あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

どこかで働く駅員がひたすら旅行記や写真(主に飛行機)をひたすら載せ続けるブログです

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はまなすクラシック~2日目~

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IMGP4579 posted by (C)あさかぜみずほ

早朝の札幌駅。まだ日が昇りきらない7時前なので非常に寒い!キャリーバッグを持ち歩くと邪魔ですし、どうせ夜には札幌駅にまた戻ってくるのでコインロッカーに預けてきました。

…が半分寝ながらホテルで支度をしていたので、ついうっかりニット帽と手袋をキャリーケースに入れたままにしてしまいました。えらい寒いですが、パーカーのフードをかぶって我慢します。

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IMGP4583 posted by (C)あさかぜみずほ

種類が多彩で形式の把握がさっぱりできない721系。普通列車から一部指定席の快速「エアポート」までこなす万能な車両です。

ちなみに東北で使われているJR東日本E721系という車両がありますが、全くもって無関係です。

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IMGP4600 posted by (C)あさかぜみずほ

札幌から南下します。クロスシートの721系が来てくれないかと期待しましたが、オールロングシートの733系3両編成でした。

今後の主力車両として地道に増備が続くこの車両。静かでとても快適な車両ですが、音鉄の立場からするとあまり走行音が聞こえないのでちょっと物足りない…

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IMGP4597 posted by (C)あさかぜみずほ

733系の普通列車に接続するキハ40系の糸井ゆき。

苫小牧から先も室蘭まで電化されていますが、特急「すずらん」を除けば普通列車まで含めてすべて気動車での運転。設備をもてあましているようでもったいない気もしますが、普通列車を3両以上で運行するだけの需要がないのでしょうね。

糸井駅は苫小牧から約5km、2駅先の駅。ずいぶん短い区間列車です。

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IMGP4603 posted by (C)あさかぜみずほ

朝食を調達しできるか、駅を出てみます。

今日使っているきっぷは大回り乗車の経路。札幌(市内)→沼ノ端→岩見沢→深川→増毛という経路ですが、沼ノ端~苫小牧間が含まれていないので別に購入。駅数ではわずか1駅なのですが距離が長いので、片道220円も取られます。

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IMGP4605 posted by (C)あさかぜみずほ

まぁ下調べでわかってはいたのですが、苫小牧って駅前すぐにコンビニがないんですよね…

道民御用達のセイコーマートまで行けるほど時間はないので、あきらめて改札口横のキヨスクでパンを買いましょう。

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IMGP4615 posted by (C)あさかぜみずほ

サンドイッチと青森産リンゴを使ったという蒸しケーキを買ってホームへ降ります。

先ほど降りたホームには3両編成2本だけいる735系の姿が。北海道初めてのアルミ製車体を採用した車両で、量産されないところを見るとまだ試験段階ということなのでしょうか。

数字は大きいですが、ステンレス車体の733系より前に登場した車両。

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IMGP4617 posted by (C)あさかぜみずほ

ほとんど人影のない岩見沢ゆきに乗車。

路線名こそ室蘭本線ですが、現在のメインルートは札幌へ直接抜ける千歳線経由。岩見沢へ抜ける列車は1日数本の普通列車とわずかな貨物列車のみです。

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IMGP4621 posted by (C)あさかぜみずほ

厳しい北海道の環境を物語るがごとく、キハ40系にもサビが浮いています。登場から40年以上、当時は強固な鋼板で作られた名車も老朽化は隠せません。

3月末に控える超減便ダイヤ改正も、このキハ40系一族の老朽化を反映したものとも言われています。

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IMGP4623 posted by (C)あさかぜみずほ

陰の見える在来線の一方で、やはり最大の注目は新幹線。北海道キヨスクが販売する緑茶「うらら」にも新幹線のイラストが大きく載っています。

40年前の計画と規格に沿った北海道新幹線が果たして吉と出るか凶と出るか…

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IMGP4627 posted by (C)あさかぜみずほ

本来の分岐駅、沼ノ端に到着。この沼ノ端から西の方向、白老までは28.7kmの直線が続く日本最長の直線区間。広い北海道らしくまっすぐな線路がひたすら続きます。

ここから立派な千歳線の線路が外れ、本数わずかな室蘭本線を続けて進みます。

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IMGP4629 posted by (C)あさかぜみずほ

過去にメインルートだったこともあり、基本的には沼ノ端~岩見沢間もほとんどが複線でした。各駅には貨物を扱っていた跡なのか旅客用のホームとは別に、もう使っていないと思われる側線があります。

