IMGP0590 posted by (C)あさかぜみずほ
昨日までの32時間半勤務が効き、目が覚めたら6:40。乗る予定の「スーパ
ー宗谷」1号まではまだ時間があるものの、7:21の「オホーツク」の写真
を1枚でも撮ろうと思っていたあさかぜは焦ります。
慌てて身支度を整え、カプセルホテルを飛び出しました。
昨日はすでに運行を終えていた札幌市電を横目に、すすきの駅へと急ぎま
す。
IMGP0594 posted by (C)あさかぜみずほ
発車寸前に間に合った特急「オホーツク」1号。札幌から約5時間半をかけ
て網走へと走ります。
北海道新幹線アクセス列車に向けたキハ261系の増備で、去就が注目され
るキハ183系0番代。この0番代が運用に入るのが見られるのも、現在では
特急「オホーツク」のみです。
IMGP0596 posted by (C)あさかぜみずほ
快速「エアポート」用3000番代の増備で、さらに数を増やす733系。
前面の形状は先に登場した731系や735系とほぼ同じですが、前面に入る帯
が黄緑色(JR北海道の萌黄色)だったり、車両の側面が段差なくツルツル
だったりと、割りと遠くから見ても733系とはっきりわかります。
IMGP0601 posted by (C)あさかぜみずほ
快速「エアポート」用721系。15分に1本走る「エアポート」はいつも混み
合っているイメージ。新千歳空港利用者だけでなく、北広島や千歳でもか
なりの乗降があります。
1日を通して混み合うので、733系3000番代では普通車がすべてロングシー
トになったのですが…そうなるとやはり「エアポート」はuシート一択に
なってきます。
IMGP0608 posted by (C)あさかぜみずほ
通称「N183系」を使った、キハ183系1500番代先頭の特急「北斗」。時速
130km対応のNN183系はエンジンからの発火事故で、長期にわたって運用停
止となっていました。
現在は対策工事やエンジン換装を実施し、N183系と共に順次「北斗」に復
帰してきています。ただし、最高速度は時速120kmに制限。
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さて、乗車する7:48発の特急「スーパー宗谷」が入ってきました。JR北海
道の車両にしては少々素っ気ない顔をしたキハ261系基本番代。
内外装は提携しているデンマーク国鉄と共同してデザインされています。
言われてみれば少し北欧っぽい雰囲気が漂います。
IMGP0617 posted by (C)あさかぜみずほ
キハ261系には空気バネで車体を傾け、カーブの通過速度を上げる「車体
傾斜装置」が搭載されています。それによって札幌~稚内間で5時間を切
るまでになったのですが、2014年8月末で使用を停止。
理由として、最高速度を時速120kmに下げたことによって車体傾斜装置を
使う意味が薄くなったことが挙げられます。また空気バネに供給する圧縮
空気もかなりあるため、空気圧縮機の保守の軽減も理由としてあるとか。
北海道新幹線アクセス用の車両には搭載すらされないそうですが、この「
Tilt261」のロゴも消えてしまうのでしょうか。
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北海道はすっかり冬。
長袖のシャツ、長タイツを履いた上にオールシーズンのスーツを着て、そ
の上にダウンと、とりあえず防寒対策は施していますが、それでも寒い。
雪国の人はどういう服装でいるのでしょう。
IMGP0621 posted by (C)あさかぜみずほ
札幌から約50分、滝川に到着。心なしか札幌よりも雪が多いような気がし
ます。
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30分~1時間に1本程度特急が走ってくるのに対して、普通列車の運転本数
は1時間に1本あるかないか。北海道の厳しい鉄道事情が伝わってくるよう
です。
特急が多い割には、JR九州ばりの派手な割引乗車券がないイメージ。
IMGP0628 posted by (C)あさかぜみずほ
北海道によくある地味な駅舎の滝川駅。写真ではわかりませんが、うっす
らと雪がちらついています。当たり前ですが寒い…!
