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ひな祭りの今日、あさかぜは西へ向かって旅立ちます。スタートは10月同様東京駅。さらに10月同様ポケマス女史が同行しますが、今回は10月より1時間ほど早く東京駅を出発するため、女史は間に合いません。
なので、途中の川崎から合流。日曜日なので席を確保できないほど混みあう事はないでしょう。
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E233系が投入されて久しい東海道線ですが、自分が乗るときにはやってこないE233系。自分が乗る時間とE233系の運用が合わないのでしょうが、そろそろ来てくれてもいいんじゃないかと思うわけです。
2時間半しか寝ていないこともあり眠いところですが、女史が合流する川崎までは必死に意識を保たなければなりません。
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無事川崎でポケマス女史と合流。まもなく女史は早朝ということもありうつらうつらしますが、自分は不思議と目が冴えてしまいました。起きているとその分空腹にもなるわけですが、藤沢あたりでやけに混んだ車内では開けるのははばかられます。
ようやく小田原を過ぎてから開封。ニューデイズのセットも悪くはありませんが、やはりセブン-イレブンに比べるといまいち味が劣るのも事実。
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少々雲は目立ちますが、いい天気になりました。朝日が海面に反射して眩しい…!
天気とは裏腹に、車両の方は恵まれません。
沼津で乗り換えた普通列車はロングシート。続いて浜松からの普通列車もロングシート。しかも座れません。豊橋でようやく特別快速の恵まれた座席に座ることができたのでした。
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そんなわけで、ちょうど正午に名古屋駅に到着。現地在住の友人が出迎えてくれたのですが、日曜日ということもあり、エキナカの飲食店はどこも行列ができています。我々も名古屋の滞在時間は1時間ほどしかないため、残念ながら並んで食べるというわけにもいきません。
駅弁と飲み物を買い、友人の見送りを受けつつちょっと早めにホームに上がります。すでに乗車予定の特急「南紀」5号が待機していました。
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4両編成のうち、一番後ろの1号車が自由席。始発駅から乗車することもあり、510円をケチって自由席に乗車することにしましたが、日曜日ということもあってか乗車口には列ができていました。
後ろから2列目の座席に腰掛け、出発を待ちます。
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列車が動き始めました。名古屋の郊外へ出ると、キハ85系は豪快な音を立てながら加速していきます。時刻は昼の1時を回っているので、早速お弁当のお時間といたしましょう。
名古屋駅の売店で購入した「名古屋コーチンとりめし」。ついでにハイボールも購入。ごきげんな昼食です。お酒を開けるプシュッという音に左隣の女史から冷たい視線が飛んできますが、美味しいお弁当に好きなお酒は書かせません。
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中はこんな感じ。炊き込みご飯がぎっしりと詰まっていて、思った以上にボリュームがあります。駅弁というと高い値段の割に中身が足りないイメージですが、これはそんなこともありません。
肉もしいたけも味が染みていて美味しいです。しいたけが嫌いという女史からしいたけをもらいます。ああうまい。
お腹がそれなりにいっぱいになり、お酒の効果も相まってだんだんと眠くなってきます。
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富田の駅で三岐鉄道の機関車を横目に見ます。国内では唯一残っている、セメント輸送の貨物列車に使用するものです。
JRの富田に来るのはこのセメント輸送の貨物列車だけで、旅客列車はすべて近くの近鉄富田に発着しています。
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四日市の先、河原田から三重県の県庁所在地津まで第三セクター鉄道「伊勢鉄道」に入ります。ちょうど名古屋と津をショートカットする位置にあるため、特急「南紀」に加えて快速「みえ」も伊勢鉄道を経由します。
JRの区間ではないため、手元の「南紀」の特急券には伊勢鉄道の運賃と特急料金の合計800円を加算した額が記されています。
すっかり忘れていましたが、沿線にはF1日本グランプリの開催地、鈴鹿サーキットがあります。F1開催時には名古屋方面から多数の臨時列車が運行され、観戦者でごった返すのだとか。
最寄り駅「鈴鹿サーキット稲生」はあっさりと通過。
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伊勢鉄道は全線複線化と電化が可能な構造になっているそうですが、現在のところそれが実現する見通しはありません。
それでもほとんどの第三セクター鉄道が赤字を計上する中、伊勢鉄道は数少ない黒字。この状況が続いてくれるのでしょうか。
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津から関西線に戻り、紀伊半島を南下します。松阪からほぼすべての座席が埋まり、車内は賑やかになりました。
景色もだんだんと山がちに。まだ海が見える区間はだいぶ先のようです。
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しかし紀伊半島は大きい。南の先端とも言える新宮まで、名古屋から実に3時間半。そこから大阪方面へはさらに4時間を必要とします。
沿線はだんだんと自然豊かになって来ましたが、ところどころ立派な高架橋が並走します。紀勢自動車道です。建設中の区間がまだ長いものの、2013年度中には名古屋から尾鷲までが高速道路でつながります。未開業区間が完成すれば、並行する高速道路と高速バスを相手にするであろう「南紀」は、果たしてどうなってしまうのでしょう…
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尾鷲を過ぎると海が見えるようになりました。同時に車内も空席が目立ちます。
朝方東海道線の車内で、
「景色のいい区間は起きてるようにするから、今のうちに寝ておく」
なんて言っていた女史は熟睡。寝ているところを起こすのも悪いので何も言わずにそっとしておくことにしましょう。
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「ワイドビュー」という列車名の通り、景色が楽しめるように窓が大きくなっています。また椅子がある部分は10cmほど床が嵩上げされており、より広く景色が眺められるようになっています。最近の車両ではバリアフリーの関係などで見られなくなった構造です。
