あさかぜみずほの趣味活動記録簿

旅行記や主に飛行機の写真をひたすら載せ続ける、趣味のブログです。たまに日記らしき投稿もあり…?

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2012年9月6日~それは歴史に触れる時間~

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DSCN0621 posted by (C)あさかぜみずほ

今日もマナマの中心街へとやって参りました。

眼の前にあるのは、バーレーンで最大のモスク「グランドモスク」です。時間がないので見学できませんが、あとで近くに行って外観だけ見ます。

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DSCN0626 posted by (C)あさかぜみずほ

今日の目的地は「バーレーン国立博物館」。1988年にオープンした、古代から現代までのバーレーンの歴史を取り扱っている博物館です。

入館料は500Fils、日本円にして100円ほど。中に入ると、まるで冷蔵庫かと思うぐらいキンキンに冷房が効いています。

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DSCN0634 posted by (C)あさかぜみずほ

中はどうやら勝手に写真を撮っていい様子。

日本であれば「写真撮影禁止」などと書かれていますが、そのような標示は一切なし。別のアラブ人カップルも日本製の一眼レフカメラでパチパチ写真を撮っていますし、係員といえば掃除夫のインド人しかいませんので、実際何をやろうと自由なわけです。

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DSCN0643 posted by (C)あさかぜみずほ

バーレーンは古代に存在した、「ディルムン文明」と呼ばれる文明の中心地。ディルムンの範囲は現在のバーレーン国内のみならず、サウジアラビアカタールUAEなど、周辺地域にも広がっていたといわれています。

また同時代に文明が発達していたメソポタミアとも、交易が行われていたこともわかっています。

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DSCN0657 posted by (C)あさかぜみずほ

別のエリアにはアラビア文字の成り立ちなども展示されています。

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DSCN0660 posted by (C)あさかぜみずほ

イスラム教の聖典コーラン」の数々。これも現在の教科書では「クルアーン」と表記されることが多くなっていますね。古くから伝わる写本や、国王が所有していた美しい柄入りのものなど、数々のコーランが展示されています。

なお、コーランに関しては国立博物館よりも、もっと専門的にコーランを研究している博物館があります。ガイドブック『地球の歩き方』にも載っていますが、「コーラン博物館」がそれです。ただ僕がバーレーンを訪れていたときはちょうど改修中で、展示を見ることはできませんでした。

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DSCN0667 posted by (C)あさかぜみずほ

古くから交易に使われていたのが「ダウ船」。大きな三角帆が特徴的です。

この船の優れているところは、逆風でも進むことができるという点。風に向かってジグザグに進むことで、わずかながらも前進していくことができる船なのです。

イスラム教徒の技術の高さが象徴されるものの1つです。

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DSCN0668 posted by (C)あさかぜみずほ

そのダウ船が運んでいた交易品の数々。中国からは陶器などを運んできていたようです。

バーレーンからは真珠。バーレーンUAEは天然真珠の採取で生計を立てていたエリアです。真珠は石油が大々的に使われるエネルギー革命直前まで、中東の主要産業でした。1960年代末に日本が真珠の養殖技術を開発し、中東は大打撃を受けます。

幸い石油が採掘され始めたことで世界有数の裕福な国々へとなっていくわけですが、石油が発見されていなければ、今や貧しい国となっていたかもしれません。

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DSCN0681 posted by (C)あさかぜみずほ

ホールの床にはバーレーン衛星写真が貼られていました。

南側は米軍基地などがあって一般人の目には触れないようになっていますから、これはバーレーン空港なのでしょうか。

ただバーレーン空港はそれなりに大きいので、別の場所の写真なのかもしれません。

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DSCN0683 posted by (C)あさかぜみずほ

国立博物館のすぐ隣にはナショナルライブラリー、「国立図書館」があります。ゲートが閉められ、その手前には治安部隊がいるので、なんとも物々しい雰囲気です。一般人は立ち入れないのでしょうか。

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DSCN0686 posted by (C)あさかぜみずほ

グランドモスクへとやってきました。

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DSCN0687 posted by (C)あさかぜみずほ

モスクといえば、このドームと「ミナレット」と呼ばれる尖塔。古いモスクにはミナレットがありませんが、近代以降からはミナレットが建っていることが当たり前となっています。

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DSCN0690 posted by (C)あさかぜみずほ

グランドモスクと呼んでいますが、正式名称は「アハマド・アル・ファテフ・モスク Ahmad Al Fateh Mosque」。イスラム教は何たるかの紹介も行なっており、内部に入ってモスクの見学もできるようになっています。

ただし見学の際は短パンは不可。女性はアバヤが必要になるので、受付で貸してもらえます。なお、礼拝の日である金曜日は、異教徒は立ち入ることができないのでご注意を。

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DSCN0692 posted by (C)あさかぜみずほ

時間も押しているのでランチへ。今日はイタリアンです。

やはりサイゼリヤのような日本の安イタリアンに比べると、同じペンネ・アラビアータでもこちらの方が当然ながらおいしいと思えます。とはいえ、サイゼリヤのもなかなかですけどね。

飲み物は昨日のレモンウィズミントで懲りたので、今日はパイナップルジュースを。

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DSCN0696 posted by (C)あさかぜみずほ

