7月9日にオープンしたばかりという、BMWの体験型販売店に友人に誘われて行ってみました。普段BMWなんて高級車には乗れませんし、ましてや買うつもりもなければ買えもしないのにディーラーで試乗なんて、敷居が高すぎて無理。
というわけで、某高級車ディーラーの友人のクルマ(ホンダ・S660)に乗って都内へと繰り出してきたのでした。その前にいつもの流れで「東京ミッドタウン」と「六本木ヒルズ森タワー」の地下駐車場も覗いて高級車チェック。不景気だのデフレだのって何だろうな、って思うぐらい高級車だらけの駐車場です。
きっとこんなところ、我が家のノートで来たら原付や125ccのバイクと大して変わらない扱いなんだろうなぁと思うわけです。
さて、お台場にある本題の体験型販売店、「BMW GROUP Tokyo Bay」へとやってきました。平日だというのにそれなりの来客数。土日はなおクルマ好きで混むのでしょうね。
今日の最大のお目当てはこれ。
DSCN3612 posted by (C)あさかぜみずほ
いかにも「近未来的なデザインにしました」という雰囲気のBMW i8。お値段2000万円ほどの超高級車ですが、果たしてどんなものなのか。
DSCN3619 posted by (C)あさかぜみずほ
予約している時間まではまだ少しあるので、店舗内にたくさん並ぶBMWの車両群に乗り込んでみます。
PS3のレースゲーム「グランツーリスモ6」でもアップデートで実装された、BMW M4。3リッターのツインターボエンジンが431馬力を生み出すスポーツカーです。一応このクルマも試乗できるようです。
DSCN3621 posted by (C)あさかぜみずほ
時速330kmまで刻んであるスピードメーター。
BMWでもこの頃のトレンドで上級車種はメーターまですべて液晶ですが、M4は3シリーズの親戚ということもあってアナログメーター。液晶メーターもカッコいいですが、なんとなくアナログの方が見やすい感じ。
しかし日本で乗る分には、左側の1/3しか使わなそうなスピードメーターです。
DSCN3623 posted by (C)あさかぜみずほ
2m近い横幅にもかかわらず、車内に入ってみると思った以上に広さを感じません。
SUVでクーペルックというデザインもよくわかりませんし、そのせいで後部座席の居住性は最悪といってもいいレベル。この大柄な車体に対して、後部座席の足下なんてコンパクトカーと大して変わりません。もちろん頭上のスペースもわずか。
この後部座席に収まるドイツ人なんて12歳以下ではないでしょうかね。
リヤハッチも開けてみましたが、やはり車体に似合わずトランクは狭い。あさかぜのティアナの方が遥かに荷物が入ります。いったいどういう層に需要を見いだしたんだろうか…
一時期日本でもだいぶ見かけましたが、この頃はそんなに見かけませんねえ。
ちなみに四輪車ばかりでなく、写真の後方に写っているように二輪車も置いてあります。とはいっても展示車はすべて日本の免許で言う大型二輪。310ccの普通自動二輪の免許で乗れるモデルもあるはずですが、展示はされていませんでした。
二輪車は「またがりたいときは係員まで」という内容の札が付けられていましたが、近くにいた係員の人は「どうぞ、好きなようにまたがってください」とのこと。CB400SFですらベタ足にならない短足のあさかぜに大型二輪は厳しいところですが、800ccの「F800R」はなんとか足が付きました。
「そのうち大型二輪も取ってもらって、ぜひBMWに乗ってください」
なんて言われちゃったらその気になっちゃうじゃありませんかねえ。取りませんけど。
DSCN3628 posted by (C)あさかぜみずほ
いよいよi8の試乗がやってきました。ドアかっけえ…!ガルウイングは男のロマンです。
1,940mmというワイドな車幅に対し、全高は1,300mm、長さも4,690mmと思ったほど大きくありません。プラグインハイブリッドでバッテリーを大量に積んでいるはずですが、車重は1,500kgとかなり軽量です。電気自動車の日産・リーフは1,800kgあることを考えると、かなり優秀。
もちろん日本仕様ですから、見るからに外国製スポーツカーでも右ハンドル。BMWも結構本気のようです。
売れているかは別にして…
DSCN3629 posted by (C)あさかぜみずほ
走り始めてみると、スポーツカーだから扱いにくいなんてことは全然ありません。むしろ低速ではハンドルが軽く、かなり切れるので取り回しは全然問題なし。
座席位置が低い(サイドシルより座面が低い!)ゆえの視界の悪さは致し方ないとしても、窓の配置が良く周辺の見通しは良好。ドイツらしい配慮です。後方視界は友人のS660より全然いい。
バッテリーがほとんど消費されていて、実質的に1.5L直3ツインターボで走っている状態でしたが、同じ1.5Lでも我が家のノートとは挙動が違います。キビキビビュンビュン走ってとても気持ちがいい!
サウンドジェネレーターもまるで本物のようにM5チックな音を奏でて、ついつい楽しくなってしまいます。軽く踏んだだけでブリブリ言って、アクセルを戻せば「ボッ!」なんてバックファイアでも出ているかのような音がするのですから。
わずか15分程度の試乗でしたが、よだれが出そうなぐらい楽しいクルマでした。
「デザインだけで走ってみればたいしたことはないんだろうな」なんていう自分の考えが間違っていたことを思い知らされました。
ところで。
2000万円スタートのこのBMW i8。
・タイヤは21インチでトレッドは175mmしかないという恐ろしく細長いタイヤ。もちろん特注。
・PHVなので外部からの充電が必要ですが、充電方式は本国のヨーロッパ規格に準拠。故に日本国内にある充電器は使えても規格が違うため急速充電は不可。
なんていう落とし穴があったり。趣味車なので細かいことは気にしちゃダメですけど。
試乗するにはそんなことは関係ないので、猛烈に楽しいクルマでした。レンタカーで出たら借りたいぐらい。
実は他にM5・750Li・320dにも乗っていましたが、i8しか写真を撮っていなかったので今回は割愛。また空いた頃に行ってみたいですね。
そんなわけで喜びの表情を浮かべて、男二人オープンのS660に乗って帰ってきたのでした。