難しいものがあります。
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何はともあれフードコートに到着。天井が高くてきれいなところです。外と同じく広さに比べて客入りはまばらですが…
肥やしのニオイで食欲が若干減退しつつありますが、ここまで来ておいて食べないわけにはいきません。
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根室名物のエスカロップと迷いましたが、今日は釧路市民のソウルフードなんて言われている「スパカツ」をチョイス。
文字通りミートソーススパゲッティの上にとんかつが丸々1枚載っかったボリューミーな食べ物です。
まずは嫌いなグリーンピースを水で丸呑みしてから本体に取りかかります。
味はというと…見たとおりそのままミートソースとカツ。何のひねりもありませんが、そのシンプルさがソウルフードとなるゆえんなのかもしれません。
それにしても見た目以上にヘビーな食べ物で、そこそこ食べられる自負のあるあさかぜでも参ってしまいました。
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トイレを済ませて南千歳駅へ戻ってきました。
いやはや、この肥やしくささはなんとかならないものでしょうか。フードコートに人が出入りするたびに自動ドアからニオイのついた風が吹き込んでいましたし、屋外へ一歩出ればずっとそのニオイにとりつかれるのです。はち切れんばかりに食べていることもあって、思わずオエッとなってしまうところでした。
駅の券売機で新夕張までの「スーパーおおぞら」の空席を調べるとほぼ満席。どうせ中国人が大挙して乗っているのでしょうし、騒がしい集団の真ん中に放り込まれたらたまったものではありませんから、自由席特急券のままにしておきましょう。
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案の定自由席も中国人が大挙して待っていました。連中は乗車口で待つとかいうよその国のマナーを理解できないので、釧路ゆき「スーパーおおぞら」が到着するとけたたましく騒ぎながら車内へなだれ込んでいきます。
自由席に座れないのなんて冬の北海道では想定の範囲内ですから、大人しくデッキに立って過ごすことにします。たかだか40分程度ですし、キハ283系は密閉性が高くてデッキでも寒くないのでさして苦痛ではありません。
次の追分で多少降りていったらしく、先ほど検札に回ってきた車掌さんが「自由席が少し空きましたよ」とわざわざ教えに来てくれました。「降りるのは次の新夕張なんで、このままで大丈夫です」と静かなデッキから外を眺めます。
それにしても雪がありませんね…
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若干遅れながらも新夕張に到着。だいぶ内陸に来たこともあってか、さすがにそこそこ雪は積もっている様子。気温もぐっと低くなり、ようやく北海道に来た実感が湧きます。
新夕張~夕張間の「夕張支線」が今年の春に廃止され、同時に市内を走る夕鉄バスの運転系統が再編されました。今までバスでの到達が難しかった石炭博物館にも路線が延びるようになった他、市内を縦断するバス路線が1つに繋がったことで移動が簡単になりました。むしろ鉄道があった頃よりも便利になったんじゃ…
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新夕張を発車する前に、新札幌までの乗車券を運転士さんから買います。このバスは市内を縦断し石炭博物館まで向かう系統。新札幌へ向かう急行バスには途中で乗継が必要です。
急行バスには南清水沢~夕鉄本社ターミナルの間のどこかで乗り継ぎますが、始発地点の南清水沢で待つことにしましょう。本社ターミナルまで行っても周辺に何もないですし。
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南清水沢は現在の夕張市の中心街。財政再建を機に小中高校は全てこの周辺に集められており、そのほか生活に必要な設備もここ清水沢地区に集積されたコンパクトシティを目指しています。
廃止後およそ9ヶ月が経過した南清水沢駅。うっすらと「南清水沢駅」の文字が残っています。駅だったことを示すのはそれだけ…
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ホーム上の駅名看板も外されていました。
ホーム自体は除雪さえすればいくらでも使えそうな雰囲気ですが、レールはしっかり雪に覆われていて改めて廃線になったことを実感します。
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雪に覆われていてすっかり忘れていましたが、今立っているところは踏切だったところ。踏み板が残っているかどうかは雪の下なのでわかりませんが、線路の手前にはガッチリとバリケードが立てられて部外者は入れないようになっています。
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反対側、新夕張の方向を向くと、すでに線路は撤去され工事用の道路へと変貌しています。廃線跡を観察しているとダンプカーが出てきました。この先で何か作っているようです。
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南清水沢地区の再開発の中心となる交通結節点の整備が進められています。先ほどの工事用道路はここへつながっていました。ただのバスターミナルとなるのではなく、多目的ホールや交流スペース、図書館、市役所の支所などを備えた複合施設となります。夕張支線があった頃には実現できない場所と内容ですから、鉄道の廃止が街の利便性向上や活性化へとつながる、鉄道の存続を希望する他の自治体にはなんとも皮肉な結果です。
この交通結節点は「りすた」と名付けられ、2020年3月に供用開始となる予定です。
