あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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2012年9月8日~それはバスと電車~

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DSCN0801 posted by (C)あさかぜみずほ

眠りから覚めると、時刻はもう午前8時。特に急ぐ旅行ではないので、ゆったりと準備をして部屋から出ます。

同じホテルの同じ部屋に3泊するので、荷物は置きっぱなし。ショルダーバッグに貴重品とパスポートなどの最低限のものだけ身に着けて、ドバイメトロの駅まで歩きます。

一眼レフカメラを持ってくるかどうしようか悩みましたが、重いカメラを持って歩きまわるのもなかなかきついので、ホテルに置くことにしました。

今日は途中のUnion(ユニオン)駅でレッドラインからグリーンラインに乗継ぎ、Al Ghubaiba(アル・グベイバ)駅で下車、バスで隣国シャルジャへ。

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DSCN0803 posted by (C)あさかぜみずほ

隣国といっても、アラブ首長国連邦を構成する国の1つ。境界には検問があったりするわけでもなく、同じ国のようなものです。

実際、シャルジャ首長国はドバイのベッドタウン。朝はシャルジャからドバイへ向かうクルマでかなり混雑するとのこと。

国境をまたぐバスは、昨日使用した「レッドチケット」「シルバーカード」は使えません。窓口でチケットを買うことになります。

地球の歩き方』では、ドバイ~シャルジャ間のバスは5Dhと案内されていましたが、実際のところは7Dh(約140円)になります。隣の国までバスに乗って往復300円とは、驚きの安さです。

チケットの左半分は、乗車時に運転士が回収。手元には右半分だけが残ります。

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DSCN0805 posted by (C)あさかぜみずほ

アル・グベイバ・バスステーションからは、もう1つの隣国アブダビへと向かう高速バスも発着しています。

ネオプラン2階建てバスのシャルジャゆきと異なり、アブダビゆきのバスはこのとおりボルボ製の高速道路用の車両が割り当てられています。

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DSCN0807 posted by (C)あさかぜみずほ

2階席の1番前に座りました。眺望は抜群!

シャルジャゆきのバスは10~15分おきぐらいに運行されています。2階建てバスなんて大げさなと思えますが、意外と座席は6割ぐらい埋まります。シャルジャまでのバスは全てこの2階建てで運行されているようです。

片側5車線にもなる広大な道路。そこに走るのは日本車ばかり。特にタクシーは7割以上がトヨタのカムリです。残りの3割弱が日産・アルティマ(日本のティアナクラスに相当)、わずかにヒュンダイソナタ。東京の都心部と大して雰囲気が変わらず、異国感がどうにも薄い感じです。

ドバイというとお金持ちのイメージですが、いわゆる「超高級スポーツカー」のたぐいはそれほど見かけません。時々フェラーリランボルギーニアストンマーチン、あるいは超高級セダンのロールスロイスなんかが渋滞にはまっているのを見かけますが、驚くほどたくさんいるわけでもありません。

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DSCN0809 posted by (C)あさかぜみずほ

50分ほどで、シャルジャのバスターミナルに到着しました。

写真はドバイから乗ってきたバス。この大きさのバスが高頻度で運行されているのですから、ドバイとシャルジャの移動需要の大きさがわかります。

実は料金5Dhの乗り合いタクシーがドバイの市内からシャルジャに向かって出ているようなのですが、ちょっとどこなのかよくわかりませんでした。シャルジャのバスターミナルでもそのようなものは見かけなかったので、観光客の皆様にはあまりおすすめできません。

多少面倒でもアル・グベイバでチケットを購入し、ドバイの交通公社RTAが運行するE306系統に乗ってきたほうが安心です。

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DSCN0810 posted by (C)あさかぜみずほ

観光地としてはマイナーなシャルジャ。なにをしに来たかというと、これ。

シャルジャのマーケット、「セントラルスーク」です。綺麗な建物ですね。アラビアの建築物ならではのドームと、上部から風を取り込むウインドタワーもあります。この中にマーケットが入っており、ドバイのスークで購入するよりも若干安く買い物ができるとのこと。

普段買い物など大して関心は払いませんが、せっかく海外へ来たのですから、伝統建築と併せて楽しんでおくべきでしょう。

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DSCN0812 posted by (C)あさかぜみずほ

中はこんな感じ。

バスターミナルから向かって右側の建物が貴金属を中心に取り扱う、マナマの「ゴールドスーク」のような雰囲気。

道路を挟んで左側は土産物や生活雑貨を扱う、庶民的な店が並びます。2つの建物の間は3本の通路で結ばれており、それぞれの通路の左右にも様々な店舗が立ち並びます。

お上りさん状態でウロウロしていると、スカーフ店のインド人に「ニーハオ!ニーハオ!」と呼び止められました。ちょうどいいので、母親か祖母あたりにスカーフの1枚でも買って行きましょうかね。