モスクも見ずに何を慌てていたかというと、たまたまこの日はU-20の男子ハンドボールの試合があったためです。

アジア予選ということで中東諸国も集まってバーレーンが会場となっていました。うまい具合に日本対サウジアラビア戦が午後に開催。せっかくなので、ということで携帯電話会社「zain BH」が保有する体育館へとやってきたわけです。

対中東というとどうにも「中東の笛」というマイナスイメージがありますが、そのようなこともなく試合が進んでいきます。

当然といえば当然ですが、日本人の「応援」と呼べる存在は伯母と従姉、僕の3人だけ。3人で寂しく「おお、やったやった!」と言いながら観戦です。

日本側の監督も「…こいつら日本人か?」という疑いの目をチラチラと向けていますが、仕方ありません。こんなよくわからない中東の国に日本人がいるだなんて、しかもU-20の男子ハンドボールというマイナーなものの応援に来ているだなんて、誰も想像しないでしょうから。

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DSCN0708 posted by (C)あさかぜみずほ

中東の笛が鳴ることもなく、試合は日本の勝利で終わりました。

写真の中央下に写っているのがどうやら日本のハンドボール協会の役員のようです。応援していた我々には頭ひとつ下げず、選手と監督に文句だけ言って帰って行くという横柄さ。○○協会というのの役員というのは総じてどうしようもないやつなんですねえ。

一方、選手と監督は我々3人の前で整列。

「あの…日本人の方ですか…?」

と恐る恐る尋ねてきた監督。

「あ、そうです」

と我々が答えると顔がゆるみます。

わざわざ我々3人のために全員整列し、丁寧に礼をしてくれました。こういうところが律儀で日本人らしいですね。

「明日からもがんばってください!」

と声援を送り、帰路につきます。

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DSCN0714 posted by (C)あさかぜみずほ

家に向かう前にちょっと寄り道。ガイドブックには載っていないディルムン文明の遺跡「バルバル神殿 Barbar Temple」へと向かいます。

この神殿からは画像中央に写っている牛の仮面が出土。ディルムン文明を象徴する仮面です。歴史的に非常に重要な遺跡なのですが、どうにも無防備な光景が広がっています。

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DSCN0715 posted by (C)あさかぜみずほ

ほとんど発掘調査が終わっていることもあり、あとは野となれ山となれ状態のようです。一応衛兵のようなものは1人だけいますが、遠くから物珍しそうに見ているだけで、特に何も言ってきません。

それにしても暑い…

時間的には夕方4時ですが、当然ながら気温は35度ぐらいあります。ご覧のとおり雲1つない快晴ですし、雲なんて出るわけがないので1日中カンカン照り。夏場に中東、特にバーレーンの観光は本当におすすめできません。

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DSCN0718 posted by (C)あさかぜみずほ

しっかりと石積みされた壁も残っています。

ただ案内板も何もないので、いったいこの場所が何に使われていた場所なのか、全くもってわからないのが不親切なところ。

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DSCN0719 posted by (C)あさかぜみずほ

ただこうして見ると、かなりの規模であったことが伺えます。歩いて行くとかなりの広さと高低差です。やはりディルムンの中心で、しかも神事を執り行っていた神殿ともなれば、相当の規模になるようですね。

帰り際、神殿の衛兵に呼び止められました。何かと思ったら、バルバル神殿調査時の史料を見せてくれるとのこと。

「これが出土したロウソクだよ!」

なんていきいきと見せてくれましたが、あまりに形がハッキリしすぎじゃないか…?と疑わしく思えてきてしまいます。他にも英語の解説の入った写真集も見せてくれました。

人が来なくて暇だったらしい衛兵に親切にしてもらって、家へと帰ります。

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DSCN0722 posted by (C)あさかぜみずほ

今までちゃんと写真を撮っていませんでしたが、これがシーア村の入り口。

毎日のようにゴミを燃やすので、ご覧のとおり看板も真っ黒に焼けてしまっています。サール地区の看板(SAAR CENTRAL)はかろうじて見えますが、その下の看板なんてもはや見えません。

右側へ行くと看板の通りサール地区で、直進するとシーア村に入っていきます。普段から治安があまりよくないエリアなので、外国人はあまりシーア村の中には入って行きません。

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DSCN0725 posted by (C)あさかぜみずほ

夕食はローストビーフ

牛肉が高いのは日本と一緒ですが、やはり高いと言っても日本の半分ぐらいの価格です。

肉は値段差を表すと、 鶏<羊<牛<(豚) といった具合。豚肉はイスラム教ではタブーなため、首都マナマでも2店舗を除いて一切取り扱いがありません。

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DSCN0726 posted by (C)あさかぜみずほ

EFES(エフェス)というビールテイスト飲料。表向きにはお酒が飲めない国なので、こうしたビール風の飲み物は色々と発達しているのだそう。確かに泡こそ出ませんが、味はビールに近い感じ。以前1度だけ飲んだことのある「キリンオールフリー」よりもずっと美味しいです。

さて、明日はアラブ首長国連邦の1つ、ドバイへと飛び立ちます。いよいよ本当の一人旅です。