駅の直ぐ側にあるバスターミナル、「滝川ターミナル」へ向かいます。
IMGP0629 posted by (C)あさかぜみずほ
「スーパー宗谷」から降りた乗客が5人もいなかった時点でお察しくださ
い、といったところですが、駅前はかなり閑散としています。
衝立の向こうでは地下歩道の廃止工事が行われているようです。場所的に
考えて、この地下歩道は正面に見えるテナントビルへと続いているはずで
す。
IMGP0631 posted by (C)あさかぜみずほ
そのテナントビル、スマイルビル。
1980年代に西友が入り、2003年に撤退。それ以降は大きなテナントが入る
こともなく、もはや廃墟寸前。滝川市もこのビルの活用方法に頭を痛めて
いるようですが、過去3回の入札でテナントが入らず、ビルの構造的に他
の用途にも転用するのは難しい。
ただその処遇をどうするかについての話し合いも進展しているのか…ホー
ムページの最終更新日は2012年4月になっていますし。
IMGP0633 posted by (C)あさかぜみずほ
スマイルビルの斜め前に建つ滝川ターミナルに来ました。北海道中央バス
が所有するターミナルで、札幌を結ぶ高速バス「高速たきかわ号」も発着
します。
バスに乗って新十津川役場へ。朝から何も食べてないのでいい加減空腹で
すが、駅前にもターミナル内にも何もない…Googleマップで調べてみると
、新十津川町の役場前にコンビニがあるようなので、そこで買うことにし
ましょう。
IMGP0634 posted by (C)あさかぜみずほ
バスで20分弱ぐらいで新十津川町役場に到着。
十津川という名前の示すとおり、この周辺は奈良県十津川村から移住してきた人々が開拓した地域。ただの原野だった土地を耕し、人の住める場所へと変えたのは明治時代の話。
現在は他の道内市町村の例に漏れず、過疎化が進行しています。
IMGP0641 posted by (C)あさかぜみずほ
役場前のコンビニで朝食代わりのおにぎりとサンドイッチを購入し、新十津川駅へと歩きます。役場からはわずか5分ほど。
立派な空知中央病院の横にひっそり佇む小屋が、紛れもなく札沼線新十津川駅です。
列車本数は1日3本。滝川駅との間にそこそこバスがあることを考えると、もはや町の表玄関としては機能していません。利用者はほぼ乗りつぶし目的の鉄道マニア。あさかぜもむろんそのうちの一人です。
IMGP0645 posted by (C)あさかぜみずほ
保母さんに連れられ、地元の幼稚園の子供たちが遊びに来ていました。どうやら列車の到着に合わせているようです。
到着した石狩当別からの乗客は、明らかに「同業者」の男性一人だけ。
写真を撮っていると、園児の男の子がやってきて、「どーぞ!」とポストカードをくれました。嬉しい新十津川駅オリジナルのポストカードです。
IMGP0658 posted by (C)あさかぜみずほ
札沼線の札は札幌、沼は石狩沼田を指します。1972年まで、札沼線はこの先留萌本線の石狩沼田駅まで通じていました。
残念ながら末端区間は廃止となり、現在のような姿に。新十津川近辺もこの通りほとんど乗客が乗らないのが現状ですので、果たしてこの区間もいつまで存続できるのやら…
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列車はキハ40系400番代の単行運転。
400番代はJR北海道になってから改造によって生まれた車両です。エンジンとトランスミッションを改造し、特に冬季に遅延が発生しないように性能の底上げが行われています。
ちなみに冷房は搭載されていません。
IMGP0652 posted by (C)あさかぜみずほ
車内は北海道ならではの「酷寒冷地仕様」。デッキによってドア付近と客室が分けられ、外か冷気が入ってこないように配慮されています。窓も二重構造で、やはり冷気を遮る構造。
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IMGP0679 posted by (C)あさかぜみずほ
手を振る子供たちに見送られ、石狩当別ゆきは発車しました。発車数分前に地元の高年女性が乗り、乗客数は2人となりました。
走り出せばほとんど左右に民家がなくなり、白銀の原っぱが広がります。その向こうには山々。車窓右に見えるのはピンネシリでしょう。
IMGP0677 posted by (C)あさかぜみずほ
ドア上には路線図が掲出されていますが…電化前のままなのか、載っているのは札幌近郊だけ。
学園都市線こと札沼線も、北海道医療大学まで。この列車の走る区間はほぼすべて載っていないません。
まぁそんなことを気にするほど、乗客数もないわけですが。
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さっき子供たちにもらったポストカードを出してみました。幼稚園の先生方が作っていらっしゃるのでしょうか?また来たいなと思わせてくれる、すてきなポストカードです。
下手なおみやげを買うよりも、ずっとすてきな旅の思い出。
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午前11時過ぎ、終点の石狩当別に到着。10人も行かない乗客がパラパラと下車します。
このあとの札幌ゆきは約30分後。先ほど北海道医療大学に止まっていた731系が来ます。
IMGP0694 posted by (C)あさかぜみずほ
到着前の案内で「待合室をご利用ください」と言っていたのですが、待合室は改札の外。
あいにくあさかぜ手持ちの乗車券は、新十津川→札幌で下車前途無効。改札から出られません。ホームで待ちます。
雪が積もり、しかも日陰なので寒い…
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やっと到着した暖かい731系に揺られ、札幌へ戻ります。
札幌~北海道医療大学間は2012年に電化。それほど利用者数は多く、1日17,000人ほどの利用があります。一方、北海道医療大学より奥は80人程度と雲泥の差。
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隣のホームには100番代をつないだ特急「オホーツク」が到着していました。通称「白ボウズ」と呼ばれる100番代は、1985年に中間車を先頭車に改造したもの。文字通り「取ってつけたような」姿にコアなファンがいます。
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地下鉄ですすきの駅に移動し、すすきの電停で少しばかり路面電車の撮影を。実は今日は札幌市電恒例の「雪ミク電車」の運転開始日。電停を勘違いしていたあさかぜは、雪ミク電車が来るまで待とうとします。
240形244号。廃車体の機器を流用し、1960年に登場した車両。
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210形211号。1958年登場。