「どっから来たんだ?」

「ニッポンのトーキョー」

「おお、日本か!俺日本人好きだよ。で、どんなのが欲しい?」

客を持ち上げながら営業トークという、スークならではの良くも悪くも鬱陶しい売り込みです。

「母親あたりにあげるスカーフを。シンプルなのがほしいな」

「これとかこれとかどうだい、あとこれも。こんなのもあるよ。全部カシミヤ」

「カシミヤ?本当に?」

「本当だよ。インドのカシミヤだよ」

と、目の前に20枚近くのスカーフが並べられていきます。

「これいくらです?」

「(電卓を叩いて)どれも55Dh。どうだい?」

「1,100円か…」

「わかったわかった、お前は友達だからまけてやる。45だったら?」

「まだ考えてるから、他の店見てから考えますよ」

と、値切りを期待して出て行くフリをします。

「わかったわかった、いくらだったらいいんだ?ディルハムで払う?USドルにする?」

「USドルだったらいくら?」

「そうだなぁ…10ドル」

日本円に換算すると、1ドル78円ぐらいですから、800円を切ります。

「よしわかった、10ドルだったらその茶色いのをください」

というわけで、とりあえずスカーフ1枚だけ買って離脱。デザインも悪くありませんし、本当にカシミヤだとしたら悪い買い物ではありません。

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DSCN0813 posted by (C)あさかぜみずほ

スークの前は広場になっています。

さすがに真夏、気温が40度を超えるような状況では誰も遊んでいません。一応土曜日なんですけどね。ちょっと先にはモスクも見えます。あのモスクは、シャルジャの政府施設も兼ねているようです。

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DSCN0816 posted by (C)あさかぜみずほ

横断歩道。片側3車線もある広い道ですが、信号はありません。うっすらと白い線が引いてあるのが見えますが、ほとんど消えかかっています。

また、歩行者が渡ろうとしているからといって、誰も止まってくれません。アラビアの人たちというのはせっかちなので、信号ですらフライングしていくほどです。

クルマの切れた隙を狙って、ひょいひょいっと渡るのがアラビア流。アラビアの道路横断に慣れてしまえば、東京なんて怖い場所ではありません。

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DSCN0819 posted by (C)あさかぜみずほ

ひとまずシャルジャを堪能し、ドバイへと戻って来ました。

アル・グベイバから、ドバイメトロ全線乗車をやってみようと思います。

アル・グベイバの駅。地下駅ながら、天井がかなり高い。壁にはアラビア風の装飾と、アラビア文化を紹介する壁画が描かれています。

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DSCN0821 posted by (C)あさかぜみずほ

ドバイ中心街を走る路線ながら、日中のグリーンラインの車内は閑散としています。グリーンラインは開通して1年ほどしか経っていないのですが、まだ市民に浸透していないのか、それともバスやタクシーで移動することの方が多いのか…

バスと違って時間通りに走るので、使いやすいと思うんですけどね。

メトロの車両の床はカラフルです。

当初、近畿車輛は無地の床でデザイン案を提出したそうですが却下。イスラム教というのは1日5回、床でお祈りをする宗教です。ですから、日本人が考えている以上に床が近い人々です。

そういうこともあって、床まで美しくなくてはならない。こうして床にも市松模様風の装飾が入ったとのこと。

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DSCN0824 posted by (C)あさかぜみずほ

昨日も書きましたが、ドバイメトロの車両は3クラスに分かれています。

ゴールドクラスと女性子供専用車の停車するあたりには目の位置に掲示が出され、双方に乗り間違いのないように配慮されています。

ちなみにゴールドクラスのチケットを持っていないままゴールドクラスに乗っても、車内で発券してもらうことはできません。検札の際にシルバーカードを提示した老人がいましたが、「向こうへ移れ」と一般車の方へと誘導されていました。

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DSCN0835 posted by (C)あさかぜみずほ

レッドラインも全線乗ってみましょう。グリーンラインは市街中心部だけで完結しますが、レッドラインはドバイの中心部から郊外を東西に結びます。

昨日訪れた「ブルジュ・ハリファ」も、日中に外から見るとただの銀色の塔です。

とはいえ、周りのビルの3倍近くも高いため、異様なまでの存在感です。展望台は、灰色の帯のように見える部分の下から4番目あたりだと思われます。こうしてみると、とんでもない高さのところに登っていたのだと実感します。

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DSCN0836 posted by (C)あさかぜみずほ

沿線はまだまだ開発途中なので、建設中の高層ビルやまだ開発されていない更地も目立ちます。日本の更地と違い、砂漠地帯なのでほとんど雑草らしい雑草も生えていません。単色で何とも殺風景な景色です。

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DSCN0838 posted by (C)あさかぜみずほ

見覚えのある建物が見えてきました。

千葉県船橋市に人工スキー場「ザウス」がありましたが、それにそっくりな形。それも当然、これは中東唯一のスキー場です。

最寄り駅はMall of The Emirates(モール・オブ・ジ・エミレーツ)。このモールはドバイモールができるまで、世界最大のショッピングモールでした。

人工スキー場「Ski Dubai(スキー・ドゥバイ)」はモールの中に入り口があり、スキーウエア―のレンタルサービスなどもあります。

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DSCN0842 posted by (C)あさかぜみずほ