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JR東海とJR西日本の境界駅、新宮に到着。列車はこの先紀伊勝浦まで走りますが、我々はこのあとの新宮始発の特急「くろしお」32号に乗車するのでここで下車します。
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すぐ近くを流れる熊野川を渡った向こう側は三重県、新宮駅のある側はもう和歌山県に入っています。
しかし乗り継ぎ時間が1時間20分ほどあります。観光するには時間が足りませんし、かと言って駅周辺だけで済ますには長すぎる、なんとも中途半端な時間。
記念入場券を買ったり、ジュースを飲んだりして暇つぶしをします。
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そういえば後輩が「新宮には立ち食いそばがありましたよ」と言っていたのを思い出しました。小腹も空いたところですし、ちょうどいいやと思って立ち食いそばのある場所へ。
…やってないじゃないか。
定休日と言うよりは、なんか店じまいをしてしまったかのような雰囲気。券売機にもカバーがかけられ、だいぶ時間が経っている雰囲気です。特に張り紙などがしてあるわけでもないので、どういうことなのかさっぱりわかりません。
どなたかご存知の方はコメント欄まで情報をお寄せいただけると嬉しいです。
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この日新宮を出る最後の特急「くろしお」32号。個人的には283系「オーシャンアロー」の車両に乗りたかったのですが、残念ながら最多数の381系。
昨秋には大々的なリニューアルがされた「ゆったりやくも」に乗車しましたが、これはほぼデビュー当時のまま。座席も改良型簡易リクライニングシートとでも言うべきもので、「やくも」と同じ車両とはとても思えない貧相さです。
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最後尾の展望車はグリーン車。ヘッドライト周りに経年を感じさせます。
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振り子車両特有の低重心構造で屋根が低いことに加え、屋上に空調装置なども載っていないので、やけにパンタグラフが大きく感じられる381系。
今は直流用車両でも集電技術の向上でパンタグラフを減らすことができますが、振り子車両という特有の構造からか4基すべてのパンタグラフを上げています。
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先頭車はいわゆる「電気釜」と呼ばれる国鉄特急形ではありふれたデザイン。しかし381系独特の車体断面のおかげで、他の車両よりもスマートに見えるのは気のせいではないはず。
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沿線の白浜町にある「アドベンチャーワールド」の人気者、双子のパンダの人気にあやかって、車両には各所にパンダのイラストが描かれています。
「くろしお」に使われる車両の中では381系にのみ、「パンダシート」と名付けられた記念撮影専用の座席が置かれています。
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これがその「パンダシート」。4号車の新大阪・京都側に4席設置されています。
…普通の座席に白黒のカバーをかぶせただけだろ、と言わないのがお約束。記念撮影専用のシートなので、この座席を指定して座ることはできません。当初は限定だったようですが好評を博していたそうで、381系「くろしお」の全編成に引き続き設置されています。
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隣には多気ゆきの最終列車が。まだ夕方の5時半ですが新宮から東側はこの列車が最終となり、以後は翌朝まで普通列車も特急「南紀」もありません。紀勢本線の使われなさを物語っているかのようです。
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「振り子車両は酔う」という悪評を作ったのはこの381系でした。運航開始当初は車内での車酔いが多発し、各座席にエチケット袋が用意され、車掌は酔い止め薬を常備していたという逸話が残っているほど。
現在はそこまで「車酔い対策」はされなくなっているものの、今もなお洗面所には酔ったときのためにビニール袋が常備されています。
ちなみにこれ以後の振り子車両は、傾けるタイミングなどを空気シリンダーで制御する「制御付き自然振り子」へと進展し、381系ほど激しい車酔いを起こすことはほとんどありません。しかし381系の方はこれといって改良が加えられているわけではないので、二日酔いの状態で乗ると悲惨になるそうです。皆様ご注意を。
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新宮駅でそばを食べ損なったので、名古屋の駅でおやつ代わりに買っておいたおにぎりを食べることにしました。
左の天むす、100円にもかかわらずちゃんとエビの天ぷらが入っていて、とても食べごたえのあるおにぎりです。
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気がついたら眠っていました。ガタン、という停車の衝撃で目を覚ますと、「しらはま」という駅名標が目に入ってきます。
始発の新宮から約1時間45分、距離にして95kmを走ってきていますが、新大阪まではまだ180kmほどあります。ようやく1/3といったところ。
ほとんど同じタイミングで隣の女史も「いまどこ?」と目を覚ましたので、黙って時刻表の路線図を指さすと「うわっ…まだここなの」。
景色も真っ暗で何も見えませんし、もはや寝るしかやることがありません。
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海南駅手前で再び目を覚まします。「まだ和歌山か…」などと思っていると、和歌山駅手前でブレーキの空気が抜け、非常ブレーキがかかる感覚。「くろしお」32号はドスンと停車してしまいました。
数分ならまだしも、20分遅れたら予定の新快速に乗れないな…などと考えているとすぐ動き出しました。列車が通過する寸前に踏切を横断した迷惑者がいたとのこと。3分の遅れをもって和歌山に到着です。
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順調に遅れを取り戻し、終点の新大阪には所定通り21:51に到着です。かなりの時間寝ていたとはいえ、想像以上に長い紀勢線の旅でした。昨秋に快適な方の381系(「ゆったりやくも」)を体験してしまっていただけに、簡易リクライニングシートと大してすわり心地の変わらない「くろしお」編成での長時間旅行。
今後乗ることはないであろう紀勢線のいい旅の思い出、と思えばいいですかね。
新大阪から後輩の茶川くんが合流。
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約20分後の新快速電車に乗り、姫路へ。
ここから徒歩約20分のインターネットカフェが本日の宿代わり。明日はいよいよ九州入りです。