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交通結節点の向かい側にはコンビニのセイコーマート、ホームセンターのホーマック・ニコット、スーパーのエーコープが割とすぐ近くにあって便利な場所です。ここが再開発の中心に選ばれたのも納得です。
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メインルートである国道462号線から外れると一気に寂しくなります。このスーパーも営業はしていない様子。明かりはついているので人は住んでいるようですが…
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いくら夕張市の中心部とはいえ、住宅はまばら。さっきエーコープに寄ったときに学校帰りの小中学生が道を歩いているのを見かけましたが、大人の姿はほとんど見当たりません。
市の人口はとっくに1万人を下回っており、現在では8,000人弱。人口密度は10.1人しかありませんから、そりゃ人影も少ないわけです。石炭産業の最盛期には人口が11万人を超えていたといいますが、とてもその頃の隆盛が想像できません。
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なんだかんだで新札幌へ向かう急行バスの時間が近づいてきました。同じ「南清水沢」でもバスのりばは全然違い、南清水沢駅そばの踏切を渡った先、廃業しているらしいスーパーのすぐそばにあります。
さっき乗っていたバスの運転士さんが親切にバス停の場所を教えてくれていたので助かりました…教えてもらっていなければわからなかったかもしれません。交通結節点が開業すればこういうわかりづらいバス停の配置も解消されるのでしょうね。
案内は「夕鉄バス」と出ていますが、正式な社名は現在でも「夕張鉄道」。当時の北海道炭礦汽船が設立した鉄道会社で、現在の市役所付近にある夕張本町駅からJR函館本線 野幌駅までを結んでいました。これから乗る「札幌急行バス」は概ね夕鉄の路線をトレースする形で1日5往復程度が運行されています。
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さすがに外は真っ暗で何も見えません。加えて非番の疲れと車内の暖かさで猛烈な睡魔に襲われます。乗客はほとんどいないので、ゆったりとリクライニングを倒して休息の姿勢になります。
急行とはいっても市内の移動も兼ねているらしく、市内各所に停車していきます。といってもほとんど乗降はなく、わずかに乗ってくる人たちもおおよそ市内で降りてしまいました。
野幌まで出てくれば札幌市内はもう目の前です。
鉄道時代は野幌で国鉄に乗り換えが必要でしたが、バスはそのまま札幌市内へ。1958年には東急の主導で札幌市内から江別市内へ伸びる「札幌急行鉄道」の計画が申請され、夕張鉄道に直通させることも想定されていました。しかし採算性の問題や、東急の創業者である五島慶太の死去などを理由にわずか2年で計画は霧散…
夕張鉄道も石炭産業の衰退でごく一部の専用線を除き1975年に全線が廃止となります。
バスは地下鉄の乗り換えに便利な大谷地駅も経由しますが、せっかくなので終点の新さっぽろまで乗り通します。当初の計画とは少し違いますが、こうして夕張鉄道はバスで札幌市内への乗り入れを実現したわけです。
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いつもどおりすすきののカプセルホテルに泊まるので、最寄りまで地下鉄で。
札幌の中心部ではだいぶ減っている札幌独自ののりばサインは新さっぽろではまだ健在。東西線のサインは以前使われていた6000形をイメージしています。2008年の引退から10年以上が経っているんですね…
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すすきのまで出てきて驚いてしまいました。雪がきれいさっぱりありません。凍結防止剤こそまかれているようですが、歩道はどこも凍っておらず、歩きやすくて違和感をおぼえるほどです…やっぱり暖冬は内地だけの話じゃないんですね。
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さすがに疲れたので食事に行くまでにいったん寝よう…とカプセルのベッドで横になっていたらすっかり爆睡してしまいました。
目が覚めたら23時半を回っているではありませんか…!今日は清掃の都合でお風呂が午前2時までしか入れません。夕食はいつもどおりジンギスカンですから、風呂に入ってから行くものではありませんし、全身からジンギスカンの匂いを漂わせたまま風呂に入らないわけにもいきません。
必要なものだけ持って毎度おなじみ「だるま 南6条西4丁目店」へとダッシュします。手ぶらで歩いているとすすきのの客引きにあわないのは地味に快適。
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空いていたのであっさり座れました。店内はリニューアルされてきれいになっていますし、いつの間にやら時代に即して写真撮影も解禁となっているようです。「食べログ」に口コミを投稿する趣味はありませんが、旅行中に何を食べたか、あとあとたどるのもまた旅行の楽しみです。
すすきの近辺にいくつか店舗のある「だるま」はそれぞれ扱うビールの銘柄が違います。ここ6.4店はサッポロクラシック。夏に飲んでも冬に飲んでも、いつ飲んでもおいしい!
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肉汁の滴る羊肉を、にんにくをたっぷり入れたつけダレに浸し、ガス釜でふっくら炊いたご飯と一緒に食べるこの喜びといったら…!もう言葉にできません。合間合間にネギやタマネギも食べて口の中をリフレッシュします。
よく「羊肉はあのニオイが気になっちゃって…」という人も多いですが、だるまで出てくるお肉は全く気になりません。スイスイいけてしまいますが、あまり調子に乗って食べているとお会計もスイスイ上がってしまうので注意が必要です。
無事にお風呂も間に合いました。
ジンギスカンの匂いと今日一日の疲れを洗い流して明日、もとい今日の行程に備えましょう。