Mall of The Emiratesを過ぎると、だんだん車窓から高層ビルが減ってきます。テレビなどでよく映る、ドバイの中心街からはだいぶ離れてきたのです。

そんな中、突然進行方向左手にこれまたやけに大きい建物が見えてきます。

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DSCN0843 posted by (C)あさかぜみずほ

まもなく列車は「Ibun Battuta(イブン・バットゥータ)」に停車。ここはドバイの端にあるショッピングモール、「イブン・バットゥータ・モール」の最寄り駅です。

その名の通り、14世紀のイスラム法学者、イブンバットゥータに由来するモール名です。この人物が旅をしたとされる各地の建物や文化などが、この建物群には表現されているとのこと。日本人の感覚からだと、少々品がないように思えてしまいますが…

内部も同様に、建物の外観に合わせた装飾がなされているそうです。

このモールはドバイの中心街からだいぶ離れていますが、朝方シャルジャへ向かうバスに乗車したアル・グベイバ・バスステーションからイブン・バットゥータ・モールゆきのバスも出ています。料金はもちろんメトロと同額ですが、ドバイメトロを使う方が時間短縮にもなり、正確だと思われます。

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DSCN0846 posted by (C)あさかぜみずほ

モールに隣接するホテル「イブン・バットゥータ・ゲート・ホテル」。真ん中の大きなわっかの部分には道路が通っていて、下をくぐることもできます。

モールの反対側には、日系企業の経営するホテル「ジクー・ホテル・アパートメント・ドバイ」があります。『地球の歩き方』によれば、日本人スタッフが24時間体制で常駐しているとのことで、英語が苦手な方でも安心して宿泊できます。

ジクー・ホテルの料金は、およそ1泊1万3千円ほどから。ドバイ全体で見れば、比較的宿泊しやすい値段のホテルであるように思います。

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DSCN0847 posted by (C)あさかぜみずほ

イブン・バットゥータ・モールを抜けると、周辺は工業的な雰囲気になります。途中開業していない2つの駅を通過すると、列車は終点のJubel Ali(ジュベル・アリ)に到着。駅前には砂の山があったりして、まだまだ開発中の様子。

少し離れたところにはもう1つの空港が建設中で、2012年から一部の施設が供用開始されています。将来的には滑走路を4本備えた大規模な空港になるようですが、市街地に近くて便利な現在のドバイ国際空港に代わることはないかもしれません。

計画として、この新空港に至るメトロの路線(イエローライン)が計画されていますが、具体的なことは何も進んでいないようです。

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DSCN0849 posted by (C)あさかぜみずほ

レッドラインの線路はこの先まで延び、車両基地へとつながっています。

そしてこの片側6車線もある広大なハイウェーは、アラブ首長国連邦の首都が置かれている、アブダビ首長国へとつながっています。

アブダビへはバスで約2時間半。アル・グベイバから直行バスが出ているので、明日はそれに乗って出かけてみましょう。

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DSCN0852 posted by (C)あさかぜみずほ

再びドバイメトロのレッドラインで市街地を横断し、アル・リッガのイビスホテルまで戻って参りました。

先ほど紹介したジクー・ホテルは1泊650Dhですが、僕が宿泊しているホテルは3泊で750Dh。1泊250Dhと、自分のような貧乏旅行者にとってはこういった安ホテルの存在は非常にありがたいものです。

部屋の天井には、丸い金属プレートが貼られていました。

昨日から気になっていたのですが、今日になってよく見たら「QIBLA」と書かれていました。なるほど。

往路の飛行機の画面にも表示されていましたが、QIBLA=キブラとは、イスラム教徒がお祈りするメッカの方向を示したもの。お祈りの方向そのものを「QIBLA」といいます。イスラム教徒はこれに従い、1日5回メッカの方向に向かってお祈りを行うのです。

イスラム教の国ならではの標示です。

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DSCN0854 posted by (C)あさかぜみずほ

もう1つ、イスラムならではのものといえばこれ。日本人にとってはおなじみの「ウォシュレット」です。ウォシュレットというのは正確にはTOTOの商標なので、本来は「温水洗浄便座」と言うべきですが、もはやウォシュレットは代名詞になっているのでもういいでしょう。

ただし、アラビアのウォシュレットは使い方が異なるようです。

空港などでは、ウォシュレットを使用したあとはだいたい便座が上げられているので、便座を上げ、右手で水を流しながら左手で洗う、といった形が正しい様子。

一昔前まではトイレと言えばトイレットペーパーの備え付けがなかったようですが、外国人の訪れることが多いドバイやバーレーンカタールなどではほぼすべての設備にトイレットペーパーも置かれるようになったそうです。逆に、サウジアラビアの一部やイエメンなど、外国人の訪れないエリアは未だにこのウォシュレットのようなものだけだとか。

アラビアに行かれた際はご注意を。

今日も疲れたので早々に寝てしまいます。