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210形212号。
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ゴツい車両が現れました。2013年に登場したA1200形という車両です。
アルナ車両の「リトルダンサー」シリーズで、札幌市電では初めてになる超低床車両です。愛称は市民公募で「ポラリス」と決まり、車体側面に入るロゴは札幌市立大学の学生がデザインしました。
A1200形A1202編成。
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中央部分のLEDに注目。走ってくるときは白色に光っていましたが、これが後ろになる時はテールランプになるようです。面白いですね。
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220形221号。三井ホームの広告車両です。
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3300形3303号。車両自体は1998年に登場したものですが、機器類は330形という車両から持ってきています。
時間を間違えていたので当然ですが、雪ミク電車が来ないのでこれに乗って藻岩山へ向かいます。
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札幌近郊の藻岩山は夜景の名所。残念ながら時間がないので夜景を見ることは叶いませんが、札幌市内を一望しに上がってみます。夏営業はあと2日ほどで終了。10日間の整備期間をおいて、12月1日から冬営業が始まります。
まずはロープウェイで藻岩山の中腹駅へ。
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そこから小型のケーブルカー「もーりすカー」で山頂駅へと上がります。
ロープウェイもケーブルカーも、当たり前ですが暖房がないのですごく寒い。車内で吐く息がみんな真っ白です。
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こちら側は札幌市の裏手。札幌岳も札幌市内にあり、一応火山。
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札幌の市内はこんな感じ。確かに夜に来たらかなりきれいでしょう。
近くに案内板があって、どこにどのランドマークがあるか教えてくれていますが、なかなか見つかりません。左側の白い大きな楕円形は何かと思ったら、
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桑園の札幌競馬場でした。テレビで見ているとあまり大きく感じませんが、こうやって遠くから見ると競馬場ってのはかなり大きいんですね。
ちなみに頂上には写真を撮ってくれるお兄さんがいますが、藻岩山に登る人も少ないので誰も行きません。ただ立っているだけですごい寒そう…
かくいうこちらも雪が降る中いつまでも立っていられないので、山を降りてお昼ごはんにします。
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お昼と言っても、もう午後3時前。藻岩山の山麓駅から徒歩20分弱ぐらいの「根室花まる 南25条店」へ。札幌市電の公式サイトで確認すると、雪ミク電車が来るのはもうすぐ。
藻岩山へ登る前の記憶が正しければ、「お部屋探しはくきつ」の210形213号の後が雪ミク電車。ちょっと待ってみましょう。
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音がしたので振り返ってみたら、他のとは色の違う車両が動いていました。M100形101号、ラッシュ時の輸送力増強用に「親子電車」として導入されたものの生き残りでした。
親となるM100形101号が子のTc1形1号を引っ張る構成でしたが、1970年にワンマン化などができないためTc1形が廃車され保存。M101号のみ現存しています。
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再び「ポラリス」A1202編成。
そろそろすすきのゆきの雪ミク電車が来ていい頃…
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記憶は正しかったようです。3300形3302号を使用した「雪ミク電車2015」です。本日から運転開始。
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登場に合わせて、側面にもロゴが入っているフジミ模型からNゲージサイズの組み立て式ディスプレイモデルが発売されるようです。
買ってもいいんですが、まだ2012年モデルも組み立ててない…
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車両の各面で少しずつデザインが違うようです。
とりあえず15時を回っていますが、回転寿司「根室花まる 南25条店」でだいぶ遅いお昼ごはん。冷えた体をあら汁で暖めます。
少し値段は高めですが、その分新鮮で美味しい寿司が食べられます。東京では食べられない美味しさ。
好きなネタを注文しつつ、はたと気づきます。
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さっきの雪ミク電車に間に合うと。15時40分頃にすすきの電停を出てくるので、電車事業所前電停には16時過ぎには来るはず。
おおよそ食べたいネタを食べ尽くしたところで、慌ててお店を出てきます。小走りで電停へ戻ってくると、ちょうど見覚えのある「くきつ」の広告車が入ってくるところでした。ギリギリ間に合った…
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今日3度めのA1202編成。
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先程は撮れなかった最後の1面。やはりそれぞれの面で違うデザインになっていますね。
Wikipediaによれば、車内のアナウンスは初音ミクの声をしている藤田咲氏がしているそうですが…運転開始初日だからなのか、放送は通常の市電のものでした。車内はすべてボーカロイドの広告に統一。
ボーカロイドにはさっぱり詳しくないので、いろんな種類が出ていたことに市電の車内で初めて気づきます。
西4丁目に着く頃にはすでに外は真っ暗。いよいよこの旅行のクライマックスが待っています。
JR札幌駅へ戻り、車内で食べるお弁当とアルコール飲料を買ってホームに上がります。時刻は17時少し前。