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IMGP4635 posted by (C)あさかぜみずほ

貧弱な複線に立派な単線の線路が合流すると、追分駅。札幌から帯広方面を結ぶ特急「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」がこの駅をかすめていきます。

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IMGP4640 posted by (C)あさかぜみずほ

今でこそ減速していますが、数年前まで時速130kmで特急が走り抜けていた区間。もちろん現在も道東を結ぶメインルートで、室蘭本線よりも遙かに多い旅客列車がこの区間を走っています。

交差点にある追分には「スーパーおおぞら」「スーパーとかち」の一部列車のみが停車。

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IMGP4644 posted by (C)あさかぜみずほ

栗山駅では保線員の方々が除雪作業を行っていました。乗降客数が多かろうと少なかろうと、営業される駅である以上は冬季の除雪作業は必須。

こうした維持費用も、経営の苦しいJR北海道をさらに圧迫していることも事実。削ってはいけない費用ですが、その費用をどこから捻出するかも難しいのが現実です。

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IMGP4650 posted by (C)あさかぜみずほ

栗山を出ると線路は単線に変わります。「複線でした」と書いたのは、今現在複線ではないから。

元々内陸部の炭鉱から運び出される石炭の輸送用に全線が複線にされていた沼ノ端~岩見沢間ですが、1990年に栗山~栗丘間で下り線のトンネルが崩落。この時点では輸送量が少なくなっていたこともあり、上り線を両方向に使えるようにすることで下り線はそのまま廃止。

設備自体は残っていますが、栗山~岩見沢間は単線で運行されています。

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IMGP4652 posted by (C)あさかぜみずほ

その辺の民家のような雰囲気の志文駅。1985年までは万字炭山までの万字線が分岐していました。

文字通り、万字線は石炭の輸送を目的に作られた路線。1976年にはその万字炭山のメインの坑道が出水で使えなくなり、そのまま閉山。炭鉱に隣接した街も急速に衰退し、鉄道路線も廃止になりました。

現在はただの中間駅として機能しています。駅舎は万字線廃止後の1988年に建て直されたもので、例によって無人駅。

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IMGP4654 posted by (C)あさかぜみずほ

岩見沢の市街地の西側を回り込んで函館本線の間に入り込みます。南側にある苫小牧に比べると、岩見沢はかなり雪の壁が高く感じられます。同じ道内、100kmと離れていないところでもかなり降雪量の違いが見られますね。

終点、岩見沢に到着。

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IMGP4662 posted by (C)あさかぜみずほ

函館本線を下り、深川へ向かいます。目当ては留萌本線

先行きの明るいとはいえないJR北海道の各線、その中で特に怪しい留萌本線に今のうちに乗っておきます。江差線のようにギリギリになってから行きたくはありませんし。

3分ほど遅れて到着した特急「オホーツク」に乗車。費用圧縮のためには普通列車で移動したかったところですが、岩見沢を過ぎると普通列車の本数は格段に少なくなります。結局30分~1時間に1本は走っている特急が圧倒的に便利。

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IMGP4667 posted by (C)あさかぜみずほ

まあ予想はできていたことですが、自由席はほぼ満席。わざわざ空席を探すのも面倒ですし、深川まで40分ほどなのでそのままデッキで過ごしてきました。

すごく寒かったですが…

深川では正面に増毛ゆきの普通列車がすでに待っていました。車内は割と空いていますが、ボックス席はマニアの方々ですでに埋まっています。ロングシートの端に腰掛け、発車を待ちます。

ちなみに2両編成ですが、後ろは留萌までの回送車両なので乗ることはできません。

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IMGP4669 posted by (C)あさかぜみずほ

深川と言えば留萌本線の他に、名寄までの深名線の始発駅でもありました。有名な秘境路線でしたが、例に漏れず大赤字を垂れ流す低密度輸送線区でした。

JR化後の1995年に全線が廃止され、ジェイ・アール北海道バスの運行によるバス路線に転換。さらに2002年からは実際の運行は道北バスに委託されていますが、バス化後も利用客が少ない状況には変わりありません。

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IMGP4676 posted by (C)あさかぜみずほ

比較的内陸を走る留萌本線は、留萌を出ると一気に海沿いへ出ます。それと同時に、「オロロンライン」と名付けられた国道231号線がずっと脇を併走。

当然と言うべきか、この国道には地元のバス会社「沿岸バス」が鉄道よりも多い本数のバスを走らせています。そりゃ汽車より便利なバスがあるなら、必然的に地元の利用はバスに流れます。

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IMGP4681 posted by (C)あさかぜみずほ

その実情を反映して、車内はその手のマニアの方々だけになりました。もちろんあさかぜ自身も含め。地元民と思われる利用は完全にゼロです。厳しい末端区間の実情が手に取るようにわかります。

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IMGP4683 posted by (C)あさかぜみずほ

車掌車を改造した礼受の駅舎。

北海道にはこういった駅舎が様々な無人駅に設置されていますが、どれもこれも老朽化が進んでいます。とはいえ、駅舎を建て替える費用を投じるだけの利用者もいないでしょうし、やがてはそのまま朽ち果てていくだけなのでしょう。

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IMGP4685 posted by (C)あさかぜみずほ

つい先ほどまでの晴れがウソだったかのように、終点の増毛に到着すると天候は雪になっていました。

「折り返して乗車をされるお客様も、荷物は一旦お持ちになって車両から降りてお待ちください」

という運転士からの放送が入りました。それだけ日常的にはマニアが行って帰ってくるだけなのがわかってしまいます。

到着した列車は10分で再び深川へ向かって折り返します。

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IMGP4706 posted by (C)あさかぜみずほ

40年ほど前は貨物の取扱設備や転車台も備える広い駅だったという増毛は、もはやただの無人の終着駅。華やかなりし時代の姿を全くもって想像できないまま、折り返しの深川ゆきで出発します。

折り返し列車も全く同じ顔ぶれ。ただのマニア向け列車と化しています。

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IMGP4709 posted by (C)あさかぜみずほ

やはり増毛を離れると天候が好転してきました。不思議なものです。

隣の国道はさほど交通量は多くありません。それでもしっかりと除雪されていますから、冬季でも通行には全く支障がなさそう。ますます鉄道の優位性が思いつきません。

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IMGP4718 posted by (C)あさかぜみずほ

マニアだらけの留萌本線は留萌で離脱。たまたま乗り合わせた大学時代の先輩はこのまま深川まで乗っていくとのことで、先輩ともここでお別れです。

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IMGP4723 posted by (C)あさかぜみずほ

役所のような作りの留萌駅。この留萌からは羽幌を経由して、幌延までの羽幌線が運行されていました。やはり羽幌線も炭鉱の閉山と閉口する国道の整備で利用者数が落ち込み、JR化直前の1987年3月末で全線廃止。

沿岸バスが羽幌線に沿う形で、幌延とその先の豊富までのバスを運行しています。羽幌まではそこそこ本数があるだけに、実際のところ留萌から羽幌までは羽幌線を残しておいてもそれなりに存続できたのではないかという気もしますが…

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IMGP4725 posted by (C)あさかぜみずほ

雪深い留萌市内。中心街ということもあって、そこそこ交通量があります。コンビニこそありませんが、駅前らしい光景。

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IMGP4733 posted by (C)あさかぜみずほ

留萌駅から歩いて10分とはかからないところに、北海道中央バスの留萌ターミナルがあります。札幌まで特急に乗って帰ると高いので、バスに乗って申し訳程度の費用圧縮をします。

ターミナルとはいうものの、西鉄などの巨大なターミナルとは違って発券窓口と待合室、自販機があるだけの小規模なもの。暖かい室内でバスが出発するまでの30分ほどを待ちます。

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IMGP4737 posted by (C)あさかぜみずほ

沿岸バスが運行するコミュニティバス

沿岸バスは留萌を中心とした一般路線バスの他、札幌から羽幌線に沿って羽幌・幌延・豊富までの高速路線バス「はぼろ号」も運行しています。

Twitterを有効活用した告知や、「絶景領域・萌えっ子フリーきっぷ」といった乗車券とキャラクターをうまく組み合わせた企画券などの施策によって、日本各地からの集客をはかっています。今や沿岸バスは地方の路線バス会社としてはあり得ないぐらいの知名度を持っているようです。

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IMGP4735 posted by (C)あさかぜみずほ

札幌を中心に道内各地へ高速バスを走らせている北海道中央バス。路線バス台数にして道内の1/3を保有する、北海道内最大のバス会社です。北海道版西鉄バスでも言うべきでしょうか。

これからこの北海道中央バスの「高速るもい号」で札幌へと戻ります。約3時間で運賃は2,370円と、JRより所要時間はかかるものの料金はだいぶ安くなります。

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IMGP4746 posted by (C)あさかぜみずほ

留萌や深川の市内にこまめに停車し、乗客を拾っていきます。幸い、JRの特急ほどの混雑にはならず、あさかぜの隣にも乗ってきません。

北海道中央バスは釧路や網走などへの長距離路線には、昼行便でも3列独立シートを投入しています。高速るもい号は割と近距離の路線なので、通常通りの4列でトイレ付き。3時間程度ならこれで十分です。

まっすぐに伸びる街路。北海道らしい光景ですが、街灯は1つもありません。夜になったら何も見えないんじゃ…?

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IMGP4750 posted by (C)あさかぜみずほ

遠くの方に横に長い山が見えます。地図を見ると色々と山の名前が出てくるのでどれなんだかわかりません。土地のスケール感はさすが北海道ですが、しかし同時に人の住んでいる感じもあまりしない。これだけ広大な土地に人が散らばっているのですから、そりゃ鉄道もバスも経営が大変になるわけです。

特に石炭産業の衰退・消滅は、なおさら北海道に厳しい環境をもたらしています。時の流れとはいええげつないものです。

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IMGP4769 posted by (C)あさかぜみずほ

日がほとんど暮れた夕方5時前、札幌時計台前に到着しました。このあと大学時代の後輩たちと合流してお食事会の予定ですが、まだ少し時間があるので暇つぶし。

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IMGP4779 posted by (C)あさかぜみずほ

暇つぶしといってインターネットカフェにいるとは、いったい何をしに北海道まで来ていたのでしょうかね。ともあれ、時計台の近くにある寿司屋へと向かいます。

途中大通公園を通りますが、翌週に控えた「さっぽろ雪祭り」の準備で立ち入り禁止になっていました。所々、衝立や木の隙間から作っている最中の雪像が見えます。一度は来てみたい雪祭りですが、なかなか仕事の休みが合いません。

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IMGP4776 posted by (C)あさかぜみずほ

ライトアップされた札幌のランドマーク「札幌タワー」。

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IMGP4781 posted by (C)あさかぜみずほ

そして日本三大がっかりと言われて久しい、札幌時計台

周りを中高層のビルに囲まれていることもそう思われてしまう理由なのでしょうが、大きい建物を想像していると気づかずに通り過ぎてしまいます。開拓使の時代のように周辺が低い建物だったら目立ったことでしょうが、今の札幌ではだいぶこぢんまりとした存在です。

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IMGP4786 posted by (C)あさかぜみずほ

寿司屋で飲んで食べて騒いでから札幌の駅まで歩いてきました。お酒でいい気分になったものの、店から一歩出るとすごく寒い!酔いが一気に覚めました。

さて、札幌からは本日のメインイベント、急行「はまなす」です。後輩たち(と旅行会社)の努力により、1両貸し切りに成功。OBである我々もそこに相乗りできることになりました。

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IMGP4797 posted by (C)あさかぜみずほ

団体券でホームに上がると、すでに今夜の「はまなす」青森ゆきは入線していました。先頭車両のB寝台車にせっせと荷物を運び込み、写真を撮りに外へ出ます。

それなりの需要のあった「はまなす」ですが、残念ながら3月26日の新幹線開業と同時に廃止。車両も老朽化が進んでいますので、仕方がないところではありますが…

客車を使った夜行列車の最後がはまなすだけに非常に残念でなりません。もはや夜行列車というのは鉄道模型の世界でしか味わえないものになってしまうわけです。

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IMGP4804 posted by (C)あさかぜみずほ

当然ながら車内でも宴会、飲むのはもちろんサッポロクラシック

わざわざ缶ではなく、あえて瓶ビールを持ち込んだのは窓側のテーブルの下に備え付けられた栓抜きを試すため。オタクのこだわりってすごい!

1本飲み終わるたびに、代わる代わる往年を味わうべく栓抜きに励む鉄道オタクの集団。こういったことができるのも列車旅行の醍醐味ですが、それを味わうことのできる列車はどんどん減っていきます。

日本各地で生まれる観光列車もいいものですが、一方でこうした本当の「昔ながら」を体験できる列車や車両は本当にわずかになっています。

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IMGP4810 posted by (C)あさかぜみずほ

宴もたけなわですが、あさかぜは早起きの反動がここへ来てピークに。初めてのB寝台上段で眠りにつきます。走行音が心地いいです。